ラボアッセイ (TM) ALT (GPT)
LabAssay (TM) ALT (GPT)
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比較
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製品コード
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容量
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価格
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在庫 / 納期目安
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100回用
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ドキュメント
キットコンポーネント
100回用
| 基質酵素液 | 12 mL |
|---|---|
| α-KG溶液 | 11 mL |
| ALT標準品 | 2本 |
| 緩衝液 | 6 mL |
| 反応停止液 | 12 mL |
製品概要
アラニンアミノトランスフェラーゼ (ALT: Alanine Aminotransferase) はアミノ基の転移によりアラニンとα-ケトグルタル酸の相互変換を触媒する酵素です。ALTは細胞内のアミノ酸代謝、肝臓での糖新生に関与していることが分かっており、肝臓組織で多く存在していることやラットおよびヒトでは肝臓以外の組織では発現レベルが低いことから、肝機能障害の主要マーカーとして利用されてきました。
本製品は、検体中のALTを測定するキットです。マイクロプレートを用いて短時間かつ簡便に検体中のALTを測定することができます。
※ ラボアッセイ™ シリーズは研究用試薬です。診断用に使用することはできません
キット性能
| 測定対象検体 | ヒト 血清/血漿 マウス 血清/血漿 ラット 血清/血漿 イヌ 血清/血漿 ネコ 血清/血漿 |
|---|---|
| 検量線範囲 | 0-405 U/L |
| 必要検体量 | 7 μL |
| 測定時間 | 約40分 |
| 測定波長 | 340 nm (副波長 405 nm) |
検量線例

原理
試料中のALT の作用により、L- アラニンとα- ケトグルタル酸 (α-KG) は、グルタミン酸とピルビン酸に変化します。ピルビン酸は、β- ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド還元型 (NADH) の存在下で乳酸脱水素酵素 (LD) の作用により、乳酸に変化します。このときNADH は、β- ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド酸化型 (NAD) に酸化され、340nm の吸光度が減少します。最後に反応停止液で反応を止め、吸光度を測定することにより試料中のALT 活性値を求めます。

データ
同時再現性試験
本製品で各2濃度のヒト血清/血漿 (EDTA) について5重測定を実施し、精度を確認した。
| n\ID | ヒト血清 | ヒト血漿 (EDTA) | ||
|---|---|---|---|---|
| ID1 (U/L) | ID2 (U/L) | ID1 (U/L) | ID2 (U/L) | |
| 1 | 162 | 8.55 | 252 | 40.5 |
| 2 | 165 | 7.72 | 279 | 38.0 |
| 3 | 159 | 8.17 | 255 | 39.6 |
| 4 | 161 | 9.32 | 251 | 37.4 |
| 5 | 165 | 8.55 | 280 | 39.3 |
| mean | 162 | 8.46 | 263 | 39.0 |
| SD | 2.61 | 0.589 | 14.8 | 1.25 |
| CV(%) | 1.6 | 7.0 | 5.6 | 3.2 |
[結果]
ヒト血清のCV(%)は、1.6-7.0%、ヒト血漿 (EDTA) のCV(%)は、3.2-5.6%と良好であった。
日差再現性試験
本製品で各3濃度のヒト血清/血漿 (EDTA) について、4日間測定を実施し、精度を確認した。
| Day\ID | ヒト血清 | ヒト血漿 (EDTA) | ||||
|---|---|---|---|---|---|---|
| ID1 (U/L) | ID2 (U/L) | ID3 (U/L) | ID1 (U/L) | ID2 (U/L) | ID3 (U/L) | |
| 1 | 294 | 102 | 30.0 | 294 | 98.8 | 26.1 |
| 2 | 301 | 103 | 31.3 | 304 | 102 | 27.6 |
| 3 | 292 | 102 | 29.9 | 292 | 98.8 | 25.7 |
| 4 | 304 | 101 | 31.4 | 298 | 99.1 | 26.0 |
| mean | 298 | 102 | 30.7 | 297 | 99.7 | 26.4 |
| SD | 5.68 | 0.816 | 0.810 | 5.29 | 1.56 | 0.850 |
| CV(%) | 1.9 | 0.8 | 2.6 | 1.8 | 1.6 | 3.2 |
[結果]
ヒト血清のCV(%)は、0.8-2.6%、ヒト血漿 (EDTA) のCV(%)は、1.6-3.2%と良好であった。
希釈直線性試験
生理食塩水を用いて、ヒト、マウス (BALB/c)、ラット (Sprague-Dawleyラット)、イヌ (ビーグル)、ネコ (日本ネコ) の血清/血漿 (EDTA) を倍々希釈後、2重測定を実施し、直線性を確認した 。





