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2019年11月のアーカイブ

合成・材料 総説

【総説】低分子系半導体−p型

本記事は、東京大学大学院新領域創成科学研究科物質系専攻 工学部応用化学科 岡本 敏宏准教授に執筆いただいたものです。

20世紀中頃、有機化合物が電気を流す半導体的な性質を示すことは知られていた。しかしながら、電流はほとんど流れず、安定性が悪かったため、電気が全く流れない絶縁体としての認識が持たれていた。 1984年にKudoらの研究グループ1)によって、merocyanine dye (メロシアニン色素, 図1参照)の低分子系半導体を活性層に用いた有機電界効果トランジスタ(OFET)において、10-7から10-5...

ライフサイエンス

尿中L-FABPは自然発症2型糖尿病モデルラットにおける腎微小循環の血流量低下と虚血状態を反映する

本記事は、シミックホールディングス株式会社が編集する「非臨床 News Letter L-FABP No.1」をもとに掲載しています。

近年多くの糖尿病治療薬が開発され、腎疾患などの糖尿病合併症に対する改善効果が期待されている。しかしながら未だ糖尿病性腎臓病(DKD)は世界的に腎疾患発症の主要因の一つであり、集学的な治療戦略の開発が求められているのが現状である。DKDにおいて尿細管間質障害がその進展に大きく関わるとされ、また腎臓における虚血状態はその尿細管間質障害の増悪因子の一つであるとされる。このような背景から、尿細管間質障害と...

ライフサイエンス 連載

【連載】基礎から応用までよくわかる組織透明化技術 「第3回 CUBIC を用いた組織透明化と3次元観察」

本記事は、和光純薬時報 Vol.87 No.4(2019年10月号)において、東京大学大学院医学系研究科システムズ薬理学教室 洲㟢 悦生様に執筆いただいたものです。

今から 100 年以上も前、ドイツの Spalteholz は有機溶剤のベンジルアルコールとサリチル酸メチルを混合した組織透明化試薬を開発し、ヒト組織を3 次元的に観察した例を報告した 1)(これらのサンプルの一部は現在でもドレスデンの公衆衛生博物館で見ることができる)。その後 1980 年代に入るまで、組織透明化技術の目立った発展や応用例は見られなかったが、1989 年に Dent が Murr...

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