siyaku blog

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ライフサイエンス

ライフサイエンス 連載

【連載】基礎から応用までよくわかる組織透明化技術 「第5回 透明化技術と対物レンズ」

本記事は、和光純薬時報 Vol.88 No.2(2020年4月号)において、オリンパス株式会社 R&D 機能 光学システム開発 科学先進技術開発 理化学研究所 脳神経科学研究センター 理研 CBS-オリンパス連携センター 西脇 大介様、樋口 香織様に執筆いただいたものです。

本研究の目的は蝸牛全有毛細胞を観察する手法の開発になります。蝸牛は異なる機能を持つ細胞が複雑に配置されて構成される極めて精巧な組織であり、骨包に囲まれているために解析法は限定的でした。従来の蝸牛有毛細胞の組織解析は切片作成や surface preparation による観察が主流でした 1, 2)。しかし、切片作成は蝸牛軸と水平面で行う為、コルチ器から側壁までの観察が可能ですが有毛細胞の観察できる領域は極めて限定的でした。 一方、幼若マウスの蝸牛の surface preparation では大多数の有毛細胞の観察が可能ですが剥離される蝸牛側壁の観察は不可能でした 1)。成体マウスでの surface preparation では成長に伴う蝸牛軸周囲の骨を含めた骨包の骨化によって蝸牛を分割する必要があるだけでなく、断片化された蝸牛の側壁除去を行う際に一部の有毛細胞を犠牲にせざるをえませんでした。さらにライスネル膜と蓋膜の除去処理には側壁処理以上に極めて繊細な手技を要する為、熟練した研究者のみ可能な手法でした。

培養 ライフサイエンス 総説

【総説】細胞内に発現する miRNA を検知し、目的の細胞を選別する RNA スイッチ™ 技術

本記事は、和光純薬時報 Vol.88 No.1(2020年1月号)において、株式会社 aceRNA Technologies 進 照夫様に執筆いただいたものです。

京都大学 iPS 細胞研究所の齊藤博英教授らが発明した「RNA スイッチ™」技術は、細胞内に存在し、生命現象の様々な作用機序を制御すると言われている miRNA(マイクロ RNA)を検知して、細胞の遺伝子発現を制御することを可能とします。細胞内の miRNA の活性状態を細胞が生きたまま識別できることが大きな特徴の 1 つであり、この技術により判明した細胞種特異的な活性 miRNA に対応する R...

合成・材料 ライフサイエンス 連載

【連載】ペプチド医薬合成基礎講座 「第4回 環状ペプチド合成の新潮流」

本記事は、和光純薬時報 Vol.88 No.1(2020年1月号)において、サイエンスライター 佐藤 健太郎 様に執筆いただいたものです。

本連載の第1回で述べた通り、ペプチド医薬の可能性が改めて注目されている。低分子合成医薬は低コストかつ経口投与が可能であるなど多くの利点を持つが、昨今行き詰まりを指摘されている。また抗体医薬をはじめとしたバイオ医薬は製造コストが高くつき、経口投与は不可能である上、巨大分子であるタンパク質は細胞内に入り込めないことなどから、適用可能な疾患は限られている。ペプチド医薬が期待されるのは、この両者の「いいと...

ライフサイエンス 連載

【連載】基礎から応用までよくわかる組織透明化技術 「第4回 骨組織に囲まれた内耳イメージングのための透明化法、Modified ScaleS」

本記事は、和光純薬時報 Vol.88 No.1(2020年1月号)において、東京大学大学院医学系研究科 浦田 真次様、岡部 繁男様に執筆いただいたものです。

本研究の目的は蝸牛全有毛細胞を観察する手法の開発になります。蝸牛は異なる機能を持つ細胞が複雑に配置されて構成される極めて精巧な組織であり、骨包に囲まれているために解析法は限定的でした。従来の蝸牛有毛細胞の組織解析は切片作成や surface preparation による観察が主流でした 1, 2)。しかし、切片作成は蝸牛軸と水平面で行う為、コルチ器から側壁までの観察が可能ですが有毛細胞の観察でき...

ライフサイエンス

尿中L-FABPは自然発症2型糖尿病モデルラットにおける腎微小循環の血流量低下と虚血状態を反映する

本記事は、シミックホールディングス株式会社が編集する「非臨床 News Letter L-FABP No.1」をもとに掲載しています。

近年多くの糖尿病治療薬が開発され、腎疾患などの糖尿病合併症に対する改善効果が期待されている。しかしながら未だ糖尿病性腎臓病(DKD)は世界的に腎疾患発症の主要因の一つであり、集学的な治療戦略の開発が求められているのが現状である。DKDにおいて尿細管間質障害がその進展に大きく関わるとされ、また腎臓における虚血状態はその尿細管間質障害の増悪因子の一つであるとされる。このような背景から、尿細管間質障害と...

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