siyaku blog

- 研究の最前線、テクニカルレポート、実験のコツなどを幅広く紹介します。 -

2022年11月のアーカイブ

研究全般

富士フイルム和光純薬創立 100 周年記念「第2回 国内販売網の整備・確立」

本記事は、和光純薬時報 Vol.90 No.4(2022年10月号)に掲載されたものです。

前稿の第1回では、創立前後の歩みの中で当社がどのような想いで試薬の取扱いを始め、またいかにして国産化に向けた生産体制を構築してきたかをご紹介しました。第2回の本稿では、当社の事業基盤として欠かすことのできない販売体制の整備・確立について、ご紹介していきます。

合成・材料 連載

【連載】有機分子触媒の軌跡 -基礎から応用まで-「第2回 有機触媒の発展」

本記事は、和光純薬時報 Vol.90 No.4(2022年10月号)において、サイエンスライター 佐藤 健太郎に執筆いただいたものです。

前回、有機触媒の定義とその特徴、発見にいたるまでの歴史について述べた。今回は、さまざまなタイプの有機触媒が報告され、爆発的に進展した過程について述べてゆきたい。

ライフサイエンス 連載

【連載】幹細胞由来EV ~治療、診断、化粧品への展開~「第2回 歯肉幹細胞由来エクソソームを応用した歯周炎治療の 開発に向けて」

本記事は、和光純薬時報 Vol.90 No.4(2022年10月号)において、九州大学病院 歯周病科 福田 隆男様に執筆いただいたものです。

歯周炎は口腔内の歯周病細菌によって引き起こされる慢性炎症で、歯を支える歯槽骨の吸収を特徴とする。しかし通常の歯周炎治療は、細菌性プラークとその足場となる歯石除去を中心とした原因除去療法が中心である。そのため、歯周炎で喪失した歯槽骨の再生はほとんど期待できず、病状の進行を食い止める対処療法であるのが現状である。

ライフサイエンス 医薬品 製造・品質管理 テクニカルレポート

【テクニカルレポート】バイオ医薬品からの宿主細胞由来残留DNA 検出試薬の開発

本記事は、和光純薬時報 Vol.90 No.4(2022年10月号)において、弊社 生産プロセス開発部 山本 陽太郎にて執筆したものです。

1982年に世界初のバイオ医薬品である糖尿病治療薬「ヒトインスリン」が開発されて以来、バイオ医薬品は増え続けており、2018年までの集計において316のバイオ医薬品が市場にある1)。今後も、治療薬としてバイオ医薬品の数は増加していくと考えられている。Walshなどのまとめによれば、承認されている医薬品の中でも宿主として用いられているのはCHOや大腸菌で約70%弱を占めている。

ライフサイエンス 総説

【総説】2-OG 骨格を持たない次世代HIF 活性化分子PyrzA

本記事は、和光純薬時報 Vol.90 No.4(2022年10月号)において、佐賀大学農学部 天然資源化学分野 川口 真一様、生化学分野 辻田 忠志様に執筆いただいたものです。

低酸素誘導因子(HIF)は、脊椎動物において低酸素ストレスを改善する遺伝子を統括的に制御する転写因子である1, 2)。HIFが安定化すると、速やかに核へ移行して、VEGF(血管内皮増殖因子)、EPO(エリスロポエチン)、GLUT1(グルコーストランスポーター1)などのタンパク質発現を上昇させ、低酸素障害に対して保護作用のある血管新生、造血、代謝リプログラミングが促進される3, 4)。したがって、H...

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