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培養

培養 ライフサイエンス テクニカルレポート

【テクニカルレポート】蛍光顕微鏡を必要としない高感度な未分化細胞染色キット Human ES/iPS Cell Staining Kit-BF の使用例について

本記事は、和光純薬時報 Vol.88 No.4(2020年10月号)において、富士フイルム和光純薬 ライフサイエンス研究所 吉居 華子が執筆したものです。

近年、ヒト ES 細胞や iPS 細胞などを細胞源とした再生医療への期待が高まり、細胞加工製品(再生医療等製品)の研究開発・実用化が急速に進展している。実際にヒト ES/iPS 細胞を用いた治験が実施されるようになってきたが、その一方で、再生医療等製品の安全性と品質の評価方法は確立していないのが現状である。今回、当社で開発した Human ES/iPS Cell Staining Kit-BF は...

培養 テクニカルレポート

【テクニカルレポート】細胞懸濁保存液セルストア®S及び細胞洗浄保存液セルストア®W を用いたヒト脂肪由来間葉系幹細胞の保存例

本記事は、和光純薬時報 Vol.88 No.3(2020年7月号)において、株式会社大塚製薬工場 研究開発センター 鳴門研究所 藤田 泰毅様に執筆いただいたものです。

幹細胞治療においては、細胞を懸濁・保存するために、しばしば生理食塩液が用いられているが、細胞生存率の維持や細胞の沈殿の抑制の観点から必ずしも理想的な溶液ではない 1)。我々は、タンパク質や細胞膜の安定化剤、凍害防止剤としての効果が知られているトレハロースに着目し、ヒト脂肪由来間葉系幹細胞(hADSCs)の 5℃及び 25℃保存においても有効であることを見出した 1)(特許取得済み)。また、細胞の保...

培養 テクニカルレポート

【テクニカルレポート】生物由来原料基準に適合した間葉系幹細胞用無血清培地

本記事は、和光純薬時報 Vol.88 No.2(2020年4月号)において、富士フイルム和光純薬 ライフサイエンス研究所 髙垣 謙太郎が執筆したものです。

世界中で間葉系幹細胞を細胞医薬に用いるという動きが活発になっています。2014 年に薬事法が薬機法へ変わったことにより、再生医療等製品を開発する環境が整いました。以降、テムセル、ステミラックという 2 つの間葉系幹細胞を主成分とする再生医療等製品が承認を受けました。これに続けと、間葉系幹細胞を主成分とする ADR-001、Multistem といった製品の開発も進められています。欧州では、Alof...

培養 ライフサイエンス 総説

【総説】細胞内に発現する miRNA を検知し、目的の細胞を選別する RNA スイッチ™ 技術

本記事は、和光純薬時報 Vol.88 No.1(2020年1月号)において、株式会社 aceRNA Technologies 進 照夫様に執筆いただいたものです。

京都大学 iPS 細胞研究所の齊藤博英教授らが発明した「RNA スイッチ™」技術は、細胞内に存在し、生命現象の様々な作用機序を制御すると言われている miRNA(マイクロ RNA)を検知して、細胞の遺伝子発現を制御することを可能とします。細胞内の miRNA の活性状態を細胞が生きたまま識別できることが大きな特徴の 1 つであり、この技術により判明した細胞種特異的な活性 miRNA に対応する R...

培養 ライフサイエンス 連載

【連載】基礎から応用までよくわかる組織透明化技術 「第2回 高解像・高輝度蛍光イメージングのための透明化法、SeeDB2」

本記事は、和光純薬時報 Vol.87 No.3(2019年7月号)において、九州大学大学院医学研究院 今井 猛様に執筆いただいたものです。

近年、様々なレーザー顕微鏡が開発されているが、生体組織を3次元的に捉えることは容易ではない。生体組織は光の散乱や吸収が生じ、深部に行けば行くほど観察が難しくなるためである。近年、こうした問題を克服する手段として、固定した生体組織を透明にする手法が注目されている1, 2)。いずれも、光の吸収および散乱を減らすことで深部の観察を実現している。今や、組織や臓器の全体像を3次元的にとらえることも容易になっ...

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