調液受託サービスとは?メリット・選び方・ご依頼の流れをわかりやすく解説
調液受託サービスとはお客様のご要望に応じて、各種溶液の調製を専門的に代行するサービスです。専門知識や設備を持つメーカーに委託することで、効率的に調液品を確保できます。
初めて調液受託サービスをご検討の方にもわかりやすく、安心してご依頼いただけるようサポートいたします。
目次
調液を委託するメリット
コストの削減
調液にかかる作業時間や人件費が抑えられ、本来の業務に専念できます。また、調液作業中の化学物質への暴露リスクの削減や原料試薬の保管コストも削減できます。
品質安定性
適切に管理された工場設備にて、保証内容に基づいて調製するため、安定した品質の製品を入手できます。
法規制対応の
負担軽減
原材料が法規制対象となる場合、その購入や保管に関わる管理・手続きの負担を軽減できます。また調液品が法規制対象となる場合でも、専門的な知識のもと適切な情報提供などのサポートを受けることが可能です。
調液を委託する際の注意点や選び方のポイント
安心して依頼できる?要望に沿った対応が可能?など、メーカーのホームページもしくは担当者から早い段階で詳細を確認できると効率よく委託先を選定することができます。
1.品質管理体制・法規制対応状況の確認
設備や管理体制は調液品の品質に直結します。委託先がどのような品質管理体制を整えているか、委託したい調液内容に適しているかを確認しましょう。また、法規制に対して法令順守の体制が整っていることも重要です。組成や調液技術のノウハウの保護を希望する場合、秘密保持契約 (NDA) の締結についても相談しましょう。
2.納期や供給安定性を踏まえたコスト
継続購入の有無も視野に入れて、要望するスケジュールやコストに見合った供給が可能か相談しましょう。委託先からの見積内容、特に追加費用が発生する可能性がある場合は発生条件を確認しておくことが大切です。予算がある場合は事前に伝えておくと交渉がしやすくなります。
3.調液環境の専門性
調液において特殊な作業が発生したり、希望する保証項目がある場合、専門的な設備や技術、知見や経験などによって対応可否が異なります。分かっている範囲で委託先が対応できるかどうか確認しておくとスムーズです。
4.包装の柔軟性
希望する包装単位や包材に対応できることも重要です。購入後の現場での取り扱いや保管、使用のしやすさに大きく影響します。必要に応じて小分け包装や大入り包装、特殊な容器への対応が可能か、事前に確認しておくと安心です。
富士フイルム和光純薬の調液サービスの特長
1.充実した経験と実績
当社は100年以上もの長きにわたり研究ニーズにこたえうる総合試薬メーカーとして製品を開発・製造してきました。カタログ品として数万の品目をラインアップしており、原料を多様に選択いただけます※1。また、調液経験も豊富で設備だけでなく、技術や知見も豊富に蓄積しております。次項の対応事例もご参照ください。
2.品質保証体制と文書提供
当社は毒劇法をはじめとする関連法規に基づく厳格な管理体制を整備しており、許認可の取得・維持はもちろん、従業員教育や安全管理を徹底しています。
また、 CoA (検査証明書)、SDS (安全データシート)、製品規格書などの各種文書をご提供し、お客様の安全・安心なご使用をサポートしています。ご要望に応じてNDAも締結可能です。
3.工場・設備の多様性

当社ではグループ会社の工場を含めて国内に8つの工場を有しています。それぞれの工場で特化した設備を整えているため、多様な要望に対応可能です。
(例)
- 東京工場:
- 危険物、劇物、臭気、酸、アルカリ等の危険な物質の調液対応が可能。
- 愛知工場:
- WFI Quality Water (三薬局方に規格適合した注射用蒸留水) の製造設備やシングルユース充填設備を備えており、GMP対応※2も可能。
医薬品の開発・製造目的の方向けの工場紹介はこちら
4.対応の柔軟性※3
- 保証項目:
- 総合試薬メーカーとして、多様な試験用試薬・装置も保有しております。調液品の保証項目として、pHなどの基礎的な項目に加え、エンドトキシン試験、マイコプラズマ否定試験、無菌試験等も実施可能です。
- 容量:
- 小容量品から大容量品 (数百Lや数トン) までご相談いただけます。
こちらもご覧ください >【実績多数あり!】 研究開発のスケールアップを支える大容量品の導入メリットとは?
- 包材:
- 一般試薬に用いられるボトルやタンクはもちろん、シングルユースバッグへの無菌充填なども可能です。他社メーカー品のご指定も相談いただけます。
5.納期※3
当社は国内に多数の代理店ネットワークを有しており、国内生産品を迅速にお届けできる体制を整えています。これにより、お客様のご要望に応じて柔軟な輸送手配が可能となり、スムーズな納品につながっています。
- ご指定の他社メーカー品を原料とし、当社で調液を行うことも可能です。
- 法的要求はなく、自主的にICH-Q7 (原薬GMP) を参考にした管理体制を構築しています。
- 内容や状況によって対応が異なります。詳細はお問い合わせください。
当社へのご相談から納品までの流れ
- お問い合わせ
- 要件確認
見積提示 - ご注文
- 製造・検査
- 納品
- ご要望に応じて、秘密保持契約を締結させていただきます。
- 調液内容によっては、サンプル提供も承ります。
事例紹介
事例1.ポリビニルアルコール (PVA) 水溶液

