siyaku blog

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2015年07月のアーカイブ

合成・材料 Wako Organic Chemical News 連載

【連載】Wako Organic Chemical News No.08「フィンケルシュタイン反応とその関連反応」

筆者はかつて、製薬企業の研究所に勤務していた。医薬候補化合物の最適化段階においては、主骨格に多数の置換基を導入し、最も活性の高いものを探索する検討が行われる。このため、多数のアルキル化剤を用意しなければならなかった。この工程で多用したのが、塩化アルキルに対してヨウ化ナトリウムを作用させ、ヨウ化アルキルへ変換する、ハロゲン交換反応であった。溶媒としてはアセトンまたはメチルエチルケトン(MEK)、N,...

ライフサイエンス 総説

【総説】ヒト iPS/ES 細胞除去試薬の開発

本記事は、和光純薬時報 Vol.83 No.3(2015年7月号)において、国立研究開発法人 産業技術総合研究所 創薬基盤研究部門 舘野 浩章 様に執筆いただいたものです。

ヒト iPS/ES 細胞がもつ腫瘍形成能がヒト iPS/ES 細胞を用いた再生医療の大きな課題となっている。我々はこれまで高密度レクチンアレイを用いて網羅的グライコーム解析を行った結果、ヒト iPS/ES 細胞に選択的に反応するレクチン rBC2LCN(別名:AiLecS1)の発見に至っている。 今回、この rBC2LCN に緑膿菌由来毒素の触媒ドメイン(PE23)を融合させたレクチン-薬剤複合体...

ライフサイエンス テクニカルレポート

【テクニカルレポート】高感度、高精度なキナーゼの新規蛍光 HTS アッセイキットの紹介

本記事は、和光純薬時報 Vol.83 No.3(2015年7月号)において、和光純薬工業 ライフサイエンス研究所 成瀬 健に執筆いただいたものです。

タンパク質のりん酸化修飾は、プロテインキナーゼと呼ばれる酵素群によって触媒される。プロテインキナーゼは ATP のりん酸基を基質タンパク質に転移する反応を触媒する酵素であり、ヒトでは 500 種類以上のプロテインキナーゼが存在する。プロテインキナーゼの発現や機能に異常が生じると細胞内タンパク質のりん酸化レベルの制御不全が引き起こされ、悪性腫瘍などの疾患の発生につながる。そのため、プロテインキナーゼ...

Talking of LAL 連載

【連載】エンドトキシン便り「第2話 Low Endotoxin Recovery(LER)について(2)」

本記事は、和光純薬工業 試薬化成品事業部開発第一本部 BMS 開発部 BMS センター 高須賀 禎浩が執筆したものです。

前回は Low Endotoxin Recovery (LER) の現象面を中心にお話ししました。今回は、規制当局、特に FDA の動向についてお話しさせて頂きます。 LER 現象はポリソルベート等の界面活性剤とクエン酸などが共存した際に起きる特異な現象ではあります。しかし FDA は、さまざまな場所で LER 現象について関心を持っていることを表明しています1,2,3)。 また、FDA は、①今...

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