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合成・材料

合成・材料 ライフサイエンス 連載

【連載】ペプチド医薬合成基礎講座 「第3回 ペプチド合成の新展開 山本法とNCL」

本記事は、和光純薬時報 Vol.87 No.4(2019年10月号)において、サイエンスライター 佐藤 健太郎 様に執筆いただいたものです。

ペプチド合成の新しい手法について紹介する本シリーズであるが、ごく最近中部大学の山本尚・村松渉らのグループから、全く新しいアプローチのペプチド合成法1)が発表されたので、こちらをまず紹介したい。 これまでのペプチド合成におけるアミド縮合反応は、全てカルボキシ基側を何らかの形(酸ハロゲン化物、酸アジド、活性エステルなど)に変換して活性化し、ここにアミノ基が攻撃してくるという形で結合形成が行われていた。...

合成・材料 総説

【総説】多点相互作用を誘起するイオン液体・オリゴマーイオン液体 ―グラフェンの高効率合成・高キャパシタンス電解質の実現

本記事は、和光純薬時報 Vol.87 No.3(2019年7月号)において、物質・材料研究機構 国際ナノアーキテクトニクス研究拠点 松本 道生様、理化学研究所 創発物性科学研究センター、東京大学大学院 工学系研究科 相田 卓三様に執筆いただいたものです。

1992年にWilkesらによって1-エチル-3-メチルイミダゾリウムテトラフルオロボラートは常温で溶融した塩で、空気中でも安定な液体であると報告された1)。この報告は水系溶媒、有機溶媒に加わる、第三の溶媒として「イオン液体」という新しい研究分野を切り拓いた2)。 イオン液体は「室温付近に融点を有する塩であり、イオンのみからなる液体」と定義される。イオン液体の特徴は(1)蒸気圧が低く不揮発性である...

合成・材料 ライフサイエンス 連載

【連載】ペプチド医薬合成基礎講座 「第2回 ペプチド合成の基礎と近年の進歩」

本記事は、和光純薬時報 Vol.87 No.3(2019年7月号)において、サイエンスライター 佐藤 健太郎 様に執筆いただいたものです。

ペプチドの構成単位であるα-アミノ酸は、アミノ基とカルボキシ基、そして側鎖に各種の官能基を持っている。狙った構造のペプチドを作り上げるためには、これら官能基を適切に保護し、反応性を抑えておく必要がある。ペプチド合成は、保護アミノ酸同士を結合させ、脱保護して反応点を露出させ、またカップリングを行い......という工程を繰り返し、最後に全体を脱保護することで完成する。 アミノ基の保護基としては、多くの場合tert-ブトキシカルボニル基(Boc基)や9-フルオレニルメチルオキシカルボニル基(Fmoc基)をはじめとしたカルバマート系の保護基が用いられる。Boc基はトリフルオロ酢酸(TFA)などによる酸処理、Fmoc基はピペリジンなどの二級アミンによってすばやく脱保護される。またカルボキシ基は、メチルエステルなどの形で保護し、最後に加水分解によって脱保護を行う。

合成・材料 特別講座

【特別講座】高リサイクル型ならびに触媒型高活性超原子価ヨウ素反応剤の開発

本記事は、ChemGrowing Vol.09 (2019年7月号)において、立命館大学総合科学技術研究機構・立命館大学薬学部 土肥寿文 様,森本功治 様,北 泰行 様に執筆いただいたものです。

超原子価ヨウ素反応剤は、鉛(Ⅳ)、タリウム(Ⅲ)や水銀(Ⅱ)などの重金属酸化剤と類似の反応性を示し、毒性が低く、かつ爆発性などの懸念のない取り扱い易い酸化剤で、環境調和型酸化反応の開発に有望視されている1)。 著者の一人の北は、重金属酸化剤の毒性が社会的に認識された1980年代前半より3価の超原子価ヨウ素反応剤であるフェニルヨージンジアセタート(phenyliodine(Ⅲ) diacetate、...

合成・材料 総説

【総説】カーボンナノチューブに内包させて用いる増感色素の開発

本記事は、和光純薬時報 Vol.87 No.2(2019年6月号)において、山口大学大学院 創成科学研究科 三宅 秀明様、岡山大学大学院 環境生命科学研究科 田嶋 智之様、高口 豊様に執筆いただいたものです。

半導体性を示す単層のカーボンナノチューブ(SWCNTs)は、優れた光吸収特性も併せ持つため光電変換デバイスへの応用が期待されている。ただし、単純にSWCNTsに光照射したとしても、大きな励起子束縛エネルギーのため光電変換を実現することは困難である1-3)。そこで、優れた電子アクセプターであるフラーレンと複合化したシステムが精力的に研究されている4-8)。励起電子をフラーレンで抽出することで効率的な...

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