透明化試薬

はじめに

生体組織を透明化する歴史を遡ると100年以上も前になりますが、日本ではさまざまな透明化技術が報告されています。蛍光タンパク質観察及び抗体観察の普及と共に顕微鏡技術革新と同時に透明化技術開発も進み、目的に合わせた透明化技術を選択することが可能となってきました。
当社では、日本発透明化技術をラインアップしており、サンプル・用途に合わせた透明化技術を紹介することが可能です。組織だけでなく、細胞・スフェロイド等の透明化アプリケーションも多数報告されており、透明化技術は新規解析ツールとして期待されています。

透明化の原理

組織透明化について、屈折率が重要であることがよく知られています。生体組織には屈折率の異なる様々な物質が存在しているため、光散乱が生じます。そのため、生体組織を透明にするには、組織から高屈折率成分を取り除いたり、溶媒を高屈折率液体に置き換えたり、若しくは両方を取り入れて、組織中の屈折率を均一にすることが必要となります。

透明化したサンプルを観察する場合、顕微鏡の浸液と透明化溶液の屈折率が違っていると、特にNAの高い対物は収差(球面収差)が生じて深部観察の妨げとなります。できるだけ透明化溶液の屈折率に近い浸液をもつ対物レンズを用い、補正環がある対物は補正環を回して球面収差を補正する必要があります。各透明化技術の屈折率に合った対物レンズを使用することで、深部観察、高解像度観察等が可能になります。

コンテンツ

組織透明化技術とオリンパス社製対物レンズ一覧表

SCALEVIEW®-S CUBIC SeeDB2 SeeDB CLARITY ClearSee®
屈折率 1.49 1.49 1.46 / 1.52 1.49 1.45 1.41
どのような種類のイメージングを検討していますか?
組織の厚さ(全脳)
組織の厚さ
(サンプルの厚さ:脳サンプル2 mm まで)
脳以外の組織(心臓、肝臓、膵臓、脾臓等)

(脱灰処理が必要)

(脱灰処理が必要)

(Bone CLARITY)
植物
オルガノイド / スフェロイド
(SCALEVIEW®-S4)
サンプルの長期イメージング (3ヶ月>)
どのタイプの顕微鏡が推奨されていますか?
共焦点顕微鏡
2光子顕微鏡
光シート顕微鏡
超解像度顕微鏡
電子顕微鏡
共焦点顕微鏡を用いた場合、どのタイプの対物レンズが対応可能ですか?
*透明化試薬向けに開発されたものではないため、購入前にあらかじめデモにより、データ取得を推奨いたします。
シリコーン浸対物レンズ UPLSAPO30XS (S4) UPLSAPO30XS UPLSAPO30XS (1.46) UPLSAPO30XS UPLSAPO30XS UPLSAPO30XS
油浸対物レンズ UPLXAPO40XO (SMt)
UPLXAPO60XO (SMt)
UPLXAPO40XO
UPLXAPO60XO
UPLXAPO40XO (1.52)
UPLXAPO60XO (1.52)
UPLXAPO100XO (1.52)
UPLXAPO40XO
UPLXAPO60XO
水またはドライ対物レンズ UPLXAPO10X (S4,SMt)
UCPLFLN20X (S4,SMt)
UPLXAPO10X
UCPLFLN20X
UPLXAPO10X (1.46, 1.52)
UCPLFLN20X (1.46, 1.52)
UPLXAPO10X
UCPLFLN20X
UPLXAPO10X
UCPLFLN20X
UPLXAPO10X
UCPLFLN20X
多光子顕微鏡を用いた場合、どのタイプの対物レンズが対応可能ですか?
*購入前にあらかじめデモにより、データ取得を推奨いたします。
対応対物レンズ XLSLPLN25XGMP
XLPLN10XSVMP
XLSLPLN25XGMP
XLPLN10XSVMP
XLSLPLN25XGMP
XLPLN10XSVMP
XLSLPLN25XGMP
XLPLN10XSVMP
XLSLPLN25XGMP
XLPLN10XSVMP
XLSLPLN25XGMP
XLPLN10XSVMP
サンプルに使用する色素は観察可能ですか?
蛍光タンパク質
蛍光色素(DAPI 等)
Alexa 等
(褪色に注意が必要)