透明化サンプル観察容器

See Through Chamber

See Through Chamberは、透明化組織サンプルを顕微鏡で観察する際に使用する観察容器です。観察容器は、透明化サンプルを観察し易くするために加工したシリンコンゴムシート、カバーガラス、スライドガラスの10セット構成になります。シリンコンゴムシート厚は0.3 mm、0.5 mm、1.0 mm、2.0 mm、3.0 mmの計5種類を用意しており、最適な サイズを選んで使用することが可能です。

シリコンゴムシートは両面に保護シートが貼付してあり、使用時に剥がすことで、スライドガラス、カバーガラスと密着した状態で使用することが可能です。

透明化工程 (SeeDBを用いた場合)

  1. マウス脳を4 % パラホルムアデヒド/PBSで 4 ℃で一晩固定する。
  2. サンプルをPBSで3回洗浄する(各10分間)。
  3. サンプルを20 mLのSeeDB:20 w/v% Fructose Solutionが入った50 mLコニカルチューブに入れる。チューブは室温下、ローテーターで4~8時間転倒回転する(約4 rpm)。脆弱なサンプルやスライスの場合にはシーソーシェーカーを用いても良い(約17 rpm)。
  4. サンプルをSeeDB:40 w/v% Fructose Solutionの入った50 mLコニカルチューブに移し、室温で4~8時間転倒回転する。
  5. サンプルをSeeDB:60 w/v% Fructose Solutionの入った50 mLコニカルチューブに移し、室温で4~8時間転倒回転する。
  6. サンプルをSeeDB:80 w/v% Fructose Solutionの入った50 mLコニカルチューブに移し、室温で12時間転倒回転する。
  7. サンプルをSeeDB:100 w/v% Fructose Solutionの入った50 mLコニカルチューブに移し、室温で12時間転倒回転する。
  8. サンプルをSeeDBの入った50 mLコニカルチューブに移し、室温で24時間転倒回転する。

図1. SeeDBを用いた生体試料の透明化

左から順に、マウス胎仔(胎仔12日)、新生仔マウス(生後3日)の全脳、成体のマウス脳スライス(8週齢、厚さ2mm)をSeeDBで透明化処理した例

マウンティング

  1. サンプルサイズに合わせたSee Through Chamberを使用する。
  2. SeeDBを用いた場合、サンプルはSeeDB液でマウントしてください。

*サンプルが小さく、観察時に動く場合はアガロースゲル等を使用し、サンプルを固定する必要があります。

観察

    1. SeeDB処理した脳サンプルを共焦点レーザー顕微鏡もしくは 2光子励起顕微鏡を用いて観察する。

*SeeDBを用いて透明化処理したサンプルの屈折率は1.49と高くなります。このため、対物レンズにはグリセリン浸レンズ、油浸レンズ、透明化用レンズが適していますが、水浸レンズでも深さ2mm程度までであれば問題ありません。イマージョンには各メーカー推奨のイマージョン液をご使用ください。SeeDB液をイマージョンに用いないでください。ドライレンズ(屈折率1.0)や水浸レンズ(屈折率1.33)を用いて画像取得する場合は、深さの数値を補正する必要があります(補正式については参考文献参照)。

観察例

図2. 2光子励起顕微鏡を用いて取得したThy1-YFP-H マウス(10週齢)の脳の蛍光画像 図3. 共焦点顕微鏡を用いて取得したThy1-YFP-H マウス(10週齢)の脳の蛍光画像

参考文献

  1. Ke, M. T., Fujimoto, S. and Imai, T. : Nat Neurosci ,6 (8),1154 (2013).
  2. Ke, M. T., Fujimoto, S. and Imai, T.: Bio-protocol 4(3), e1042 (2014).
  3. Ke, M. T., and Imai, T. : Curr Protoc Neurosci ,66,2.22.1-2.22.19 (2014).

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