siyaku blog

- 研究の最前線、テクニカルレポート、実験のコツなどを幅広く紹介します。 -

総説

ライフサイエンス 総説

【総説】ミクログリアはシナプスを食べるか?

本記事は、和光純薬時報 Vol.94 No.2(2026年4月号)において、
国立精神・神経医療研究センター 神経研究所 疾病研究第二部 小山 隆太 様に執筆いただいたものです。

1919年にPío del Río-Hortegaによって同定されたミクログリアは、長らく脳内の「掃除屋」あるいは免疫細胞として、死細胞や異物を処理する受動的な存在と考えられてきた。しかし2000年代以降、Cx3cr1-GFPマウスを用いたin vivo二光子励起顕微鏡観察により、ミクログリアは極めて動的であり、絶えず突起を伸縮させながら周囲を監視していることが明らかとなった1)。

合成・材料 総説

【総説】核酸合成用環状ホスホロアミダイト型キャッピング剤「EDCP」

本記事は、和光純薬時報 Vol.94 No.2(2026年4月号)において、
徳島文理大学薬学部 張 功幸 様に執筆いただいたものです。

オリゴヌクレオチドの医薬分野への応用は急速に拡大しており、それに伴い、より高収率かつ高純度で目的のオリゴヌクレオチドを得ることの重要性が高まっている。現在オリゴヌクレオチドの化学合成には、三価のリン化合物を用いるホスホロアミダイト法が広く利用され、その合成は通常、CPG(controlled pore glass)やPS(polystyrene)担体上で、3′→5′方向にヌクレオチド単位で1塩基ず...

合成・材料 総説

【総説】重水素創薬を拡充する重アルキル化剤

本記事は、和光純薬時報 Vol.94 No.2(2026年4月号)において、
大阪大学大学院薬学研究科・教授 澤間 善成 様、博士研究員(日本学術振興会PD) 阪 一穂 様に執筆いただいたものです。

重水素(2H ; D)は、水素(1H ; H)の放射性をもたない安定な同位体である。近年、重水素化化合物は、ラマン分光や中性子散乱など様々な科学分野で活用されている。特に創薬分野では、重水素化医薬品(重医薬品;ヘビードラッグ)が注目されている1)。炭素-重水素(C-D)結合は炭素-水素(C-H)結合よりも強固になるという速度論的同位体効果が知られている。したがって、医薬品の代謝部位のC-H結合を安...

分析 総説

【総説】令和8年4月の水道水質検査方法告示(告示法)の改正について

本記事は、和光純薬時報 Vol.94 No.2(2026年4月号)において、
国立医薬品食品衛生研究所 生活衛生化学部 小林 憲弘 様に執筆いただいたものです。

水道水が水質基準に適合しているかどうかを判断するための検査は、環境省から発出されている検査方法告示(以下、告示法)1)に基づいて実施される。令和8年4月に、有機フッ素化合物の一種であるペルフルオロオクタンスルホン酸(PFOS)及びペルフルオロオクタン酸(PFOA)が水道水質基準に位置付けられた(水質管理目標設定項目から格上げされた)2)等の理由により、告示法にも大きな改正があった。 今回の改正内容...

ライフサイエンス 総説

【総説】商業利用可能なMSCセルバンクの構築

本記事は、和光純薬時報 Vol.94 No.1(2026年1月号)において、
株式会社ジャパン・ティッシュエンジニアリング (J-TEC)  竹内 俊祐 様、渡部 正利喜 様に執筆いただいたものです。

ヒト(同種)由来体性幹細胞を用いた再生医療等の発展には、原料となるヒト(同種)の組織及び細胞の適切な入手方法の確立が重要課題である。しかし、ヒト組織の商業目的による健常部への侵襲は法的、倫理的にも受け入れ難く、さらに組織提供はドナーからの自発的な寄託が原則となっていることが、同種細胞を用いた再生医療を開発する者にとって高いハードルとなっている。

キーワード検索

月別アーカイブ

当サイトの文章・画像等の無断転載・複製等を禁止します。