siyaku blog

- 研究の最前線、テクニカルレポート、実験のコツなどを幅広く紹介します。 -

合成・材料

合成・材料

反応後の後処理で困った場合の解決策

本記事はWEBに混在する化学情報をまとめ、それを整理、提供する化学ポータルサイト「Chem-Station」の協力のもと、ご提供しています。

反応がうまくいったので、後処理して分析しようと思ったところでトラブルがあると、なんかもやもやしてしまいます。原因は反応によって違ってくるので、うまく切り抜けるには知識や経験が大事かもしれません。独自のメソッドを持っている先輩に相談したりできるといいですよね。ちょっとしたテクニックでも大きく時間短縮役立つことがありますので、そんな情報をいくつか紹介いたします。これ以外にも、役立つアイデアがあれば情報...

合成・材料 研究全般

乾燥剤の脱水能は?

本記事はWEBに混在する化学情報をまとめ、それを整理、提供する化学ポータルサイト「Chem-Station」の協力のもと、ご提供しています。

副反応の生成や正確な測定のために、溶媒中の水分の除去は欠かすことのできない操作の一つです。モレキュラーシーブス・シリカ・アルミナなど、一般的な乾燥剤を用いて溶媒をどれほど乾燥できるのか、詳細な分析がJOCに報告されていたのでご紹介します。この論文で分析されている溶媒は、THF・トルエン・ジクロロメタン・アセトニトリル・メタノール・エタノールです。市販のHPLCグレードの溶媒を用い、乾燥前後の水分含...

合成・材料 総説

【総説】ロバストな高移動度n型有機半導体材料の開発

本記事は、和光純薬時報 Vol.88 No.3(2020年7月号)において、1 東京大学 大学院新領域創成科学研究科 物質系専攻・2 JST さきがけ 岡本 敏宏様1, 2 、熊谷 翔平様1に執筆いただいたものです。

情報化社会の発達が急速に進む現代において、スマートフォンやパソコンなどの電子機器・情報端末は私たちの日常生活において欠かすことのできないものとなっている。このような機器には現在シリコンを主とした無機半導体デバイスが利用されているが、重い、硬い、またデバイス作製に 300−1000 ℃の高温が必要など、多用途性や環境負荷などの面から改善が望まれる。そこで近年では、有機半導体を用いたデバイス(有機半導...

合成・材料 総説

【総説】有機トランジスタの評価法

本記事は、東京大学大学院新領域創成科学研究科物質系専攻 工学部応用化学科 岡本 敏宏准教授に執筆いただいたものです。

これまでの精力的な研究により、有機半導体材料の性能指標であるキャリア移動度(以下、移動度と略す)は、現在実用的に用いられているアモルファスシリコンを超え、10 cm2/Vs以上の移動度が報告されるまでになっている1-3)。この移動度の向上により、実デバイスにおける重要な基本素子である有機電界効果トランジスタ(Organic Field-Effect Transistor, OFET)を用いたディス...

合成・材料 総説

【総説】高分子系半導体−n型

本記事は、東京大学大学院新領域創成科学研究科物質系専攻 工学部応用化学科 岡本 敏宏准教授に執筆いただいたものです。

高分子系n型半導体材料は、低分子系と同様に、p型半導体材料と比較して、開発が遅れている。高分子系n型半導体として図1aに示したCN-PPVは古くから知られている1)。21世紀に入り、高分子系p型有機半導体と同様、n型半導体も研究が活発になったが、p型に比べて、移動度は一桁以上低い値であった。 2003年にJenekheらによって開発されたはしご型(ラダー型)高分子のpoly(benzimidazo...

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