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合成・材料

合成・材料 総説

【総説】産業応用を見据えた高性能有機半導体材料の開発

本記事は、和光純薬時報 Vol.86 No.2(2018年4月号)において、東京大学大学院新領域創成科学研究科物質系専攻 岡本 敏宏 様に執筆いただいたものです。

有機電界効果トランジスタ(OFET)は、機械的に柔軟かつ軽量、低コスト・低環境負荷の塗布プロセスによって作製可能な有機半導体材料を活性層に用いており、プリンテッド・フレキシブルデバイスなど次世代エレクトロニクスへの応用が期待されている。 有機半導体材料の研究において、集積回路やセンサーなどの実デバイス応用による巨大な市場形成を実現するためには、デバイス性能の指標となるキャリア移動度(以下、移動度と...

合成・材料 ライフサイエンス 連載

【連載】核酸医薬合成基礎講座 「第2回 オリゴヌクレオチド合成における保護・脱保護」

本記事は、和光純薬時報 Vol.86 No.2(2018年4月号)において、サイエンスライター 佐藤 健太郎 様に執筆いただいたものです。

核酸の人工合成は、生化学における重要技術であり、これまで多くの工夫が積み重ねられてきた 1)。核酸の効率のよい合成を目指すには、官能基の適切な保護と脱保護が不可欠となる。これまでの核酸合成研究の歴史は、保護基の開発の歴史と言っても過言ではなく、今も保護基の選択が合成の可否を大きく左右することは変わっていない。そこで今回は、核酸の保護基について述べてゆきたい。

合成・材料 ライフサイエンス 連載

【連載】核酸医薬合成基礎講座 「第1回 オリゴヌクレオチド合成」

本記事は、和光純薬時報 Vol.86 No.1(2018年1月号)において、サイエンスライター 佐藤 健太郎 様に執筆いただいたものです。

タンパク質・核酸・糖鎖の 3 つは、生体において重要な役割を担う高分子としてよく知られる。タンパク質は 20 種のアミノ酸、核酸は 4 種のヌクレオチド、糖鎖は数種の糖が連結したものであり、その組み合わせと配列が機能を決定する。従って、望みの配列の生体高分子を作り出す手法は、生化学にとって鍵というべき技術であり、古くから多くの努力がなされてきた。結果、現在ではそれぞれ多くの知見が蓄積されており、複...

合成・材料 総説

【総説】アリル位アリール化反応を超高効率で触媒するパラジウム NNC-ピンサー錯体

本記事は、和光純薬時報 Vol.85 No.4(2017年10月号)において、自然科学研究機構 分子科学研究所 生命・錯体分子科学研究領域 錯体触媒研究部門 浜坂 剛 様に執筆いただいたものです。

遷移金属を用いた触媒的有機分子変換工程は、様々な有用化合物を合成するための強力な手法である。特に、パラジウム触媒を用いた炭素-炭素結合形成反応は、実験室スケールから化学工業プロセスに至るまで広範に用いられている1)。一方でこれらの反応では、標的分子を高収率で得るためにはパーセントオーダーのパラジウムが一般に必要とされている。そのため、しばしば生成物中へのパラジウムの混入が問題となる。 特に、医薬品...

合成・材料 特別講座

【特別講座】Cy-Ubpyの開発物語

本記事は、ChemGrowing Vol.02 (2017年9月号)において、九州大学先導物質化学研究所 國信 洋一郎様に執筆いただいたものです。

有機合成反応において、位置選択性制御の重要性は言うまでもありません。位置選択性の制御がうまくいかないと、反応の結果、様々な生成物が混合物として得られてしまいます。そのため、目的生成物の収率が低下してしまうとともに、混合物の中から欲しい化合物を単離しないといけなくなるため、時間や労力、コストがかかってしまいます。その反面、位置選択的に反応を進行させることができれば、そのような問題点を一挙に解決するこ...

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