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活性炭素について

活性炭素とは

活性炭素(活性炭)とは、石炭やヤシ穀などの炭素物質を原料として高温でガスや薬品と反応させて作られる微細孔をもつ炭素のことをいいます。

製法について

一般的な製法としてガス賦活法と薬品賦活法の2つがあります。原料や製造方法によって活性炭素化した細孔構造が異なるため吸着対象物や吸着性能などの特性がかわります。

ガス(水蒸気)賦活法
  • 水蒸気や炭酸ガスを含む燃焼ガスに反応させて作る製法
  • 原料にできるだけ空気を導入しないようにしてゆるやかに加熱し脱水炭化する。このとき残留する炭化化合物が基本的な炭素構造となる。その後、炭化した炭材を700~1,000℃の燃焼ガスと反応させて細孔をつくる
薬品賦活法
  • 塩化亜鉛などの薬品を含浸させて処理する製法
  • 原料を脱水力の強い薬品に浸透させ空気を断って500~700℃の温度で炭化と同時に賦活を行う
  • 水蒸気賦活法と比べ比較的大きな径をもつ細孔分布になるため、脱色精製などの吸着負荷の大きい場合に優れた効果を発揮
再生について

活性炭素(活性炭)に吸着された有機化合物は高温で蒸発または分解して脱着します。その現象を利用して、賦活の場合とほぼ同じ条件で800~1,000℃の高温で再生されますが、粉末状の製品は再生が難しいとされています。

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