siyaku blog

- 研究の最前線、テクニカルレポート、実験のコツなどを幅広く紹介します。 -

2019年01月のアーカイブ

Talking of LAL

【連載】エンドトキシン便り「第10話 エンドトキシン試験の誤差」

本記事は、富士フイルム和光純薬株式会社 試薬化成品事業部 ライフサイエンス開発本部 ライフサイエンス研究所 高須賀 禎浩が執筆したものです。

エンドトキシン試験の精度管理の基本は薬局方に定められたバリデーション(下の囲みをご参照ください)に準拠することです。しかし、バリデーションの要件は満たしていても、試験結果に問題となる誤差が生じることがあります。 本稿では、主に光学的定量法を用いたエンドトキシン試験において、誤差をどのように管理し、低減するかについて、考察します。

合成・材料 ライフサイエンス 連載

【連載】核酸医薬合成基礎講座 「番外編 オリゴヌクレオチドの精製」

本記事は、和光純薬時報 Vol.87 No.1(2019年1月号)において、サイエンスライター 佐藤 健太郎 様に執筆いただいたものです。

前回までに、主に固相合成法によって、オリゴヌクレオチドを合成する方法について記してきた。固相担体に結びつけたヌクレオチド鎖を必要なだけ伸長し、脱保護及び担体からの切り出しを行うことで、合成は完了する。ただし、こうしてできた合成ヌクレオチド鎖は、さまざまな不純物を含む。合成の途中で徹底的に洗浄を行うとはいえ、各種不純物の残存は完全には避けられない。

分析 連載

【連載】アミノ酸分析~新たな潮流~ 「第 3 回 アミノ酸分析の新しい潮流② キラルに着目したアミノ酸分析」

本記事は、和光純薬時報 Vol.87 No.1(2019年1月号)において、味の素株式会社 イノベーション研究所 唐川 幸聖様、原田 真志様に執筆いただいたものです。

生体を構成している化合物の多く、例えば糖、核酸、アミノ酸、タンパク質など、これらのほとんどは「キラルな化合物」である。不思議なことに、現存する生命の多くがキラル化合物の一方の立体を選択的に利用しており、この偏った状態のことを「ホモキラリティ」と呼んでいる。 一対のキラル化合物(エナンチオマー)は、旋光性以外の物理的、化学的性質が全く同じであることが知られているが、「ホモキラリティ」の状態である生体...

医薬品 製造・品質管理 総説

【総説】動物を用いない高感度な皮膚感作性評価法 "ADRA" の紹介

本記事は、和光純薬時報 Vol.87 No.1(2019年1月号)において、富士フイルム株式会社 環境・品質マネジメント部 安全性評価センター 山本 裕介様、藤田 正晴様、笠原 利彦様、勝岡 尉浩様に執筆いただいたものです。

動物福祉の観点から世界的に動物実験に対する規制が進んでいる。海外ではEU において、1993 年より段階的に化粧品原料に対する動物実験の規制が実施されており、2013 年以降 EU 加盟国における動物実験を使用した原料を含む化粧品類の販売が全面的に禁止 1)となった。 このような背景から、動物を使わない安全性試験(動物実験代替法)の開発が喫緊の課題となり、皮膚刺激性、眼刺激性、皮膚腐食性、皮膚感作...

ライフサイエンス 連載

【連載】エクソソームと生命現象「第 4 回 エクソソーム糖鎖プロファイリングのススメ」

本記事は、和光純薬時報 Vol.87 No.1(2019年1月号)において、慶應義塾大学 医学部医化学 松田 厚志 様に執筆いただいたものです。

細胞が分泌する細胞外小胞の中でも、粒形100 nm前後の小胞はエクソソームと呼ばれ、固有のタンパク質やmicroRNAなどを内包している。さらに、その表層には脂質や糖タンパク質などが存在することから、血中循環腫瘍細胞や血中循環DNAに次ぐ第三のリキッドバイオプシー標的として注目されており、現在、microRNA、プロテオーム解析を中心に世界的な開発競争が展開されている。エクソソームの最外殻は細胞と...

キーワード検索

月別アーカイブ

当サイトの文章・画像等の無断転載・複製等を禁止します。