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総説

合成・材料 総説

【総説】リパーゼの特徴と有効性について

本記事は、和光純薬時報 Vol.84 No.3(2016年7月号)において、天野エンザイム株式会社 佐藤 幸秀 様に執筆いただいたものです。

19 世紀に、膵臓中にリパーゼの存在が確認され、リパーゼは、アミラーゼ、プロテアーゼとともに重要視され、産業的には医薬用消化酵素、診断薬、洗剤、食品加工、キラル合成などに利用されてきている 1, 2)。またそれ以外にも近年グリーンケミストリーの観点から、酵素や微生物などの生体触媒の利用は注目されており、特に光学活性な化合物を得る手法としてリパーゼは広く利用され、多くの研究成果が報告されている 3)...

ライフサイエンス 総説

【総説】ncRNA の機能解析 ~結合タンパク質を求めて~

本記事は、和光純薬時報 Vol.84 No.3(2016年7月号)において、産業技術総合研究所 創薬分子プロファイリング研究センター 機能プロテオミクスチーム 足達 俊吾 様に執筆いただいたものです。

細胞にはリポソームRNAやトランスファーRNA、snoRNAなど、タンパク質をコードしないnon-coding RNA (ncRNA) が存在することは古くから知られていたが、次世代シークエンス技術に代表される近年の解析技術の発展により、以前に考えられていたよりもはるかに多くのncRNAが存在することが明かとなってきた1,2)。 また、その機能についても癌を含めた疾患との関係や、クロマチン状態制御...

合成・材料 総説

【総説】高活性第 1 級アルコール酸化触媒:DMN-AZADO

本記事は、和光純薬時報 Vol.84 No.1(2016年1月号)において、名古屋大学大学院創薬科学研究科 澁谷 正俊先生、東北大学大学院薬学研究科 岩渕 好治先生に執筆いただいたものです。

有機ニトロキシラジカル TEMPO を触媒とするアルコールの酸化反応では、基質中に第 1 級アルコールと第 2 級アルコールが共存する場合、第 1 級アルコールが選択的に酸化されることが知られている。 高度に酸素官能基化された天然物や生物活性化合物の合成では、しばしば複数の水酸基を持つ基質の特定の水酸基のみを選択的に変換する必要がある。このような場合、通常保護基を用いて目的以外の水酸基をマスクする...

ライフサイエンス 総説

【総説】免疫系におけるエクソソームの役割

本記事は、和光純薬時報 Vol.84 No.1(2016年1月号)において、金沢大学医学系免疫学 華山 力成先生に執筆いただいたものです。

私達の体の中では、約60兆個もの細胞が互いに連絡を取り合い、情報を交換し合うことで私達の生命活動を支えている。その中でも近年、様々な細胞がエクソソームと呼ばれる直径 30-100 nm の小型膜小胞を放出することにより、情報を伝達する可能性が注目されている。

ライフサイエンス 総説

【総説】LH 遺伝子変異解析法による肺がん等での遺伝子変異検索の概要

本記事は、和光純薬時報 Vol.83 No.4(2015年10月号)において、神奈川県立がんセンター 臨床研究所 がん分子病態研究学部 松隈 章一様、宮城 洋平様、和光純薬工業 臨床検査薬研究所 石川 友一に執筆いただいたものです。

がん遺伝子変異ががん化・悪性化に重大な関与をしているが、その中でも、特定の遺伝子変異を標的とする治療薬が肺がんやその他のがんで有効であることが判っている。肺がん(非小細胞性)では EGFR 遺伝子の変異を確定し、EGFR 遺伝子を標的とするがん治療薬イレッサの治療有効性を予見することが臨床上重要となった1)。 また、遺伝子標的治療薬として BCR-ABL 遺伝子転座異常がある慢性骨髄性白血病に著効...

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