【連載】Talking of LAL「第30話 グラム陰性菌とリムルス試薬の反応性」
本記事は、和光純薬時報 Vol.66 No.1(1998年1月号)において、和光純薬工業 土谷 正和が執筆したものです。
エンドトキシンとはグラム陰性菌の外膜に存在するリポ多糖である・・・と一般にいわれています。リポ多糖と一言で言っても、物質として一種類という訳ではありません。菌株によってその構造は様々です。
また、一つの菌株から精製したエンドトキシンでも、O 抗原多糖の繰り返し数が異なる分子が存在するため、種々の分子量のリポ多糖の集合体となっています。これらのことから考えても、グラム陰性菌とリムルス試薬の反応性は、...