【連載】Talking of LAL「第26話 O 抗原多糖」
本記事は、和光純薬時報 Vol.65 No.1(1997年1月号)において、和光純薬工業 土谷 正和が執筆したものです。
前回の話題は、細菌の細胞壁の内側に存在するペプチドグリカンでした。今回は、細胞壁の外側に位置するエンドトキシンの O 抗原多糖についてお話したいと思います。
今年の日本列島では、病原性大腸菌 O157 が猛威をふるいました。この O(オー)の 157 という記号が何を表しているかをご存じでしょうか。この O157 こそ、まさに今回の話題である O 抗原多糖の種類を表しているのです。
O 抗原多糖は...