アミノ酸分析専用カラム
アミノ酸組成分析用カラム Wakopak® Wakosil®-PTC
遊離のアミノ酸を誘導体化したPTC-アミノ酸をグラジエント法により分離分析し、アミノ酸組成を分析します。
試料中の遊離アミノ酸は、フェニルイソチオシアナート(PITC)試薬で簡便に誘導体化することができ、1 pmolまでの高感度分析が可能です。またタンパク質やペプチドなどの試料を塩酸加水分解などの方法によりアミノ酸を遊離し、PTC誘導体化して、試料中のアミノ酸組成分析が可能です。
アミノ酸配列分析用カラム イソクラティック用 Wakopak® Wakosil PTH-II
タンパク質やペプチドの一次構造分析用のカラムです。イソクラティック法によりPTH-アミノ酸を分離します。
プロテインシークエンサーのHPLC装置にカラムを接続し、Edman分解反応によって誘導体化したPTH-アミノ酸を分離します。
アミノ酸配列分析用カラム グラジエント用 Wakopak® Wakosil PTH-GR (S-PSQ)(for Gradient Elution)
タンパク質やペプチドの一次構造分析用のカラムです。グラジエント法によりPTH-アミノ酸を分離します。
アミノ酸分析(HPLC、LC/MS用) Wakopak® Ultra APDS TAG®
アミノ酸分析試薬(LC/MS用)(APDSタグ®)を用いて誘導体化されたアミノ酸類を分析するのに最適なUHPLC用カラムです。
アミノ酸組成分析用カラム
Wakopak® Wakosil®-PTC
PITCラベル化法により得られる定量性の良いPTC誘導体化アミノ酸を定量することによって、アミノ酸組成を分析するカラムです。専用溶離液A, Bの2種類でグラジエント分析を行います。従来の様に複雑なグラジエント溶離法ではなく直線グラジエントのため専用装置が不要で、ほとんどのグラジエントHPLC装置で分析できます。
特長
- 専用溶離液による直線グラジエント溶出
- 汎用HPLC装置で分析可能
- 高感度:1 pmolまでの分析が可能
- 小さいロット間差、高い再現性
PTC誘導体化アミノ酸 17種の一斉分析例
-
Column :Wakopak®Wakosil-PTC(4.0 mm x 200 mm) Eluent :A) PTC-Amino Acids Mobile Phase A
:B) PTC-Amino Acids Mobile Phase B
linear gradient
0 → 15 min. B 0 → 70%Flow Rate :1.0 mL/min. at 40℃ Detection :UV 254 nm 0.32 AUS Sample :PTC-Amino Acids soln. (250 pmol)
Wakosil-PTC文献:井上逸男, 福本昌巳, 上森仁志, 佐方由嗣, 庄司省三, 久保田幸穂:生化学, 61, 1012 (1989)
PTC-アミノ酸 誘導体化方法(当社推奨法)
誘導体化手順
- 試料(10 pmol - 500 nmol程度)およびアミノ酸混合標準液H型 10 μL(25 nmol)を各々エッペンドルフチューブにとる。
- 減圧下に乾燥する。
- エタノール/精製水/トリエチルアミン(TEA)混合液(2/2/1) 20 μLを加え攪拌する。
- 減圧下に乾燥する。
- エタノール/精製水/TEA/PITC混合液(7/1/1/1) 20 μLを加え攪拌する。
- 室温にて20分間反応させる。
- 減圧下に乾燥する。
- 分析まで冷凍保存する。
- 分析時に溶離液Aに溶解して分析する。
(標準アミノ酸の場合1 mLに溶解し、10 μLインジェクションすると250 pmolに相当する。試料は適当量の溶離液Aに溶解して分析する。)
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誘導体化反応
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- 試料を標識する際には必ず標準液も同時に標識し、その標準液の分析結果を用いて試料中のアミノ酸の定量計算を行います。
- 標識した試料は乾燥状態では冷凍保存(-20℃)により3ヶ月程度は使用できます。溶離液Aに溶解したものは、冷凍保存により数日間は使用できます。
アミノ酸配列分析用カラム イソクラティック用
Wakopak® Wakosil PTH-II φ4.6 mm x 250 mm (S-PSQ)
