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合成・材料

合成・材料 総説

【総説】酸化グラフェンの製法と構造

本記事は、和光純薬時報 Vol.91 No.3(2023年7月号)において、岡山大学異分野融合先端研究コア 研究教授 仁科 勇太様に執筆いただいたものです。

酸化グラフェン(Graphene Oxide、GO)は、安価で入手可能な黒鉛を化学的に酸化することで合成することができる。GOは、炭素1原子の単層にまで層を薄くでき、他の材料(高分子や金属ナノ粒子など)との複合化が容易である。また、溶液状態で扱いやすく、化学的修飾に有望な材料であり、多岐にわたるアプリケーションが期待されている。このため、次世代ナノカーボンの一つとして注目されている。 ...

合成・材料 総説

【総説】Nor-AZADO触媒的酸化反応の展開と応用

本記事は、和光純薬時報 Vol.91 No.3(2023年7月号)において、東北大学大学院薬学研究科 笹野 裕介様、岩渕 好治様に執筆いただいたものです。

アルコールの酸化反応は、医薬品や生物活性天然物の合成に有用なカルボニル化合物を与える重要反応である。これまで著者らは、2-アザアダマンタンN-オキシル (AZADO) や9-アザビシクロ[3.3.1]ノナンN-オキシル (ABNO) 等の嵩高さの軽減されたニトロキシルラジカルが、既存のニトロキシルラジカルである2,2,6,6-テトラメチルピペリジンN-オキシル (TEMPO) と比較して、アルコー...

合成・材料 連載

【連載】フロー合成の魅力 ~安全・高効率なグリーンものづくりへ~「第1回 フロー合成の魅力 ~なぜフロー合成?~」

本記事は、和光純薬時報 Vol.91 No.3(2023年7月号)において、静岡大学グリーン科学技術研究所 間瀬 暢之様に執筆いただいたものです。

「フロー合成の魅力 ~安全・高効率なグリーンものづくりへ~」シリーズ開始にあたって 一般の方が「お風呂?」と聞き間違えてしまうことがある「フロー(Flow)」ではあるが、実際に配管を用いたフロー合成をしたことがある読者はどれぐらいいるのだろうか?おそらく一握りの研究者だけであり、多くの読者にとってフラスコを用いたバッチ合成に親しみがあると思われる。本連載では、グリーンものづくりにおける基盤技術とし...

合成・材料 連載

【連載】有機分子触媒の軌跡 −基礎から応用まで− 最終回 (第4回) 「有機触媒による複雑化合物の合成」

本記事は、和光純薬時報 Vol.91 No.2(2023年4月号)において、サイエンスライター 佐藤 健太郎様に執筆いただいたものです。

人類がウイルスの存在を認知したのは1900年ごろであり、そのきっかけは動物や植物に起きた原因不明の伝染病であった。その原因となる病原体を探す過程で、当時知られていた最小の病原体(微生物)よりも小さく、異質な性状を有していたことから"ウイルス"と命名された。以降、様々なウイルスがあらゆる生物から見出され、現在、細胞性生物に普遍的に存在する絶対寄生性の因子であると考えられている。

合成・材料 連載

【連載】有機分子触媒の軌跡 −基礎から応用まで−「第3回 有機触媒の新たな展開」

本記事は、和光純薬時報 Vol.91 No.1(2023年1月号)において、サイエンスライター 佐藤 健太郎様に執筆いただいたものです。

多くの化学者の努力により、2000年代までに多彩な反応性を持った各種の有機触媒が出揃った。そして有機触媒は、単なる横への広がりだけではなく、新たな可能性の世界へ足を踏み入れ始める。酸化剤や金属触媒、光触媒などとの組み合わせにより、今までにない反応を開拓する試みだ。

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