siyaku blog

- 研究の最前線、テクニカルレポート、実験のコツなどを幅広く紹介します。 -

総説

分析 総説

【総説】LA-ICP-MS法による定量分析のための標準試料Solid scaleの開発とその応用例

本記事は、和光純薬時報 Vol.91 No.4(2023年10月号)において、富士フイルム株式会社 解析技術センター 寺尾 祐子様、椙山 卓郎様、平兮 康彦様、佐藤 琢也様、岩戸 薫様、宮下 陽介様、
東京大学大学院 理学系研究科 平田 岳史様に執筆いただいたものです。

1980年にHoukらによって報告された誘導結合プラズマ質量分析法 (ICP-MS法)1) は、周期表のほとんどすべての元素を高い効率でイオン化できることから、高感度かつ迅速な元素分析法として様々な分野で広く活用されている。

合成・材料 総説

【総説】環境調和型エーテル系溶媒「MTHP」

本記事は、和光純薬時報 Vol.91 No.4(2023年10月号)において、株式会社クラレ スペシャリティケミカル生産・技術・開発部 齊藤 勇祐様に執筆いただいたものです。

持続可能な開発目標(SDGs)の達成に向けて、近年の化学産業には「グリーンケミストリー」の推進が強く求められている。「グリーンケミストリー」とは化学物質のライフサイクル全体において人体の健康や生態系、環境への負荷を低減しようとする概念や技術を指し、具体的な例としては廃棄物や排出二酸化炭素(CO2)、排水負荷を削減・低減できるような化学反応や化学プロセスの開発が挙げられる。

ライフサイエンス 総説

【総説】炎症時におけるミクログリアのダイナミクス

本記事は、和光純薬時報 Vol.91 No.4(2023年10月号)において、京都工芸繊維大学 応用生物学系 宮田 清司様に執筆いただいたものです。

グリア細胞の一種であるミクログリアは、中枢神経系に存在する常在性マクロファージで、齧歯類の脳では細胞の5〜12%の比率で存在しています。ミクログリアは、感染や損傷による炎症時に活性化されることから、中枢神経系の免疫担当細胞と言われています。しかし、最近の研究では、ミクログリアは正常条件下でも細胞質突起により周囲の微小環境を感知し中枢神経系の機能と恒常性を制御していることが明らかになっています。

培養 ライフサイエンス 総説

【連載】幹細胞由来EV~治療、診断、化粧品への展開~ 第4回 細胞外小胞の産業化に向けた標準開発の取り組み

本記事は、和光純薬時報 Vol.91 No.4(2023年10月号)において、富士フイルムホールディングス株式会社 知的財産部 国際標準化推進室 河内 幾生様に執筆いただいたものです。

細胞は脂質二重膜を有する小胞にタンパク質や核酸などの機能分子を内包し、分泌している。分泌された小胞が、体液を通じて周囲の細胞や遠隔地の細胞へと運ばれ、その小胞を受容した細胞に機能分子を受け渡すことで、細胞間コミュニケーションツールとして様々な生命現象及び疾患に関与することが明らかになってきている。このような細胞外小胞(Extracellular vesicles : EVs)は、その産生経路もしく...

ライフサイエンス 総説

【総説】自閉スペクトラム症研究におけるポリジェニック・リスク・スコアの利用

本記事は、和光純薬時報 Vol.91 No.3(2023年7月号)において、浜松医科大学 子どものこころの発達研究センター1)、大阪大学大学院 大阪大学・金沢大学・浜松医科大学・千葉大学・福井大学 連合小児発達学研究科2) 土屋 賢治様1),2)に執筆いただいたものです。

米国精神医学会の診断基準DSM-5において、自閉スペクトラム症(Autism spectrum disorder、以下ASD)は、神経発達症群の一つとして分類されている。ASDの診断に利用できる生物学的指標はなく、症状または行動をたよりに診断する。診断の根拠として「社会相互性と意思伝達の障害」および「狭い興味や反復的な行動様式」という2つの症状群が知られている。

キーワード検索

月別アーカイブ

当サイトの文章・画像等の無断転載・複製等を禁止します。