Wako LALシステム

エンドトキシン測定について

(ゲル化法・比色法・比濁法)

エンドトキシンの作用によるライセート試薬のゲル形成を指標とするゲル化法があります。
また、光学的な変化を指標とする光学的測定法にはゲル化する過程での濁度変化を指標とする比濁法と、
合成基質の加水分解による発色を指標にする比色法があります。

ゲル化法

図2 試験管中でライセート試薬と検体を混合し、37±1℃で60±2分間、振動を与えないようにブロックヒーターなどで加温します。加温終了後ただちに試験管をゆっくりと180°転倒し、変形したり崩れたりしないゲルが形成していれば陽性、形成していなければ陰性と判定します。検体を等倍希釈(通常2倍段階希釈)することにより、どの希釈倍数まで陽性判定されるかを調べます。陽性判定された最も大きい希釈倍数(あるいは最小濃度)をエンドポイントと呼びます。

【対応試薬】
ES-Ⅱ シリーズ
日局対応試験が行える、エンドトキシン特異的な((1→3)-β-D-グルカンには反応しない)ライセート試薬です。ゲル化感度は0.015、0.03、0.25 EU/mL となります。シングルタイプとマルチタイプがあります。
ES-F シリーズ
ES-Ⅱシリーズと同じ組成/ 製法の試薬ですが、FDA 認証を取得しているので、FDA 対応試験が行えます。エンドトキシン特異的なライセート試薬です。ゲル化感度は0. 015、0.03 EU/mLとなります。(シングルタイプ)マルチタイプは、0.015、0.03、0.25 となります。

比色法

エンドトキシンによるライセート試薬の活性化を発色合成基質が切断されることで検出する方法です。P-ニトロアニリンの黄色発色を 405 nm付近の吸光度変化で測定するため、検体が 405 nm付近に大きな吸収を持つと適用できません。

【対応試薬】
カラーKY シリーズ
日局対応試験が行えるエンドトキシン特異的な比色法用の試薬です。
トキシノメーター® と組み合わせてカイネティック-比色法測定が行えるシングルタイプと、マイクロプレートリーダーによるカイネティック-比色法測定が可能なマルチタイプがあります。
また、富士フイルム和光純薬の試薬の中では最も低濃度まで測定できる(高感度)という特長があります。(検出限界が、シングルタイプでは0.0002 EU/mL、マルチタイプでは0.0005 EU/mL)

比濁法

エンドトキシンによるライセート試薬の活性化を、ゲル化に伴う濁度変化で検出する方法です。濁りが大きい検体には適用できません。

【対応試薬】
ES-Ⅱ シリーズ
日局対応試験が行える、エンドトキシン特異的な((1→3)-β-D-グルカンには反応しない)ライセート試薬です。シングルタイプとマルチタイプがあります。
ES-F シリーズ
ES-Ⅱシリーズと同じ組成/ 製法の試薬ですが、FDA 認証を取得しているので、FDA 対応試験が行えます。エンドトキシン特異的な((1→3)-β-D-グルカンには反応しない)ライセート試薬です。シングルタイプとマルチタイプがあります。
ES-F/Plate
FDA 対応試験が行えるエンドトキシン特異的な((1→3)-β-D-グルカンには反応しない)比濁法用で試薬です。
マイクロプレートリーダーによるカイネティック-比濁法測定で使用できます。
HS-T シングル
日局対応試験が行える、エンドトキシン非特異的な((1→3)-β-D-グルカンには反応する)ライセート試薬です。こちらはシングルタイプのみです。
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