アミノ酸・ペプチド・タンパク質

アミノ酸は食品栄養素として重要な化合物で、人の身体は約20%がアミノ酸で構成されています。血液(血漿)中のアミノ酸濃度は、正確に制御されており、そのため生体液中のアミノ酸の変動は、身体の代謝や疾患の指標として利用されています。アミノ酸分析の中で、タンパク質やペプチドのアミノ酸配列を決定するには、Edman法が極めて優れた方法として広く使用されています。また、アミノ酸の定量分析にはアミノ酸を蛍光性物質等の特徴的な化合物に変換し、測定の選択性と感度を向上させる、誘導体化法(APDS法、PTC法、ニンヒドリン法)が用いられています。
当社では、誘導体化試薬や標準液、各種自動分析装置に対応した試薬、緩衝液等を取り揃えております。

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学術コンテンツ

アミノ酸は食品栄養素として重要な化合物で、人の身体は約20%がアミノ酸で構成されています。
血液(血漿)中のアミノ酸濃度は、正確に制御されており、そのため生体液中のアミノ酸の変動は、身体の代謝や疾患の指標として利用されています。
このように、アミノ酸分析は生理学的に重要であるものの、そのほとんどは特徴的な可視または紫外での吸収域がなく、アミノ酸を感度よく測定することは容易ではありません。
アミノ酸分析に有用な手法として誘導体化があります。誘導体化は、試薬と分析対象物を反応させ、蛍光性物質等の特徴的な化合物を生成させることで、測定の選択性と感度を向上させる手法です。
当社では、誘導体化試薬や標準液をはじめとする各種アミノ酸分析にお使いいただける試薬を取り揃えております。

アミノ酸分析における誘導体化

アミノ酸は特徴的な紫外吸収が少ない化合物です。そのため、HPLCでアミノ酸を選択的かつ高感度に検出するには誘導体化を行う必要があります。代表的なアミノ酸の誘導体化法として、カラム分離前に分析対象を分離・検出に適した物質に変化させる①プレカラム誘導体化法と、カラム分離後に、分析対象を検出に適した物質に変化させる②ポストカラム誘導体化法があります。

①プレカラム誘導体化法

プレカラム誘導体化法は、カラム分離前に分析対象を分離・検出に適した物質に誘導体化し、その生成物をHPLCで分離・検出する方法で、試薬の消費量が少ない、検出器の種類に応じて試薬を選べる、高感度化が可能といった利点があります。 プレカラム誘導体化法には、APDS法PTC法等が知られており、当社ではこれらの誘導体化試薬を取り扱っております。

②ポストカラム誘導体化法

ポストカラム誘導体化法は、古くからあるアミノ酸誘導体化法で、カラム分離後に、誘導体化試薬を反応させ、検出器に導く方法です。反応の自動化が可能で、定量性・再現性に優れる、反応前に試料成分がカラムにより分離されるので、誘導体化試薬との反応時に試料マトリックスの影響を受けないといった利点があります。 ポストカラム誘導体化法には、ニンヒドリン法が知られており、当社では日立製日本電子製の自動分析装置に対応したニンヒドリン発色溶液キットを取り扱っております。

誘導体化法の比較

  プレカラム誘導体化法 ポストカラム誘導体化法
装置 一般のHPLC装置で可能だが、自動化には特別な装置が必要 専用装置が必要だが、自動化が容易
試薬 試薬の消費量が少ない
誘導体化試薬の種類が豊富で検出器の種類に応じて試薬を選択できる
試薬の消費量が多い
使用できる誘導体化試薬が制限される
感度、定量性 高感度化が可能だが、生成物が不安定な場合は、定量結果に影響をおよぼしやすい。 高感度分析に適応しにくいが、定量性・再現性に優れる
逆相HPLC 適用できる 適用できない
試料中マトリックスの影響 誘導体化の反応効率が試料マトリックスの影響を受けることがある 反応前に試料成分がカラムにより分離されるので、誘導体化試薬との反応時に試料マトリックスの影響を受けない