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ライフサイエンス

ライフサイエンス 総説

【総説】自閉スペクトラム症研究におけるポリジェニック・リスク・スコアの利用

本記事は、和光純薬時報 Vol.91 No.3(2023年7月号)において、浜松医科大学 子どものこころの発達研究センター1)、大阪大学大学院 大阪大学・金沢大学・浜松医科大学・千葉大学・福井大学 連合小児発達学研究科2) 土屋 賢治様1),2)に執筆いただいたものです。

米国精神医学会の診断基準DSM-5において、自閉スペクトラム症(Autism spectrum disorder、以下ASD)は、神経発達症群の一つとして分類されている。ASDの診断に利用できる生物学的指標はなく、症状または行動をたよりに診断する。診断の根拠として「社会相互性と意思伝達の障害」および「狭い興味や反復的な行動様式」という2つの症状群が知られている。

培養 ライフサイエンス テクニカルレポート

【テクニカルレポート】化粧品原料としてのヒト幹細胞培養液・エクソソーム

本記事は、和光純薬時報 Vol.91 No.2(2023年4月号)において、アンチエイジング株式会社 マテリアル事業部 藤田 英人様に執筆いただいたものです。

ヒト幹細胞培養液やエクソソーム入りの化粧品が販売されていることをご存知でしょうか?ある調査では化粧品原料として、一般消費者のヒト幹細胞培養液についての知名度は5割を超えています。 弊社はヒト幹細胞培養液を化粧品原料として販売している原料サプライヤーです。日本で初めて化粧品原料としてヒト幹細胞培養液を登録し、販売を開始したのが2012年で、エクソソームについては2019年から本格的に広報を開始してい...

ライフサイエンス テクニカルレポート

【テクニカルレポート】高等動物からの2本鎖RNA精製技術が可能とする高効率なRNAウイルスの網羅検出

本記事は、和光純薬時報 Vol.91 No.2(2023年4月号)において、筑波大学 生命環境系1)、北海道大学 医学研究院 微生物学免疫学分野2) 浦山 俊一様1)、福原 崇介様2)に執筆いただいたものです。

人類がウイルスの存在を認知したのは1900年ごろであり、そのきっかけは動物や植物に起きた原因不明の伝染病であった。その原因となる病原体を探す過程で、当時知られていた最小の病原体(微生物)よりも小さく、異質な性状を有していたことから"ウイルス"と命名された。以降、様々なウイルスがあらゆる生物から見出され、現在、細胞性生物に普遍的に存在する絶対寄生性の因子であると考えられている。

ライフサイエンス 総説

【テクニカルレポート】パラダイムシフトとしてのスフェロイド・オルガノイド共培養

本記事は、和光純薬時報 Vol.91 No.2(2023年4月号)において、株式会社ギンレイラボ 島崎 猛夫様に執筆いただいたものです。

細胞培養方法としては、シャーレの上で細胞を培養して同一種の細胞を集団で解析する単層静置培養法、培養液を撹拌することで浮遊状態を保ったまま細胞を培養する浮遊培養法、ゲル状基質を用いて培養する方法など種々の方法があります。これらの技術は古くから存在しています。1962年には、Boydenらが細胞遊走アッセイ法を開発1)し、後にセルカルチャーインサートと一般呼称される培養液を介した非接触共培養に利用され...

ライフサイエンス 総説

【総説】脳内の愛情・幸せの素 オキシトシンをとらえる

本記事は、和光純薬時報 Vol.91 No.2(2023年4月号)において、大阪大学医学系研究科 稲生 大輔様に執筆いただいたものです。

オキシトシンは「愛情ホルモン」や「幸せホルモン」とよばれる脳内で産生される情報伝達分子です。発見当初は、メス個体の出産や授乳時に血中に分泌される末梢ホルモンとしてとらえられていましたが、後に脳内でも直接作用し多様な生体機能を制御することも明らかになってきました。その二つ名が示す通り、育児・絆・社会的行動と強く関わるほか、食欲や代謝の制御、ストレス軽減など、幅広い機能を持つことが知られています。最近...

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