siyaku blog

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連載

合成・材料 Wako Organic Chemical News 連載

【連載】Wako Organic Chemical News No.03「スマートドラッグ」

あまり品のよくない言葉で恐縮だが、「バカにつける薬はない」という言い回しがある。身体の病や傷を治すことはできるが、頭脳の働きをよくする薬だけはありえない、という意味だ。ところがこの言葉は、どうやら死語になろうとしている。頭をよくする薬、すなわち「スマートドラッグ」が開発され、一般にも普及しつつあるからだ。 加齢によって脳の認知機能が低下する、いわゆるアルツハイマー型認知症の治療薬は、現在最も社会的...

合成・材料 Wako Organic Chemical News 連載

【連載】Wako Organic Chemical News No.02「Grignard試薬」

Grignard試薬による、カルボニル化合物への求核的付加反応は、有機合成において最も汎用される反応の一つである。しかしGrignard試薬は塩基性が強いため、基質によってはα位プロトンの引き抜きによるエノール化が優先して進行し、付加体が得られないことがある。また基質の立体障害が大きい場合、ケトンが還元されることがあるなど、存外副反応も多く起こる。これらの副反応を抑制するため、塩化セリウム(III...

合成・材料 Wako Organic Chemical News 連載

【連載】Wako Organic Chemical News No.01「Luche還元」

α,β-不飽和ケトンをアリルアルコールに還元するのは、利用頻度が高い反応の一つである。ただしこの時、水素化ホウ素ナトリウム(NaBH4)や水素化アルミニウムリチウム(LiAlH4)といった汎用される還元剤を用いると、目的のアリルアルコールの他、1,4-還元を受けた化合物が生成してきてしまう。J. L. Lucheらは1978年、NaBH4に塩化セリウム(III)七水和物(CeCl3・7H2O)を共...

Talking of LAL 連載

【連載】Talking of LAL「第64話 リムルス試薬は無菌製剤か」

本記事は、和光純薬時報 Vol.74 No.3(2006年7月号)において、和光純薬工業 土谷 正和が執筆したものです。

リムルス試薬は、エンドトキシンの測定に使用されています。特に医薬品や医療用具のエンドトキシン試験において、リムルス試薬が活躍しています。リムルス試薬を用いて試験する医薬品及び医療用具の多くは、無菌製品です。 今回は、エンドトキシンを測定するリムルス試薬が無菌製剤かどうかを考えてみたいと思います。 「無菌である」ということを証明するのが非常に難しいことは、よく知られています。 「無菌であること」が「...

Talking of LAL 連載

【連載】Talking of LAL「第63話 プラスチック製品とエンドトキシン試験」

本記事は、和光純薬時報 Vol.74 No.2(2006年4月号)において、和光純薬工業 土谷 正和が執筆したものです。

使い捨てのプラスチック製品は便利です。エンドトキシン試験でもプラスチック製品を使用することがまれではありません。このシリーズでも何度かプラスチック用具について考えてきました(Talking of LAL 第 15 話、第 16 話、第 55 話参照)。 今回は、もう一度プラスチック製品の使用について考えてみたいと思います。 アメリカ人の友人がこんなことを言っていました。「1990 年代の後半にプラ...

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