siyaku blog

- 研究の最前線、テクニカルレポート、実験のコツなどを幅広く紹介します。 -

連載

培養 ライフサイエンス 連載

【連載】基礎から応用までよくわかる組織透明化技術 「第2回 高解像・高輝度蛍光イメージングのための透明化法、SeeDB2」

本記事は、和光純薬時報 Vol.87 No.3(2019年7月号)において、九州大学大学院医学研究院 今井 猛様に執筆いただいたものです。

近年、様々なレーザー顕微鏡が開発されているが、生体組織を3次元的に捉えることは容易ではない。生体組織は光の散乱や吸収が生じ、深部に行けば行くほど観察が難しくなるためである。近年、こうした問題を克服する手段として、固定した生体組織を透明にする手法が注目されている1, 2)。いずれも、光の吸収および散乱を減らすことで深部の観察を実現している。今や、組織や臓器の全体像を3次元的にとらえることも容易になっ...

合成・材料 ライフサイエンス 連載

【連載】ペプチド医薬合成基礎講座 「第2回 ペプチド合成の基礎と近年の進歩」

本記事は、和光純薬時報 Vol.87 No.3(2019年7月号)において、サイエンスライター 佐藤 健太郎 様に執筆いただいたものです。

ペプチドの構成単位であるα-アミノ酸は、アミノ基とカルボキシ基、そして側鎖に各種の官能基を持っている。狙った構造のペプチドを作り上げるためには、これら官能基を適切に保護し、反応性を抑えておく必要がある。ペプチド合成は、保護アミノ酸同士を結合させ、脱保護して反応点を露出させ、またカップリングを行い......という工程を繰り返し、最後に全体を脱保護することで完成する。 アミノ基の保護基としては、多くの場合tert-ブトキシカルボニル基(Boc基)や9-フルオレニルメチルオキシカルボニル基(Fmoc基)をはじめとしたカルバマート系の保護基が用いられる。Boc基はトリフルオロ酢酸(TFA)などによる酸処理、Fmoc基はピペリジンなどの二級アミンによってすばやく脱保護される。またカルボキシ基は、メチルエステルなどの形で保護し、最後に加水分解によって脱保護を行う。

ライフサイエンス 連載

【連載】エクソソームと生命現象「第 5 回 イミダゾールジペプチドによるエクソソームを介した脳腸相関活性化」

本記事は、和光純薬時報 Vol.87 No.2(2019年6月号)において、九州大学大学院 農学研究院 片倉 喜範様に執筆いただいたものです。

イミダゾール基を含むヒスチジンが結合したジペプチドの総称であるイミダゾールジペプチドには、カルノシンやアンセリンなどが知られており(図1)、筋肉や脳に多く存在し、特に食肉中に豊富に含まれている。イミダゾールジペプチドはこれまでに、抗酸化作用、抗糖化作用、疲労回復作用など、様々な生理機能を有していることが知られている1, 2)。 最近になり、アルツハイマー病モデルマウスを用いた解析3)、及び中高齢者...

培養 ライフサイエンス 連載

【連載】基礎から応用までよくわかる組織透明化技術 「第1回 透明化技術 Scale 法を知る、そして使う」

本記事は、和光純薬時報 Vol.87 No.2(2019年6月号)において、国立研究開発法人理化学研究所 脳神経科学研究センター 細胞機能探索技術研究チーム 濱 裕様、星田 哲志様、宮脇 敦史様に執筆いただいたものです。

固定組織の透明化技術(以下、単に透明化技術と表記する)は、従来二次元を主体として行われてきた組織学を三次元に大幅に拡張し組織学における新たな視野を得るための方法の一つである。そして近年、透明化技術は動物だけでなく植物の研究領域にも利用されるようになり、基礎生物学の分野をはじめ製薬などの応用分野で技術導入が少しずつ広がりを見せている。 ScaleA2法1)とScaleS法2)(これらを総称してSca...

合成・材料 ライフサイエンス 連載

【連載】ペプチド医薬合成基礎講座 「第1回 ペプチド医薬の周辺」

本記事は、和光純薬時報 Vol.87 No.2(2019年6月号)において、サイエンスライター 佐藤 健太郎 様に執筆いただいたものです。

1970年代以降、合成低分子医薬は一世を風靡し、多くのすぐれた医薬品が世に送り出された。しかし一方でこの分野は行き詰まりも指摘されており、医薬品開発の中心は抗体医薬をはじめとしたバイオ医薬にシフトしている。 こうした状況の中、医薬品開発の次代を担うジャンルとして、ペプチド医薬が注目を集めつつある。その長所と短所、新たなデザインと合成のアプローチなどについて、本連載で述べてゆきたい。 人類は有効な医薬を求め、様々な対象を探索してきた。最初に探索の対象になったのは植物や鉱物の成分であり、これは天然物創薬として現代にまで受け継がれている。20世紀以降は有機合成化学の進歩により、低分子の人工合成による創薬が盛んになった。

キーワード検索

月別アーカイブ

当サイトの文章・画像等の無断転載・複製等を禁止します。