【クロマトQ&A】:カラムクロマトグラフ用シリカゲル"Wakosil"と"Wakogel"の違いは
本記事は、Analytical Circle No.45(2007年6月号)に掲載されたものです。
カラムクロマトグラフ用シリカゲル "Wakosil"、"Wakogel" の違いは何ですか。
粒子の形状です。弊社ではカラムクロマトグラフ用の球状シリカゲルを "Wakosil®"、破砕状シリカゲルを "Wakogel®" として商品化しています。球状シリカゲルは製法上破砕状シリカゲルより高価になりますが、分離・精度が良くなるメリットがあります。
Wakosil®シリーズ (球状タイプ)
Wakosil® Cシリーズ
安価な分取用球状シリカゲルです。破砕状シリカゲルに比べて流動特性に優れ、粒度分布がシャープで高流速での分離、分取が可能です。
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シリカゲルの物性
細孔径 6 nm 比表面積 475 m2/g 細孔容積 0.75 mL/g -
規格
Wakosil®C-200 Wakosil®C-300 外観 白色の微粒 白色の粉末 粒度 64~210 µm:80 %以上 40~63 µm:80 %以上 64 µm以下:10 %以下 40 µm以下:10 %以下 210 µm以上:5 %以下 64 µm以上:5 %以下 乾燥
減量5.0 %以上 10 %未満
その他のWakosil®シリーズ
順相(吸着)モードには未修飾のシリカゲル充てん剤 Wakosil® 40SILが、逆相モードには、ODS基を化学修飾した Wakosil® 25C18、40C18があります。
特に25C18、40C18は独自の方法でODS基を修飾、エンドキャップ処理しています。優れた化学的安定性を有しランニングコストの低減も可能です。
Wakogel®シリーズ(破砕状タイプ)
Wakogel® Cシリーズ
精製・分取に用いられる破砕状シリカゲルです。スタンダードなCタイプ、安価なEタイプ、粒度分布がシャープなHGタイプの3タイプがあります。
シリカゲルの物性
細孔径 | 7 nm |
比表面積 | 450 m2/g |
細孔容積 | 0.8 mL/g |
規格
スタンダードタイプ(Cタイプ)
Wakogel® C-100 | Wakogel® C-200 | Wakogel® C-300 | |
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外観 | 白色の微粒 | 白色の微粒 | 白色の粉末 |
粒度 | 150~425 µm:75 %以上 | 75~150 µm:75 %以上 | 45~75 µm:75 %以上 |
425 µm残分:5 %以下 | 45 µm通過分:5 %以下 | 75 µm残分:5 %以下 | |
乾燥減量 | 5.0 %以下 |
エコノミータイプ(Eタイプ)
Wakogel® C-100E | Wakogel® C-200E | Wakogel® C-300E | |
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外観 | 白色の微粒 | 白色の微粒 | 白色の粉末 |
粒度 | 150~425 µm:75 %以上 | 75~150 µm:75 %以上 | 45~75 µm:75 %以上 |
425 µm残分:5 %以下 | 45 µm通過分:5 %以下 | 75 µm残分:5 %以下 | |
乾燥減量 | 6.0 %以下 |
ハイグレードタイプ(HGタイプ)
Wakogel® C-100HG | Wakogel® C-200HG | Wakogel® C-300HG | |
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外観 | 白色の粉末 | 白色の粉末 | 白色の粉末 |
粒度 | 40~60 µm:70 %以上 | 20~40 µm:70 %以上 | 10~20 µm:70 %以上 |
乾燥減量 | 5.0 %以上 |
その他のWakogel®シリーズ
石油化学製品の分析・分離精製用にWakogel® Qシリーズ、アミノプロピル基を修飾したWakogel®50NH2、フラッシュクロマト用のWakogel® FCシリーズと同一の物性を示し、より粒子径の小さい中圧分取用のWakogel® LPシリーズなどがあります。