【クロマトQ&A】:HILICカラム Wakopak Wakisil-Ⅱ5SIL-AQについて
本記事は、Analytical Circle No.54(2009年9月号)に掲載されたものです。
最近、色々なメーカーのラインアップにHILICカラムがありますが、Wakopak®のラインアップにはないのでしょうか。
HILICとはHydrophilic Interaction Chromatographyの略称で、日本語では「親水性相互作用クロマトグラフィー」と呼ばれています。HILICモードでは極性基を有する固定相と、逆相系で用いるアセトニトリル/水系移動相の組合せにより、親水性化合物を保持させ分離することが可能な分離モードです。弊社のWakopak®シリーズではWakopak® Wakosil-Ⅱ 5SIL-AQがHILICカラムになります。
Wakopak® WAkosil-Ⅱ 5SIL-AQは5 µm 球状シリカゲル(未修飾シリカ)を用いており、ODSでは保持の難しかった高極性化合物、塩基性化合物も良好に分析が可能です。またイオンペア試薬を添加することなく分析できます。
下記にカラムの特長、実際のアプリケーションについてお示しいたします。
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特長
- 高極性物質の分析に適する
- 塩基性物質の分析に優れる
- 高濃度の有機溶媒を溶離液に使用
(アセトニトリル80 %以上) - イオンペア試薬不要
→LC/MSの高感度分析に最適
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使用範囲
- 有機溶媒濃度(アセトニトリル) 80 %以上
- pHの範囲 1~4
Wakosil-Ⅱ 5SIL-AQの基本特性
充てん剤:Wakosil-Ⅱ 5SIL-AQ
基材:5 µm球状
比表面積:500 m2/g
細孔径:6 nm
細孔容量:0.7 mL/g
修飾:未修飾シリカゲル
ヌクレオシドの分析
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《Sample》
- Uridine
- Adenosine
- Guanosine
- Cytidine
生薬成分の分析
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《Sample》
- Qunidine
- Quinine
Column : Wakosil-Ⅱ 5SIL-AQ, 4.6 mm x 250 mm
Eluent : CH3CN/0.1M HCOONH4, pH3.0 = 85/15
Frow Rate : 1.0 mL/min. at 40℃
Detection : UV 254 nm
Injection : 1 mg/mL(CH3CN), 10 µL
高極性な酸性物質(アスコルビン酸)の分析
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《Sample》
- Isoascorbic acid
- Ascorbic acid
生薬成分
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《Sample》
- Berberine
- Palmatine
- Coptisine