アミノ酸定量・組成分析

APDS法

APDS(3-アミノピリジル-N-ヒドロキシスクシンイミジルカルバメート)法は、LC/MSやLC/MS/MSで第一、第二アミン及びアミノ酸分析をする際に使用されるプレカラム誘導体化試薬です。
APDSで誘導体化し、 LC/MS で分離・検出することにより、保持時間が同一であっても、m/zによってそれぞれのアミノ酸を区別することができ、分析時間を大幅に短縮することができます。
また、APDSはイオン化効率が高くなるように設計されているので、特にトリプル四重極によるLC/MS/MS分析では高感度アミノ酸分析が可能となります。

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ラインアップ

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  • 緩衝液・溶離液
  • アミノ酸標準品

APDSの特徴

① 活性カルバメートを有しており、いずれの化合物も一定条件下で反応する(弱アルカリ性下, 55℃, 10分間)。
② アミノピリジル基を導入することによって誘導体の疎水性が高まるため、逆相HPLCで保持、分離が容易となる。
③ アミノピリジル基のイオン化効率が高いため、質量分析計で高感度に検出される。
④ 規則的なプロダクトイオンが生成されるため、APDSに由来する共通のフラグメントイオン(m/z=121)をきわめて選択的に検出することができる。

プロトコル

試料にアルカリ性条件下で反応試液を加え、加温するとアミノ基に3-アミノピリジル-N-ヒドロキシスクシンイミジルカルバメート (APDS) が結合した誘導体化物を生成します。この溶液を液体クロマトグラフィーにより分離し、アミノ酸誘導体化物の面積値を質量電荷比ごとに検出し、得られた面積値と標準液の面積値の比より試料中の各アミノ酸濃度を求めます。

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使用例①

APDSは(株)島津製作所のLC/MS高速アミノ酸分析システム専用誘導体化試薬として用いることが出来ます。これは、わずか9分間で38成分以上のアミノ酸・アミノ酸関連物質の一斉分析を実現できます。加えて、誘導体化反応は自動化しているため、煩雑な前処理操作は必要ありません。
詳しくは島津製作所ホームページをご覧ください。

※主要アミノ酸20成分に加えて、アンセリン,シトルリン,タウリン,GABA (γ-アミノ酪酸) 等のアミノ酸関連物質38成分以上

使用例②

一般のLC/MSやLC/MS/MS装置でもAPDSによるアミノ酸分析ができます。

試薬

試 薬 製品コード 品 名
APDSタグ 014-23841 アミノ酸分析試薬(LC/MS用)(APDSタグ®)
分析カラム 235-63973 Wakopak® Ultra APDS TAG®
アミノ酸標準品 016-28161 アミノ酸混合標準液, AN型(高濃度タイプ)
012-28141 アミノ酸混合標準液, B型(高濃度タイプ)
019-28151 アミノ酸混合標準液, H型(高濃度タイプ)
015-27891 アミノ酸混合標準液, AN型[認証標準物質]
011-27871 アミノ酸混合標準液, B型[認証標準物質]
018-27881 アミノ酸混合標準液, H型[認証標準物質]
溶離液 010-23061 APDSタグワコー用 溶離液
019-23151 APDSタグワコー用 ほう酸緩衝液
012-19851 アセトニトリル

 

誘導体化操作

 

分析条件 (代表的なものはLC/MSでも測定できます。)

機器 Prominence LC-20A XR (島津製作所)
カラム Wakopak® Ultra APDS TAG®
移動相 A) APDSタグ®ワコー用 溶離液
B) 60 %アセトニトリル溶液
グラジエント条件
Time (min) B conc. (%)
0-0.05 6-8
0.05-1.70 8
1.70-1.71 8-12
1.71-4.95 12-30
4.95-5.95 30-60
5.95-5.96 60-95
5.96-6.70 95
6.70-6.71 95-6
6.71-12.0 6
流量 0.3 mL/min.
カラム温度 40℃
注入量 1 μL
機器 LCMS-8030 Plus(島津製作所)
イオン化 ESI positive
測定モード MRM
DL温度 250℃
ネプライザーガス流量 1.5 L/min.
ヒートブロック温度 250℃
ドライングガス流量 10 L/min.

 

LC/MS/MS Chromatogram

 

  • No. 対象アミノ酸類 略称 Q1 Q3
    1 2-アミノエタノール EtOHNH2 182.1 121.0
    2 グリシン Gly 196.1 121.0
    3 サルコシン Sar 210.0 121.0
    4 アラニン Ala 210.1 121.0
    5 4-アミノ酪酸 GABA 224.1 121.0
    6 3-アミノイソ酪酸 β-AiBA 224.0 121.0
    7 2-アミノ酪酸 α-ABA 224.0 121.0
    8 セリン Ser 226.1 121.0
    9 プロリン Pro 236.1 121.0
    10 バリン Val 238.1 121.0
    11 トレオニン Thr 240.1 121.0
    12 タウリン Tau 246.1 121.0
    13 ヒドロキシプロリン Hypro 252.1 121.0
    14 イソロイシン Ile 252.1 121.0
    15 ロイシン Leu 252.1 121.0
    16 アスパラギン Asn 253.1 121.0
    17 アスパラギン酸 Asp 254.1 121.0
    18 グルタミン Gln 267.1 121.0
    19 グルタミン酸 Glu 268.1 121.0
    20 メチオニン Met 270.1 121.0
    21 ヒスチジン His 276.2 156.0
    22 α-アミノアジピン酸 α-AAA 282.1 121.0
    23 フェニルアラニン Phe 286.2 121.0
    24 1-メチル-L-ヒスチジン 1MeHis 290.2 170.0
    25 3-メチル-L-ヒスチジン 3MeHis 290.2 170.0
    26 アルギニン Arg 295.2 175.1
    27 シトルリン Cit 296.3 121.0
    28 チロシン Tyr 302.2 121.0
    29 トリプトファン Trp 325.2 121.0
    30 カルノシン Car 347.2 227.1
    31 アンセリン Ans 361.3 241.1
    32 オルニチン Orn 373.5 121.0
    33 リシン Lys 387.5 147.0
    34 5-ヒドロキシリシン HyLys 403.5 163.0
    35 シスタチオニン Cysthi 463.2 223.1
    36 シスチン Cys2 481.2 121.0

製品一覧

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誘導体化試薬

※本製品は研究用試薬です。研究用試薬を用いて得られた測定結果を診断に用いることはできません。

UHPLC用カラム

緩衝液・溶離液

アミノ酸混合標準液(高濃度タイプ)

※本製品は、CRM開発で培った精度の高い調液技術で調製し、CRM又はSIトレーサブルな標準物質であるTRM (Traceable Reference Material) を使用した高濃度タイプ (0.1~5.5 μmol/L) の混合標準液です。本製品を用いることでアミノ酸類の精確な定量値を得ることが可能となります。
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アミノ酸認証標準物質

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