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Talking of LAL

Talking of LAL 連載

【連載】Talking of LAL「第30話 グラム陰性菌とリムルス試薬の反応性」

本記事は、和光純薬時報 Vol.66 No.1(1998年1月号)において、和光純薬工業 土谷 正和が執筆したものです。

エンドトキシンとはグラム陰性菌の外膜に存在するリポ多糖である・・・と一般にいわれています。リポ多糖と一言で言っても、物質として一種類という訳ではありません。菌株によってその構造は様々です。 また、一つの菌株から精製したエンドトキシンでも、O 抗原多糖の繰り返し数が異なる分子が存在するため、種々の分子量のリポ多糖の集合体となっています。これらのことから考えても、グラム陰性菌とリムルス試薬の反応性は、...

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【連載】Talking of LAL「第29話 抗生物質とエンドトキシン」

本記事は、和光純薬時報 Vol.65 No.4(1997年10月号)において、和光純薬工業 土谷 正和が執筆したものです。

最近のエンドトキシン研究の話題の一つに「抗生物質による菌体からのエンドトキシン放出」があります。詳しくは谷1)や Faist2) による総説にゆずるとして、今回は、この話題の中からおもしろそうなことを拾い上げてみましょう。 昨年の腸管出血性大腸菌 O157 感染症で、治療における抗生物質の投与方法が議論されたことは、記憶に新しいところです。すなわち、菌の殺し方によって、その菌が持つ毒素の放出の挙動...

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【連載】Talking of LAL「第28話 エンドトキシン試験法の実際」

本記事は、和光純薬時報 Vol.65 No.3(1997年7月号)において、和光純薬工業 土谷 正和が執筆したものです。

今回は、平成 8 年に改正された日本薬局方に基づいたエンドトキシン試験法を、実際にトキシノメーターで行う場合について考えてみましょう。 第十三改正日本薬局方1)(以下 13 局)に取入れられたエンドトキシン試験法では、定量的な方法が認められました。13 局では光学的方法を比濁法及び比色法に分けていますが、実際の試験では、検量線の作成方法によっても分けられています。すなわち、検量線におけるエンドトキ...

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【連載】Talking of LAL「第27話 日本薬局方のエンドトキシン試験法」

本記事は、和光純薬時報 Vol.65 No.2(1997年4月号)において、和光純薬工業 土谷 正和が執筆したものです。

日本薬局方のエンドトキシン試験法が改正されました。今回は、この新しいエンドトキシン試験法について考えて見ましょう。 平成 8 年 4 月に公布された第十三改正日本薬局方1)(以下 13 局)では、エンドトキシン試験法に定量的な方法が取り入れられました。従来のゲル化法の重要性は変わりませんが、定量法が認められたことによって、エンドトキシン試験の方法の選択に幅ができ、各試料により適した手法の選択が可能...

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【連載】Talking of LAL「第26話 O 抗原多糖」

本記事は、和光純薬時報 Vol.65 No.1(1997年1月号)において、和光純薬工業 土谷 正和が執筆したものです。

前回の話題は、細菌の細胞壁の内側に存在するペプチドグリカンでした。今回は、細胞壁の外側に位置するエンドトキシンの O 抗原多糖についてお話したいと思います。 今年の日本列島では、病原性大腸菌 O157 が猛威をふるいました。この O(オー)の 157 という記号が何を表しているかをご存じでしょうか。この O157 こそ、まさに今回の話題である O 抗原多糖の種類を表しているのです。 O 抗原多糖は...

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