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エンドトキシン測定について

エンドトキシンがライセート試薬中に含まれる因子を増幅活性化し、一連の反応によるゲル化、比濁増加、合成基質の切断による黄⾊ 発色を測定し、エンドトキシン量を判定します。

反応機構

エンドトキシン試験には、カブトガニの血球抽出物から作られるライセート試薬を使います。試料にエンドトキシンが含まれる場合、いずれもセリンプロテアーゼ前駆体である C因子、B因子、凝固酵素前駆体 が順次、増幅活性化されていきます(図1)。最終的に コアギュローゲン が水解されて コアギュリン となり、不溶性のゲルとなります。試験では、一連の反応によるゲル化、濁度増加、合成基質の切断による黄色発色を測定し、エンドトキシン量を判定します。

ライセート試薬の反応機構
図1 ライセート試薬の反応機構

通常のライセート試薬には、G因子 を介した反応経路もあります。そのためエンドトキシン以外に真菌の細胞壁に含まれる構成成分 (1 → 3)- β -D- グルカン に対する反応も起こります。そこで G因子 を取り除くか、作用をブロックすれば、エンドトキシンに特異的な試薬を調製できます。
エンドトキシン測定では、求められる測定精度や、試験頻度、検体数などを総合的に考慮して適切な試薬選択が必要です。

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