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連載

分析 連載

【連載】アミノ酸分析~新たな潮流~ 「第 1 回 アミノ酸分析の歴史とニンヒドリンによるアミノ酸分析法」

本記事は、和光純薬時報 Vol.86 No.3(2018年7月号)において、株式会社日立ハイテクサイエンス 伊藤 正人 様に執筆いただいたものです。

アミノ酸は、生命の起源を思い描くにあたり最初にできた複雑な物質と考えられている。ただ不思議なことに私たちの体をつくるタンパク質は L- アミノ酸だけで構成されている。L- アミノ酸は光学異性体の一方であり、生命誕生の初期段階に地球内外のどこかで L-アミノ酸が D- アミノ酸より自発的に優勢になり、以降 L- アミノ酸が増殖したにちがいない。このようなミステリーを解明すべく例えば地球外から飛来する...

ライフサイエンス 連載

【連載】エクソソームと生命現象「第 2 回 エクソソームのプロテオーム解析」

本記事は、和光純薬時報 Vol.86 No.3(2018年7月号)において、公益財団法人がん研究会 植田 幸嗣 様に執筆いただいたものです。

微小分泌小胞の一種であるエクソソームは細胞内小胞輸送に由来する産物の一つであり、不要な分子を細胞外に放出したり、内包する分子を遠隔細胞に輸送、伝達する働きがあるとされる。一般的には直径数十~百ナノメートルほどの脂質二重膜構造を持ち、特定のタンパク質群(テトラスパニンファミリー、Rab ファミリー、Tsg101、Alix など)や miRNA が細胞内構成比率と比して特に多く含まれるものとされる。 ...

合成・材料 ライフサイエンス 連載

【連載】核酸医薬合成基礎講座 「第3回 オリゴヌクレオチド合成におけるカップリング反応」

本記事は、和光純薬時報 Vol.86 No.3(2018年7月号)において、サイエンスライター 佐藤 健太郎 様に執筆いただいたものです。

DNA 及び RNA は、構成単位である核酸が、リン酸ジエステル結合によって多数結合した構造をとる。このリン酸ジエステル結合は、他の低分子化合物ではほとんど見られない結合であり、独特な合成法が開発されている。 核酸合成においては、この結合生成反応を何度も繰り返すことになるため、その効率は全体の収率を大きく左右する。今回は、このリン酸ジエステル結合生成反応について解説してゆく。

ライフサイエンス 連載

【連載】エクソソームと生命現象「第 1 回 エクソソームとは?」

本記事は、和光純薬時報 Vol.86 No.2(2018年4月号)において、金沢大学医学系免疫学 華山 力成先生に執筆いただいたものです。

近年、細胞外小胞(EV)の研究が加速的に進展している。2011 年には年間 200 報程度の論文数であったが、2016 年には 1000 報以上の論文が発表され、様々な生理機能や病態発症との関連が示唆されている。EV は大きく分けてエンドソーム由来のエクソソームと形質膜由来のマイクロベジクルなどに分類することができるが、現在最も精製に用いられている分画遠心法で両者を厳密に分離するのは困難であり、便...

合成・材料 ライフサイエンス 連載

【連載】核酸医薬合成基礎講座 「第2回 オリゴヌクレオチド合成における保護・脱保護」

本記事は、和光純薬時報 Vol.86 No.2(2018年4月号)において、サイエンスライター 佐藤 健太郎 様に執筆いただいたものです。

核酸の人工合成は、生化学における重要技術であり、これまで多くの工夫が積み重ねられてきた 1)。核酸の効率のよい合成を目指すには、官能基の適切な保護と脱保護が不可欠となる。これまでの核酸合成研究の歴史は、保護基の開発の歴史と言っても過言ではなく、今も保護基の選択が合成の可否を大きく左右することは変わっていない。そこで今回は、核酸の保護基について述べてゆきたい。

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