【テクニカルレポート】生体試料直接分析用充填剤の開発の試み
本記事は、和光純薬時報 Vol.64 No.2(1996年4月号)において、和光純薬工業 大阪研究所 上森 仁志が執筆したものです。
血清などのタンパク質を多量に含む生体試料中の成分、薬物をODS等の充填剤で分析する場合の最大の問題は、前処理として除タンパク操作が必要になる点にある。近年、前処理操作を行うことなく生体成分を直接分析可能な充填剤の開発が進められ、その有用性が示されてきた。これら充填剤のうち主なものを示せば①タンパク質コートODS充填剤、②ピンカートンカラムが先駆的な役割を果たした内面逆相充填剤、③シールド制御充填剤...