【連載】<幹細胞由来EV~治療、診断、化粧品への展開~> 第6回 エクソソームの機能解明とその応用にはオミクス科学の統合(マルチオミクス)が必須である
本記事は、和光純薬時報 Vol.93 No.1(2025年1月号)において、東京農工大学農学部 元オクラホマ大学医学部 小原 朋子様、久留米大学医学部 オクラホマ大学医学部 松本 博行様に執筆いただいたものです。
食事が生命維持に寄与する仕組みを理解するには、食後の消化吸収過程を生理医学的に解明する必要があります。この探究は、20世紀初頭にサー・フレデリック・ゴウランド・ホプキンスが生化学の重要性を提唱したことに始まります。
【テクニカルレポート】遺伝子組換えタンパク質を用いたエンドトキシン測定試薬
本記事は、和光純薬時報 Vol.93 No.1(2025年1月号)において、富士フイルム和光純薬株式会社 バイオ技術センター 福地 大樹が執筆したものです。
エンドトキシンはグラム陰性細菌の細胞壁外膜に存在するリポ多糖(Lipopolysaccharide)であり、血中に入ると極微量で発熱性を示し、大量ではエンドトキシンショックから死に至るような強い毒性を示すことがある。
実験の目的に合わせたRNA抽出方法と製品の選び方
細胞内では様々なRNA(Ribonucleic acid)が存在しています。 特に遺伝情報を保持しているメッセンジャーRNA(mRNA)や遺伝子発現を調節するマイクロRNA(miRNA)は遺伝子発現に関与しているため細胞の状態を調べる際に重要な解析対象となります。RNA抽出はRNA実験における最初のステップとなります。
【テクニカルレポート】次世代の発熱性物質試験用試薬 ~LumiMAT™の開発~
本記事は、和光純薬時報 Vol.92 No.4(2024年10月号)において、富士フイルム和光純薬株式会社 バイオ技術センター 七尾 友久様に執筆いただいたものです。
発熱性物質試験は非経口医薬品や医療器具中の発熱性物質の有無を検定する試験である。発熱性物質(細菌の膜成分、ウイルスDNA・RNA等)が血中に取り込まれると、それらを認識した単球やマクロファージによって免疫応答が起こる。その結果体温の上昇やショック症状・多臓器不全が惹起され、最悪の場合死に至ることが知られている。
【テクニカルレポート】ヒト腎細胞3D-RPTEC®の開発と創薬研究での有用性
本記事は、和光純薬時報 Vol.92 No.4(2024年10月号)において、日機装株式会社 インダストリアル事業本部 精密機器技術センター 高橋 越史様、森村 馨様に執筆いただいたものです。
従来使用されていたヒトの腎臓細胞としては株化細胞の「HK-2細胞」、初代細胞の「ヒト初代近位尿細管上皮細胞(RPTEC)」がありました。これらの細胞は薬物トランスポーターの発現量が低く、培養日数によって腎臓関連の機能を失っていくことがわかっています。そのため、近年ではヒトiPS細胞由来腎オルガノイドや新鮮腎モデルを用いた研究が精力的にされています。
【総説】CTGFとSTAT3を介した腫瘍間質反応による肝癌増大進展メカニズム
本記事は、和光純薬時報 Vol.92 No.4(2024年10月号)において、大阪大学大学院医学系研究科 消化器内科学 牧野 祐紀、疋田 隼人様に執筆いただいたものです。
結合組織増殖因子(connective tissue growth factor ; CTGF/CCN2)はCCN (CCN1-6)ファミリータンパクに属する細胞外マトリックスタンパクである。CTGFは種々の細胞から分泌され細胞外マトリックス中で様々な分子と相互作用を来たすほか、受容体を介して細胞間のシグナル伝達に関与し、細胞接着、遊走、増殖、分化、細胞外マトリックスタンパク産生など様々な生物学的...
【総説】核酸合成用ユニバーサルリンカー「PTリンカー」
本記事は、和光純薬時報 Vol.92 No.4(2024年10月号)において、徳島文理大学薬学部 張 功幸様に執筆いただいたものです。
1980年代に開発されたホスホロアミダイト法は、基質や反応条件の改良、固相合成への適用、自動化を経て、オリゴヌクレオチド合成法として現在幅広く利用されている。その合成は通常、望みのオリゴヌクレオチドの3'末端のヌクレオシドを担持した固相担体を出発原料に用いて、3'末端から一塩基ずつ(ヌクレオチド単位で)伸長していく。
これからはじめる フェロトーシス検出
同仁化学の「これからはじめる」シリーズでは、細胞内代謝・ミトコンドリア・老化細胞など様々な研究テーマで試薬選択ガイドと学術情報を紹介しています。 今回は鉄に依存したプログラム細胞死「フェロトーシス」についてご紹介します。
当サイトの文章・画像等の無断転載・複製等を禁止します。