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総説

合成・材料 総説

【総説】連続フロー選択的水素化反応のためのポリシラン修飾担持パラジウム/ 白金触媒

本記事は、和光純薬時報 Vol.90 No.3(2022年7月号)において、東京大学大学院理学系研究科化学専攻 齋藤 由樹様、GSC社会連携講座 石谷 暖郎様、小林 修様に執筆いただいたものです。

連続フロー法による有機合成が、従来のバッチ法と比較し、環境調和性・効率・安全性に優れた次世代の合成手法として注目を集めている。例えば、米国食品医薬品局(FDA)では「連続合成は次世代の医薬品製造法となる」と宣言している。フロー法による有機合成はその反応形式により大きく4種に分類されるが、筆者らの研究グループでは、特に不均一系触媒を用いる反応形式に注目し研究開発を行ってきた。この反応形式は、不均一系...

ライフサイエンス 総説

【総説】オキシトシンと社会の形成

本記事は、和光純薬時報 Vol.90 No.3(2022年7月号)において、麻布大学獣医学部 菊水 健史様に執筆いただいたものです。

我々ヒトを含む哺乳類に特徴的な機能として、胎盤形成を介して胎児を育て、授乳を含む養育行動によって子孫をより多く生存させることがあげられます。卵を産む魚類などの卵生の動物種や、卵をメスの体内で孵化させてから仔を産む爬虫類などの卵胎生の動物と比較すると、哺乳類の産仔数は非常に少ないかもしれません。また、生後間もない新生仔の個体は体温調節や運動機能などが未成熟な場合が多く、親は授乳など多くの資源を割いて...

合成・材料 総説

【総説】バッチならびにフロー式Fischer-Speierエステル化に適用可能な高分子酸触媒PAFR Ⅱ

本記事は、和光純薬時報 Vol.90 No.2(2022年4月号)において、理化学研究所 環境資源科学研究センター 山田 陽一様、分子科学研究所 間瀬 俊明様、魚住 泰広様に執筆いただいたものです。

有機合成反応の原子効率(生成物/原料)の向上とE-factor(廃棄物/原料)の低減は、有機化学やグリーンケミストリーだけでなく、産業応用においても重要なファクターである。脱水反応は最も基本的な反応の一つであり、理想的な触媒を用いた脱水反応では水が唯一の副生成物となるため、生合成・化学合成のいずれにおいても頻繁に利用されている。具体的には、カルボン酸とアルコールを反応させてエステルを得るFisch...

合成・材料 総説

【総説】歯科用接着系材料の概略

本記事は、和光純薬時報 Vol.90 No.2(2022年4月号)において、YAMAKIN 株式会社、高知大学医学部 次世代歯科医療開発講座 坂本 猛様に執筆いただいたものです。

歯科用接着系材料とは、歯質と修復物や補綴物を接着するための材料である。歯が虫歯になったとき、虫歯になった部分を削り、修復物あるいは補綴物といわれる「詰め物」をする。このような物質は、貴金属または非貴金属の合金、セラミックスや有機- 無機複合体から構成されており、それら自体には接着性はない。特に、充填材(フィラー)を含む歯科用有機材料の特徴として、金属冠の装着とは異なり、虫歯の部分のみの最低限の切削...

ライフサイエンス 総説

【総説】細胞外小胞の臨床プロテオミクス解析 -血液を巡る細胞外小胞の多検体自動精製技術の開発-

本記事は、和光純薬時報 Vol.90 No.2(2022年4月号)において、医薬基盤・健康・栄養研究所 プロテオームリサーチプロジェクト 村岡 賢様、足立 淳様に執筆いただいたものです。

近年、がん、神経疾患、心血管疾患、感染症など様々な医学研究分野において、細胞外小胞の研究が進められている。細胞外小胞は、タンパク質、核酸や脂質などを内包しており、これらの構成成分が細胞や疾患ごとに違いを示し、様々な機能を持ち疾患の病態変化に大きく影響を与えていることが知られている。そのため、血液などから採取した細胞外小胞は、病気の早期発見、モニタリング、薬効効果などのバイオマーカーを含むのではない...

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