【連載】Talking of LAL「第25話 ペプチドグリカン」
本記事は、和光純薬時報 Vol.64 No.4(1996年10月号)において、和光純薬工業 土谷 正和が執筆したものです。
今回は、エンドトキシンと同様、細菌の細胞壁成分であるペプチドグリカンについてお話ししたいと思います。ペプチドグリカンは、その生物活性こそエンドトキシンに比べて低いのですが、エンドトキシンと共存するとエンドトキシン活性を増強したりすることが知られています。
グラム陰性菌はエンドトキシンとペプチドグリカンの両方を持っていますから、自然界ではこの二つの物質の共存がよく起こると思われます。ペプチドグリカン...