PVAは重合度やけん化度によって水溶性や粘度が異なり、条件によっては溶解に温水や熱湯を使用したり、長時間の作業が必要になるため調液は容易ではありません。
当社では複数の条件下での溶解経験があったため、対応可能な条件や検討が必要な条件をご相談いただいた段階で提示いたしました。また、容量も小容量から数百リットルまで幅広く提案、試験項目もpHや濃度等の基本的なものに加え、DNase、RNase、プロテアーゼ、エンドトキシンの各試験の実施も提案いたしました。
事例2.大容量加圧キャニスター缶での供給

商業向け製品の製造用原料として使用される溶液について、従来はカタログ品の標準容量でご購入いただいておりましたが、使用量の増加に伴い現場での取り扱いが負担になっているとご相談をいただきました。容器の取り扱い回数が多く、保管やハンドリングの面で作業効率が悪くなっている状況でした。
当社では、使用量や使用環境などを確認のうえ、1,000L加圧キャニスター缶での供給をご提案しました。この容器は加圧方式により、溶液を外気に触れさせることなく製造ラインへ供給することが可能です。さらにリンク容器として運用し、使用後の容器は返却いただき、洗浄後に再充填・再供給することで継続的な利用に対応しています。
事例3.プロセス溶液の調液&シングルユースバッグへの無菌充填

プロセス溶液とは、バイオ医薬品やワクチンの製造などバイオプロセスの各工程で使用される培地・培地添加剤・バッファーなどを指し、これらは無菌であることがしばしば求められます。
当社の愛知工場では、ICH-Q7 (原薬GMP) を参考にした管理体制を構築し、またシングルユースバッグへの無菌充填設備を整えております。お客様のご希望濃度へ調液し、Ready-to-Useの状態でご提供可能です。ラインの接続様式などお客様の設備状況に合わせてアセンブリされたシングルユースバッグ仕様にてプロセス溶液の供給を提案いたしました。
お客様は調液作業だけでなく、シングルユース製品を採用し使い捨てとすることで、設備の洗浄バリデーションの手間も削減されました。
よくある質問 FAQ
- 特注ではなくカタログ品はありますか。
- 化合物によってはカタログ品をご用意しております。画面右上の検索バーからお探しいただけます。品名には表記の揺れがある場合がございますので、ご希望の溶液のCAS RN ®がある場合は事前にお調べいただき、CAS RN ®で検索いただくとより見つけやすくなります。
こちらもご覧ください:
- 容器にはどのような種類がありますか。
- ガラス瓶、樹脂ボトル、アンプル瓶、バイアル瓶、一斗缶、ポリタンク、ポリドラム、シングルユースバッグなど、製品の特性やお客様の現場の取り回しに合わせてご提案いたします。
こちらもご覧ください:
- 依頼時にどのような情報を準備すればよいですか。
- 詳細がまだ固まっていない段階でも、まずはお気軽にご相談ください。お分かりの範囲で構いませんので、以下の情報をご確認いただけますとより適した調液品をご提案しやすくなります。
- 原料名、容器・包材 (指定がある場合はメーカー名や型番も)
- ご使用用途
- 1包装当たりの容量
- 必要本数
- ご予算
- 継続購入の有無
- 年間使用量の見込み
- ご希望の納期
- 希望される検査項目 (保証内容)
- その他お困りの点 (例:粘度が高く調液が難しい、現場での取り扱いから希望する容器・避けたい容器など)
お問い合わせ
分野ごとに専用の窓口をご用意しております。リンク先の「お問い合わせ」ページからお気軽にご相談ください。

