siyaku blog

- 研究の最前線、テクニカルレポート、実験のコツなどを幅広く紹介します。 -

合成・材料

合成・材料 総説

【総説】高性能ホスフィン配位子:Silica-SMAP

本記事は、和光純薬時報 Vol.84 No.4(2016年10月号)において、和光純薬工業 試薬化成品研究所 三宅 寛が執筆したものです。

トリアルキルホスフィンは強いσ-供与効果から金属配位子として、有機合成化学や有機金属化学、錯体化学と広い分野で利用されている。一般に不安定であり、取扱いに注意を要する(グローブボックスなど)。 高活性なホスフィンというと不安定(=酸素に弱い)という認識があるため、本稿では『空気中で酸化されないトリアルキルホスフィン』であるSilica-SMAPを高性能ホスフィンと区別することにする。

合成・材料 特別講座

【特別講座】Advances in Cross-Coupling using Johnson Matthey's Palladium Pre-Catalysts.

本記事は、OrganicSquare Vol.57 (2016年9月号)において、Johnson Matthey PLC Jesse R. McAtee; Gabriela A. Grasa; Suguru Minami(訳)に執筆いただいたものです。

急速な広がりを見せるPd均一系触媒は、複雑な有機物質の合成に対して非常に効率的で有効な手法である。Johnson Mattheyはこれまで特許技術の構築、論文、また幅広い種類の触媒の提供や工業分野のみならず学術分野に対してもこれらの技術を通して大きく貢献してきた。

合成・材料 総説

【総説】リパーゼの特徴と有効性について

本記事は、和光純薬時報 Vol.84 No.3(2016年7月号)において、天野エンザイム株式会社 佐藤 幸秀 様に執筆いただいたものです。

19 世紀に、膵臓中にリパーゼの存在が確認され、リパーゼは、アミラーゼ、プロテアーゼとともに重要視され、産業的には医薬用消化酵素、診断薬、洗剤、食品加工、キラル合成などに利用されてきている 1, 2)。またそれ以外にも近年グリーンケミストリーの観点から、酵素や微生物などの生体触媒の利用は注目されており、特に光学活性な化合物を得る手法としてリパーゼは広く利用され、多くの研究成果が報告されている 3)...

合成・材料 特別講座

【特別講座】RAFT重合 Reversible Addition-Fragmentation Chain Transfer Polymerization

本記事は、OrganicSquare Vol.56 (2016年6月号)において、徳島大学 客員教授 田中 均 様に執筆いただいたものです。

高分子の組成、サイズ、立体構造などは、その材料物性および機能に大きく影響する。同じポリスチレン、ポリアクリレートであっても、サイズ(分子量および分子量分布)と立体構造が異なれば、機械・熱・光学特性は全く違ったものになる。これら分子量等を制御するため、これまで様々な精密重合が試みられ、イオン重合ではほぼその目的を達成した。一方、イオン重合に比べ多くの利点を有するラジカル重合による構造制御ポリマーの合...

合成・材料 ライフサイエンス テクニカルレポート

【テクニカルレポート】反応性代謝物検出のための Presep® XenoScreen™ 96well Plate を用いた試料前処理について

本記事は、和光純薬時報 Vol.84 No.2(2016年4月号)において、和光純薬工業 試薬化成品研究所 須藤 勇紀が執筆したものです。

医薬品は通常、動物実験や臨床試験を経て有効性と安全性が確認された後に、当局に承認された物質のみが製造・販売されます。臨床試験、上市後に発症する副作用は全副作用の約 80 %を占めますが、それら副作用は薬理作用から予測が可能であり、通常、用量を減量することにより回避することが可能です1)。 一方で特異体質性薬物毒性(IDT : Idiosyncratic drug toxicity)と呼ばれ、動物実...

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