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特別講座

合成・材料 特別講座

【特別講座】広がる重水素の用途

本記事は、OrganicSquare Vol.33 (2010年9月号)において、東京大学大学院 理学系研究科 化学専攻特任助教 佐藤 健太郎 様に執筆いただいたものです。

通常のほぼ倍の質量を持つ不思議な水素、すなわち「重水素」が H.Urey によって発見されたのは 1931 年のことだ 1)。これは史上初めて「同位体」の概念を実証したという点で、まさに化学史に燦然と輝く発見といえる。しかし我々後世の化学者にとっては、今や不可欠な重水素という研究ツールが提供されたという方が、あるいは重要かもしれない。核物理学はもちろん、有機化学・生化学・医薬品研究・汚染物質分析に...

合成・材料 特別講座

【特別講座】プラチナ、固定化触媒(Pt IC-I)の開発 ― 固定化金属触媒のプロセス化学への応用 ―

本記事は、OrganicSquare Vol.23 (2008年3月号)において、和光純薬工業株式会社 試薬研究所 主任研究員 佐藤 睦が執筆したものです。

グリーンケミストリーを指向した高分子固定化白金触媒(Pt IC-I)を開発し、重合禁止剤である N-ニトロソフェニルヒドロキシルアミンの工業的な製法に応用した。この触媒を用いると 98% の選択性でニトロベンゼンからフェニルヒドロキシルアミンへの還元が進行し、30 回繰り返し使用しても活性は低下しなかった。

合成・材料 特別講座

【特別講座】白金族触媒を用いた H-D 交換反応の開発

本記事は、Organic Square Vol.17(2006年10月号)において、和光純薬工業株式会社 化成品研究所 主任 伊藤 伸浩が執筆したものです。

重水素標識化合物は構造解析や有機反応機構の解明に利用できるため、様々な研究分野でその有用性が認められている。1)特に GC-MS を用いた同位体希釈質量分析法は薬物代謝の研究、食品中の残留農薬や内分泌攪乱物質(環境ホルモン)等の検出に極めて優れた方法であり、その内部標準物質として分析対象化合物の重水素標識体を用いるのが理想とされている。 また最近では重水素化ポリマーが光学材料として注目されている。...

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