タンパク質やペプチドの一次構造分析用カラムです。エドマン分解によって生じたPTHアミノ酸をWakosil®-PTHカラムとPTHアミノ酸専用溶離液を用い、イソクラティック条件で短時間に再現性よく高感度に分析が可能です。また、試料に適した前処理を行うことにより、食品・医薬品・培地および液体などのアミノ酸にも応用できます。
特長
- 20種類の(PTH誘導体化)アミノ酸を迅速(25分以内)に分析が可能
- 操作が簡単なイソクラティック溶離法
- 高感度で再現性の高い分析が可能
PTH誘導体化アミノ酸20種の一斉分析例
Column | :Wakopak®Wakosil-PTH-II(4.6 mm x 250 mm) |
Eluent | :PTH-Amino Acids Mobile Phase |
Flow Rate | :1.0 mL/min. at 40℃ |
Detection | :UV 269 nm |
Sample | :1) Asp 2) Glu 3) Asn 4) Gln 5) Ser 6) Thr 7) His 8) Gly 9) Ala 10) Tyr 11) Arg 12) Δ Thr 13) Met 14) Val 15) Pro 16) Trp 17) Phe 18) Lys 19) Ile 20) Leu |
Wakosil-PTH文献:井上逸男, 福本昌巳, 上森仁志, 佐方由嗣, 森田直樹, 奥村毅:生化学, 60, 876 (1988)
アミノ酸配列分析用カラム グラジエント用
Wakopak® Wakosil PTH-GR (S-PSQ)(for Gradient Elution)
島津製作所製全自動タンパク質一次構造分析装置PPSQシリーズ(グラジエントシステム)で使用する専用カラムです。
島津製作所製全自動タンパク質一次構造分析装置PPSQ-50では、エドマン分解終了後にHPLCカラムで分析を行いますが、分析カラムに注入するサンプル容量は50 μLです。セミミクロカラムを用いたグラジエント溶離を行うことで従来のイソクラティック溶離に比較してPTH-アミノ酸のピークの高さは、イソクラティック溶離よりも、全体的に3 〜5 倍程度高く検出が可能です。
PTH-アミノ酸標準混合品2 pmol のグラジエント溶離によるクロマトグラムを図(a)に、イソクラティック溶離によるクロマトグラムを図(b)に示ます。
プロテインシーケンサは、当該サイクルとその前サイクルとのPTH-アミノ酸ピークの増減を比較し、特異的に検出されているPTH-アミノ酸の同定を行います。イソクラティック溶離は、移動相の組成が一定のため、遅い溶出時間の疎水性アミノ酸はピークの高さが低くなりますが、一方、グラジエント溶離では、分析時間が経つにつれ、溶出力の高い移動相B の濃度が高くなるため、疎水性の高いPTH- アミノ酸の分離が改善されます(図 a)。
グラジエント溶離では、500 fmolのPTH-アミノ酸の分離および検出も可能となりました。
還元リゾチームのアミノ酸配列、組成分析例
アミノ酸分析試薬(LC/MS用)(APDSタグ®)
Wakopak® Ultra APDS TAG®
本製品は、アミノ酸分析試薬(LC/MS用)(APDSタグ®)を用いて誘導体化されたアミノ酸類を分析するのに最適なUHPLC用カラムです。
APDSタグ®を用いたLC/MS試験において、ロイシンとイソロイシン等、同一のm/zを持つアミノ酸も分離検出することが出来ます。
分析例①(36種アミノ酸のLC/MS分析)
-
分析条件
カラム Wakopak® Ultra APDS TAG® 流速 0.3 mL/min. at 40℃ 検出 質量分析計、トリプル四重極、ESI positive、MRMモード 溶離液A APDSタグ®ワコー用 溶離液 溶離液B 60%アセトニトリル溶液
グラジエント条件
時間(分) 0 0.05 1.7 1.71 4.95 5.95 5.96 6.7 6.71 12 B(%) 6 8 8 12 30 60 95 95 6 6 -
No. 対象アミノ酸類 略称 Q1 Q3 1 2-アミノエタノール EtOHNH2 182.1 121.0 2 グリシン Gly 196.1 121.0 3 サルコシン Sar 210.0 121.0 4 アラニン Ala 210.1 121.0 5 4-アミノ酪酸 GABA 224.1 121.0 6 3-アミノイソ酪酸 β-AiBA 224.0 121.0 7 2-アミノ酪酸 α-ABA 224.0 121.0 8 セリン Ser 226.1 121.0 9 プロリン Pro 236.1 121.0 10 バリン Val 238.1 121.0 11 トレオニン Thr 240.1 121.0 12 タウリン Tau 246.1 121.0 13 ヒドロキシプロリン