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Talking of LAL

Talking of LAL 連載

【連載】Talking of LAL「第15話 プラスチック用具」

本記事は、和光純薬時報 Vol.62 No.2(1994年4月号)において、和光純薬工業 土谷 正和が執筆したものです。

リムルス試験においては、リムルス試薬(LAL)のみならず、エンドトキシン試験用水等、他の要素にも注意が必要であることを述べてきました。今回は、エンドトキシンを入れる容器、試薬を分注するピペットチップ等に盛んに使われ始めたプラスチック用具について考えてみたいと思います。 リムルス試験に使用する用具には、以下の事が要求されます。 (1)エンドトキシン(LAL 活性化物質)の汚染がないこと (2)エンド...

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【連載】Talking of LAL「第14話 エンドトキシン試験用水」

本記事は、和光純薬時報 Vol.62 No.1(1994年1月号)において、和光純薬工業 土谷 正和が執筆したものです。

リムルス試験はカブトガニ血球から調製したリムルス試薬(LAL)を用いて行うエンドトキシン検出法ですが、この試験において非常に重要な役割を担っているのが「エンドトキシン試験用水」です。ふだん何気なく使っている水ですが、リムルス試験における水の品質は、試験結果に大きな影響を与えるのです。今回は、この「水」について考えてみましょう。 リムルス試験に用いる水としてまず必要なことは、LAL を活性化する物質...

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【連載】Talking of LAL「第13話 カブトガニ」

本記事は、和光純薬時報 Vol.61 No.4(1993年10月号)において、和光純薬工業 土谷 正和が執筆したものです。

LAL がカブトガニの血球から調製されることについては、すでにお話しました。今回は、少し趣向を変えてカブトガニ類について紹介したいと思います。 カブトガニ類は「生きている化石」とも呼ばれ、約 2 億年前から、その姿をほとんど変えず生きてきたことが知られています。このカブトガニの先祖は、クモやサソリと同じく、約 6 億年前に始まる古生代に生息した三葉虫であると言われております。従って、カブトガニは、...

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【連載】Talking of LAL「第12話 β-グルカン(2)」

本記事は、和光純薬時報 Vol.61 No.3(1993年7月号)において、和光純薬工業 土谷 正和が執筆したものです。

(1→3)-β-D-グルカンと LAL の反応に関して、その構造、濃度依存性、反応 kinetics 等、様々なアプローチの方法があると思います。構造に関しては、13C-NMR を用いた研究で、1 重らせん構造の状態では 3 重らせん構造の時より、100 倍も LAL 中のβ-グルカン感受性因子(G 因子)活性化能が高いことが報告されています1)。 濃度依存性に関しては、100~1000 ng/m...

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【連載】Talking of LAL「第11話 β-グルカン(1)」

本記事は、和光純薬時報 Vol.61 No.2(1993年4月号)において、和光純薬工業 土谷 正和が執筆したものです。

LAL がエンドトキシンのみならず(1→3)-β-D-グルカンにも反応し、ゲル化することは既にお話した通りです。この現象は、日本の 2 つのグループによって 1981 年に発表されました。すなわち、武田薬品の垣沼博士のグループは、1~1000 ng/mL のカルボキシメチル化したカードラン(Agrobacterium の生産する直鎖(1→3)-β-D-グルカン)がリムルス試薬(LAL)のゲル化や ...

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