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ライフサイエンス 受託サービス

抗体医薬品候補のTCR (組織交差反応性) 試験 ~ 開発段階に応じた安全性評価と最適な試験プランについて ~ 第1回 TCR試験とは? ~抗体開発者必見!TCR試験の基礎解説~

本シリーズでは、バイオロジクスの非臨床安全性研究 (TCR試験含む) を担当された富士フイルム富山化学株式会社 富山研究開発センター猪又 晃 様より、全3回にわたり組織交差反応性 (Tissue Cross-Reactivity、TCR) 試験の基礎から実務的な導入方法、そして評価手法のポイントについて順を追って解説いただき、抗体医薬品開発における安全性評価の理解と実践をサポートします。

分析 総説

【総説】令和8年4月の水道水質検査方法告示(告示法)の改正について

本記事は、和光純薬時報 Vol.94 No.2(2026年4月号)において、
国立医薬品食品衛生研究所 生活衛生化学部 小林 憲弘 様に執筆いただいたものです。

水道水が水質基準に適合しているかどうかを判断するための検査は、環境省から発出されている検査方法告示(以下、告示法)1)に基づいて実施される。令和8年4月に、有機フッ素化合物の一種であるペルフルオロオクタンスルホン酸(PFOS)及びペルフルオロオクタン酸(PFOA)が水道水質基準に位置付けられた(水質管理目標設定項目から格上げされた)2)等の理由により、告示法にも大きな改正があった。 今回の改正内容...

合成・材料 総説

【総説】重水素創薬を拡充する重アルキル化剤

本記事は、和光純薬時報 Vol.94 No.2(2026年4月号)において、
大阪大学大学院薬学研究科・教授 澤間 善成 様、博士研究員(日本学術振興会PD) 阪 一穂 様に執筆いただいたものです。

重水素(2H ; D)は、水素(1H ; H)の放射性をもたない安定な同位体である。近年、重水素化化合物は、ラマン分光や中性子散乱など様々な科学分野で活用されている。特に創薬分野では、重水素化医薬品(重医薬品;ヘビードラッグ)が注目されている1)。炭素-重水素(C-D)結合は炭素-水素(C-H)結合よりも強固になるという速度論的同位体効果が知られている。したがって、医薬品の代謝部位のC-H結合を安...

合成・材料 総説

【総説】核酸合成用環状ホスホロアミダイト型キャッピング剤「EDCP」

本記事は、和光純薬時報 Vol.94 No.2(2026年4月号)において、
徳島文理大学薬学部 張 功幸 様に執筆いただいたものです。

オリゴヌクレオチドの医薬分野への応用は急速に拡大しており、それに伴い、より高収率かつ高純度で目的のオリゴヌクレオチドを得ることの重要性が高まっている。現在オリゴヌクレオチドの化学合成には、三価のリン化合物を用いるホスホロアミダイト法が広く利用され、その合成は通常、CPG(controlled pore glass)やPS(polystyrene)担体上で、3′→5′方向にヌクレオチド単位で1塩基ず...

ライフサイエンス 総説

【総説】ミクログリアはシナプスを食べるか?

本記事は、和光純薬時報 Vol.94 No.2(2026年4月号)において、
国立精神・神経医療研究センター 神経研究所 疾病研究第二部 小山 隆太 様に執筆いただいたものです。

1919年にPío del Río-Hortegaによって同定されたミクログリアは、長らく脳内の「掃除屋」あるいは免疫細胞として、死細胞や異物を処理する受動的な存在と考えられてきた。しかし2000年代以降、Cx3cr1-GFPマウスを用いたin vivo二光子励起顕微鏡観察により、ミクログリアは極めて動的であり、絶えず突起を伸縮させながら周囲を監視していることが明らかとなった1)。

ライフサイエンス

1 Step RT-qPCR と 2 Step RT-qPCRのどちらを選ぶ?

遺伝子発現解析やウイルス検査などの分野において、RT-qPCR (Reverse Transcription quantitative PCR) は、現在代表的な分子生物学的手法の一つとなっています。高感度かつ定量的にRNAを検出できることから、基礎研究のみならず、臨床検査や感染症診断においても広く活用されています。RT-qPCRを実施する際には、「1 Step RT-qPCR」 と 「2 Ste...

分析 テクニカルレポート

【テクニカルレポート】逆相・弱陰イオン交換ミックスモード樹脂を用いた水中PFASの分析 (ポスター資料公開)

近年、環境中に存在するPFASへの関心が高まっており、水道水や環境水中のPFAS分析ニーズが拡大しています。水中PFAS分析では、固相抽出 (SPE) による前処理が一般的に用いられていますが、マトリックスの影響や対象化合物の多様性により、回収率のばらつきが課題となる場合があります。このような背景のもと、当社では逆相-弱陰イオン交換ミックスモード樹脂を充填した固相カラムにより、超純水、水道水および...

ライフサイエンス

【連載】ライフサイエンス論文レビュー 「第1回 細胞外小胞 -PSアフィニティー法を用いた論文とそれにまつわる物語-」

本記事は、富士フイルム和光純薬 バイオ製品推進部 寅嶋 崇 が執筆したものです。

細胞外小胞 (EV)、それは脂質二重膜に包まれた直径100 μmほどの小胞。1946年のChargaffらの論文でその存在が明らかになってから、はや80年が経過した。細胞からの伝達分子として注目を浴びたEVは、タンパク質はもちろん、核酸 (DNA、RNA) 、脂質、糖鎖、代謝物を含み、ヒトを蝕むがんを含む種々の疾患マーカー (バイオマーカー) の探索に貢献するとされた。発見から当面はEV自体の構造...

テクニカルレポート

【テクニカルレポート】 バイオ医薬品凝集体管理における粒子評価手法 ~ フローイメージング法と光遮蔽法 ~

本記事は、和光純薬時報 Vol.94 No.1(2026年1月号)において、横河電機株式会社 松本 和 様に執筆いただいたものです。

バイオ医薬品の研究・開発・製造における重要な目標の一つは、臨床現場での安全性および有効性の確保である。その実現に不可欠な役割を担うのが分析技術である。各種分析手法を用いることで、研究者は原薬(API)、製剤工程中の配合物、完成品に至るまで、医薬品の多様な特性を評価できる。これらの重要品質特性(CQA)の測定により、開発から製造に至る全工程を通じて品質を適切に管理でき、最終的に患者に対してより良い治...

培養 テクニカルレポート

【テクニカルレポート】スモールスケールエレクトロポレーションにおけるCEPT試薬の細胞死抑制効果の検証 ―従来のROCK阻害剤Y-27632との比較―

本記事は、和光純薬時報 Vol.94 No.1(2026年1月号)において、愛知県医療療育総合センター 発達障害研究所 遺伝子医療研究部 加藤 君子 様に執筆いただいたものです。

ヒトiPS細胞は、2006年の山中伸弥博士らによる樹立以降、再生医療や疾患研究における中核的な研究素材として確立されている。iPS細胞が研究素材として優れている理由として、以下の特性が挙げられる。

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