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【テクニカルレポート】電気泳動ゲルのネガティブ染色からウエスタンブロッティングまで ネガティブゲル染色 MS キットの染色応用例

本記事は、和光純薬時報 Vol.70 No.2(2002年4月号)において、和光純薬工業 試薬研究所 河野 直幸が執筆したものです。

ポリアクリルアミドゲルを使用した電気泳動は、タンパク質の分離精製に広く用いられています。検出は、通常 CBB 染色、銀染色で行いますが、染色されたタンパク質が不必要な修飾を受けます。一方、ネガティブ染色法はタンパク質が修飾されないので、切り出したタンパク質の MS 解析、ウエスタンブロッティングに有用です。

ネガティブ染色法は、イミダゾールのイミノ基が、種々の金属に置換され難溶性の塩を生成し白濁する事とタンパク質の荷電を原理としています。

今回は、当社のネガティブゲル染色 MS キットを用いた染色例を紹介いたします。

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図 1 は、マニュアルに従ってネガティブ染色した染色像です(青紙を背景にして確認しています)。図 2 は、ネガティブ染色したゲルを脱色後ウエスタンブロッティングした染色例です。

泳動後染色しないでウエスタンブロッティングした像(図 3)と遜色ありません。ネガティブ染色時間は、約 10 分ですから泳動像を確認してからウエスタンブロッティングすることに意義があると思われます。

また、染色ゲルを稀 EDTA で処理することにより染色感度を上げることができます。図 4 は、図 1 の染色ゲルを 0.05M EDTA 3 ナトリウムで染色像を観察しながら浸透処理(脱色)したものです。染色感度が向上しており、微量タンパク質の検出、切り出しに、より有効であると思われます。

図 5 は、染色後、キット成分にある脱色液で完全脱色後、再度染色することを 4 回繰り返し行いましたが、初回の染色像と同じ感度が得られています。

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