Hypro 252.1 121.0 14 イソロイシン Ile 252.1 121.0 15 ロイシン Leu 252.1 121.0 16 アスパラギン Asn 253.1 121.0 17 アスパラギン酸 Asp 254.1 121.0 18 グルタミン Gln 267.1 121.0 19 グルタミン酸 Glu 268.1 121.0 20 メチオニン Met 270.1 121.0 21 ヒスチジン His 276.2 156.0 22 α-アミノアジピン酸 α-AAA 282.1 121.0 23 フェニルアラニン Phe 286.2 121.0 24 1-メチル-L-ヒスチジン 1MeHis 290.2 170.0 25 3-メチル-L-ヒスチジン 3MeHis 290.2 170.0 26 アルギニン Arg 295.2 175.1 27 シトルリン Cit 296.3 121.0 28 チロシン Tyr 302.2 121.0 29 トリプトファン Trp 325.2 121.0 30 カルノシン Car 347.2 227.1 31 アンセリン Ans 361.3 241.1 32 オルニチン Orn 373.5 121.0 33 リシン Lys 387.5 147.0 34 5-ヒドロキシリシン HyLys 403.5 163.0 35 シスタチオニン Cysthi 463.2 223.1 36 シスチン Cys2 481.2 121.0
分析例②(アミノ酸含有飲料中のアミノ酸類の定量)
試料前処理および誘導体化条件
サンプル
サンプル :市販のアミノ酸含有飲料
内部標準液:APDSタグ®ワコー用アミノ酸内部標準混合液
LC/MS/MS条件
Column | : | Wakopak® Ultra APDS TAG® φ2.1 mm × 100 mm (D) | ||||||||||||||||||||
Eluent | : | A) APDS TAG® Wako Eluent B) 60% Acetonitrile |
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LC/MS/MS | : | Prominence LC-20A XR (SHIMADZU) | ||||||||||||||||||||
Gradient | : |
|
測定結果
クロマトグラム
市販飲料中アミノ酸6成分のMRMクロマトグラム
市販飲料に標準を添加した試料のMRMクロマトグラム
成分名 | 検出イオン (m/z) | Mode | 成分名 | 検出イオン (m/z) | Mode | 成分名 | 検出イオン (m/z) | Mode | |||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
Precursor | Product | Precursor | Product | Precursor | Product | ||||||
Gly | 196.1 | 121.0 | + | Ile | 252.1 | 121.0 | + | Asn | 253.1 | 121.0 | + |
Gly-IS | 199.1 | 121.1 | + | Leu-IS | 255.1 | 121.1 | + | Asp | 254.1 | 121.0 | + |
Ala | 210.1 | 121.0 | + | Ile-IS | 259.1 | 121.1 | + | Gln | 267.1 | 121.0 | + |
Ala-IS | 213.1 | 121.1 | + | Arg | 295.1 | 175.1 | + | Glu | 268.1 | 121.0 | + |
Val | 238.1 | 121.0 | + | Arg-IS | 299.1 | 179.1 | + | α-AAA | 282.1 | 121.0 | + |
Val-IS | 244.1 | 121.1 | + | Sar | 210.0 | 121.0 | + | Cit | 296.3 | 121.0 | + |
Leu | 252.1 | 121.0 | + | Hypro | 252.1 | 121.0 | + | + |
回収結果
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APDS TAG®-アミノ酸LC/MS分析用カラム
APDS TAG®-アミノ酸LC/MS分析用溶離液
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