研究者もテレワーク(在宅勤務)!?
最近よくテレワークや在宅勤務という言葉を耳にされる方も多いのではないでしょうか?そうです、新型コロナウイルスのせいです。もしかするとすでに利用されている方もいらっしゃるかもしれません。
新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐため、なるべく人が多く集まる場所や施設へは行かない、満員電車を利用しないなど、様々な手が打たれている中で、時差通勤とともにテレワークが奨励されています。また、小中高等学校へは政府より休校の要請があり、小さなお子さんがいらっしゃる方は対応に苦慮されていると思います。
ただ、研究者の方は実験をする必要もあるため、テレワークは難しいと思われがちです。しかし、本当に不可能なのでしょうか?
今回は研究者の方もテレワークが出来ないのか、また今後、可能にするためにはどうすればよいのか考えていきたいと思います。
テレワークとは?
テレワーク(在宅勤務)とは、勤務する会社のオフィスで働くのではなく、自宅にて働く事を意味する言葉です。近年ではインターネットをはじめとした、情報通信環境の普及、充実に伴って、テレワーク(在宅勤務)を認める会社も増え始めています。
特にIT関連職(SE、プログラマー、デザイナー)の分野では、優秀な人材の確保、社員の就労意欲向上、業績の向上を目指して、テレワーク(在宅勤務)を推進する会社も増えています。
(※コトバンク ビジネス用語集の解説より)
次にテレワークのメリットや問題点について説明します。
テレワークのメリットや問題点
厚生労働省が出している「情報通信技術を利用した事業場外勤務の適切な導入及び実施のためのガイドライン」によれば、主に以下のようなメリットや問題点があります。
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労働者側のメリット
- 通勤時間の短縮
- 業務の効率化・時間外労働の削減
- 育児や介護と仕事の両立の一助に
- 仕事と生活の調和を図ることが可能 など
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企業側のメリット
- 業務効率化による生産性の向上
- 育児、介護等による労働者の離職の防止
- 遠隔地の優秀な人材の確保
- オフィスコストの削減
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労働者側の問題点
- 自己管理が難しい
- 社内とコミュニケーションがとりにくい
- 情報漏洩のリスク
- 仕事と仕事以外の切り分けが難しい
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企業側の問題点
- 管理方法の取り決めが必要
- 仕事の評価が難しい
- 情報漏洩(セキュリティの問題)
メリットは多いですが、企業側と労働者側での労使調整や社内制度の整備など、十分な準備は必要そうです。
しかし、整備をしておけば今回のような感染症対策のように外出が難しくなる場合などでも大きな影響を受けず企業活動を継続することが出来そうです(BCP対策として取り入れている企業もあります)。
また、女性研究者が増える中、こういった働き方をすることで、子育てと研究を両立できるかもしれません。
- 平成30年2月8日 ( 木 )野田女性活躍担当大臣が使用した説明資料によると女性研究者は増えています。
https://www.kantei.go.jp/jp/singi/jinsei100nen/dai5/siryou10.pdf
参考)情報通信技術を利用した事業場外勤務の適切な導入及び実施のためのガイドライン
研究者の仕事を考えてみる
テレワークについては十分にご理解されたと思いますが、実験がメインの研究職の方にはなかなか難しいように思われます。
研究(実験)の大まかな流れは、
- 計画
- 調査(論文等)
- 実験
- まとめ、報告 ...etc.
となると思いますが、このうちの3.が自宅では必要な設備もなく、用意も出来ないため難しいからです。
逆に言えば、この3.の問題をクリアすることでテレワークも可能になると言えるのではないでしょうか?
研究部分をどうするか
では実際にどうすればよいでしょうか?
「作業を誰かに代行させる」というのが、最も単純な答えかと思います。
ただ、操作が煩雑で時間が掛かるような内容の場合、研究室内の人に任せるのは負担になります。判断が難しい部分があったり、技術が必要な面もあったりと簡単にはお願いできないと思います。そもそも、今回の新型コロナウイルスによるテレワークの場合、作業される方もいない可能性があります。
そんな時、受託サービスを検討するのはいかがでしょうか?
お金を払って依頼すれば受託会社が保証する部分もありますし、トレーニングを積んだ作業員が作業を行うため安心して依頼できます。打ち合わせはメールや電話をベースに行い、詳しい話をするときだけ会社で打ち合わせ、というようなことをすればあまり負担も掛かりません。最近はテレビ通話などオンラインで複数人が一気に議論できる環境も整っていますので、話し合いながら試験内容を決めることも可能です。
作業内容を見ながら・・・は現状さすがに難しいですが、今後5G通信などの発展によりリアルタイムで指示を出しながら、またはロボットを遠隔操作して実験を行えるようになるかもしれません。
富士フイルム和光純薬では、試薬だけではなく受託サービスにも注力しており幅広く対応しております。2019年4月には一部のサービスの作業を行う100%子会社を設立しております(富士フイルム和光バイオソリューションズ(株))。
研究が止まっていて困っている方がいらっしゃいましたらお気軽にご相談ください。
最後に
いかがだったでしょうか?
サンプルの用意なども必要になるので、完全なテレワークとまではいかないかもしれませんが、"半"テレワークという新しい働き方ができる可能性があるのではないでしょうか。