"試薬の安全な取り扱い"講習会 のご紹介
日常の試験・研究試験活動でご使用いただいている試薬(薬品)は、取り扱い方を誤ると重大な事故や被害を引き起こす原因になります。試薬を安全に取り扱うためには、保管時や使用時に定められた法律を順守することや、過去の事故事例を学ぶことが必要です。試薬の安全な使用に対する取り組みは、特定の人に限定するのではなく、組織全体に広げることが重要です。この活動によって安全に対する風土や文化が醸成されていきます。
当社では試薬メーカーの立場から薬品の安全な取扱いについての講習会動画を提供しております。本記事ではこの講習会について簡単にご紹介します。
実験の必須条件と教育
実験の大前提は「安全に作業できること」です。安全であることより優先されるものはありません。しかし、実験は様々な試薬が使われるため、常に危険を伴う作業と認識していなければなりません。危険な作業を安全に行う(=事故を起こさない)ためには、試薬に関する知識が必要になります。
実験室には試薬という形で少量ながら多種多様な化合物が保管されています。これらは物性、危険性、毒性、適用される法規がそれぞれ異なり、意識していなければ危険性を正しく把握することは困難です。そのため、試薬を安全に、正しく使用するために「試薬」に焦点を当てた講習(教育)が必要と考えます。
当社ではお客様の安全な実験業務の一助となるため、ぜひ知っておいていただきたい内容を厳選して、実務に役立つ薬品の安全な取扱いについての講習会動画を提供しております。
試薬の安全な取り扱い"講習会動画の目次
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1.はじめに
- なぜ安全対策が必要か
- 危険有害性(ハザード)
- 試薬(化学物質)の適切な取り扱い
- 化学物質の危険・有害性(知らないと怖い!)
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2.化学物質に関する法律
- 化学物質に関する主な法律
- 消防法の危険物
- 類別による混載危険な組み合わせ
- 消防法の指定数量
- 指定数量の倍数の計算例
- 試薬ラベルと消防法の情報
- 毒物及び劇物取締法(毒劇法)
- 毒物及び劇物とは?(法第2条)
- 主な毒物・劇物
- 毒物又は劇物の取り扱いと保管
- 毒物劇物の表示(法第12条)
- 毒劇物の輸入の注意
- 毒劇物の取り扱い
- GHS制度
- ラベル表示例
- SDS(Safety Data Sheet)
- SDSの例(抜粋)
- 安全の確認
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3.事故例から学ぼう
- 化学実験中の事故
- ヒヤリハット活動/ハインリッヒの法則
- 塩酸の取り扱いの注意
- 硫酸の取り扱いの注意
- 混ぜるな危険(事故例)(1987年12月)
- 水酸化ナトリウムによる薬傷
- 保護眼鏡の種類
- 保護眼鏡
- 業務用洗剤を入れたアルミ缶が破裂(2012年10月)
- アジ化ナトリウム (2010年10月)
- 有機溶剤による中毒
- 粉塵による健康障害
- 有機粉塵による肺疾患(2017年4月)
- 適切な保護具の選択
- リスクアセスメントの未実施
- 試験・研究機関もリスクアセスメントが必要
- オルト-トルイジンで膀胱癌発症 (2015年2月)
- 試薬の長期保存はリスクが大
- 注意事項
最後に
普段、何気なく使用する試薬ですが、安全な試薬は一つもありません。試薬の安全に対する意識を高めるためにぜひ当社の講習会動画をご活用ください。
講習会動画の視聴は下記のバナーからお申込みいただけます。