【テクニカルレポート】社会実装を目指す国産ゲノム編集技術CRISPR-Cas3
本記事は、和光純薬時報 Vol.92 No.2(2024年4月号)において、東京大学医科学研究所 先進動物ゲノム研究分野 吉見 一人様に執筆いただいたものです。
一般社会への応用が進むゲノム編集技術 ゲノム編集技術とは、文字通り、細胞ゲノム内の狙ったDNA配列を改変するツールのことです。2013年にCRISPR-Cas9技術が真核細胞で利用できることが報告されると、その効率と便利さから急速に研究に利用され、2020年には発見者であるEmmanuelle Charpentier氏とJennifer Doudna氏がノーベル化学賞を受賞しています。