【総説】ヒト iPS/ES 細胞除去試薬の開発
本記事は、和光純薬時報 Vol.83 No.3(2015年7月号)において、国立研究開発法人 産業技術総合研究所 創薬基盤研究部門 舘野 浩章 様に執筆いただいたものです。
ヒト iPS/ES 細胞がもつ腫瘍形成能がヒト iPS/ES 細胞を用いた再生医療の大きな課題となっている。我々はこれまで高密度レクチンアレイを用いて網羅的グライコーム解析を行った結果、ヒト iPS/ES 細胞に選択的に反応するレクチン rBC2LCN(別名:AiLecS1)の発見に至っている。
今回、この rBC2LCN に緑膿菌由来毒素の触媒ドメイン(PE23)を融合させたレクチン-薬剤複合体...