[結果]
いずれも測定範囲内で良好な直線性を示した。
添加回収試験
ヒト、マウス (BALB/c)、ラット (Sprague-Dawleyラット)、イヌ (ビーグル)、ネコ (日本ネコ) の血清/血漿 (EDTA) に3濃度のスタンダードを添加し、2重測定を実施した。
ヒト検体
| 添加量 (U/L) | 実測値 (U/L) | 回収量 (U/L) | 回収率 (%) | |
|---|---|---|---|---|
| 血清 | - | 14.4 | - | - |
| 11.3 | 25.7 | 11.3 | 100 | |
| 22.4 | 37.3 | 22.9 | 102 | |
| 104 | 115 | 101 | 97.1 | |
| 平均 | 99.7 | |||
| 血漿 (EDTA) | - | 9.10 | - | - |
| 11.3 | 19.4 | 10.3 | 91.2 | |
| 22.3 | 32.3 | 23.2 | 104 | |
| 103 | 108 | 98.9 | 96.0 | |
| 平均 | 97.1 | |||
マウス (BALB/c) 検体
| 添加量 (U/L) | 実測値 (U/L) | 回収量 (U/L) | 回収率 (%) | |
|---|---|---|---|---|
| 血清 | - | 17.4 | - | - |
| 35.7 | 51.9 | 34.5 | 96.6 | |
| 70.7 | 79.4 | 62.0 | 87.7 | |
| 139 | 157 | 140 | 101 | |
| 平均 | 95.1 | |||
| 血漿 (EDTA) | - | 16.9 | - | - |
| 35.7 | 48.9 | 32.0 | 89.6 | |
| 70.7 | 80.1 | 63.2 | 89.4 | |
| 139 | 164 | 147 | 106 | |
| 平均 | 95.0 | |||
ラット (SDラット) 検体
| 添加量 (U/L) | 実測値 (U/L) | 回収量 (U/L) | 回収率 (%) | |
|---|---|---|---|---|
| 血清 | - | <1.90 | - | - |
| 37.8 | 39.0 | 39.0 | 103 | |
| 75.0 | 65.7 | 65.7 | 87.6 | |
| 147 | 142 | 142 | 96.6 | |
| 平均 | 95.7 | |||
| 血漿 (EDTA) | - | <1.90 | - | - |
| 38.0 | 34.8 | 34.8 | 91.6 | |
| 75.2 | 68.9 | 68.9 | 91.6 | |
| 148 | 146 | 146 | 98.6 | |
| 平均 | 93.9 | |||
イヌ (ビーグル) 検体
| 添加量 (U/L) | 実測値 (U/L) | 回収量 (U/L) | 回収率 (%) | |
|---|---|---|---|---|
| 血清 | - | 15.3 | - | - |
| 37.0 | 48.3 | 33.0 | 89.2 | |
| 73.2 | 89.1 | 73.8 | 101 | |
| 144 | 176 | 161 | 112 | |
| 平均 | 101 | |||
| 血漿 (EDTA) | - | 30.5 | - | - |
| 39.7 | 67.1 | 36.6 | 92.2 | |
| 78.6 | 105 | 74.5 | 94.8 | |
| 154 | 196 | 166 | 108 | |
| 平均 | 98.3 | |||
ネコ (日本ネコ) 検体
| 添加量 (U/L) | 実測値 (U/L) | 回収量 (U/L) | 回収率 (%) | |
|---|---|---|---|---|
| 血清 | - | 12.9 | - | - |
| 39.5 | 55.0 | 42.1 | 107 | |
| 78.2 | 86.3 | 73.4 | 93.9 | |
| 153 | 179 | 166 | 108 | |
| 平均 | 103 | |||
| 血漿 (EDTA) | - | 47.5 | - | - |
| 40.2 | 84.1 | 36.6 | 91.0 | |
| 79.5 | 127 | 79.5 | 100 | |
| 156 | 216 | 169 | 108 | |
| 平均 | 99.7 | |||
[結果]
いずれも良好な回収率であった。
自動分析装置用試薬との相関性
ラボアッセイ™ ALT (GPT) (本製品) および自動分析装置用試薬を用いて、ヒト血清/血漿 (EDTA) のALTを測定し、その相関を確認した。

[結果]
ラボアッセイ™ ALT (GPT) と自動分析装置用試薬の測定値には高い相関が確認できた。
FAQ
検体について
- 血漿の抗凝固剤は何を使用すればよいでしょうか。
- ヘパリン、くえん酸塩、EDTAいずれも使用可能です。通常使用量では測定値にほとんど影響を与えません。
- 測定の上限を超える検体はどのようにすればよいでしょうか。
- 測定範囲の上限を超える検体については、検体を生理食塩水で希釈して測定して下さい。得られた値に希釈倍数を乗じたものが測定値となります。
- 測定妨害物質(溶血、乳び、アスコルビン酸、ビリルビンなど)の影響はありますか。
- 溶血検体の測定値は参考値程度にとどめてください。乳び、アスコルビン酸、ビリルビンは測定値に影響を与えません。当社では以下濃度で影響がないことを確認しています。
妨害物質の影響
溶血 100 mg/dLまで影響なし 乳び 500 FTUまで影響なし アスコルビン酸 50 mg/dLまで影響なし ビリルビン-F 50 mg/dLまで影響なし ビリルビン-C 20 mg/dLまで影響なし
キットの使用について
- 本製品で測定する際に必要な器具、装置は何ですか。
- 本製品の使用には以下の器具、装置が必要です。
- マイクロプレート (透明, 96ウェル)
- マイクロピペット
- ピペット
- マイクロチューブ
- 恒温槽 (37°C)
- マイクロプレート振とう器 (プレートミキサー)
- マイクロプレートリーダー (340 nm/405 nm 吸光フィルター)
- 標準品はどのように使用すればよいでしょうか。
- 本製品はロットにより添加する精製水の量が異なります。標準品に精製水を「標準品原液の調製について」に記載の指定量を加え溶解し、溶解後当日中にご使用ください。(保存しないようお願いします。)
概要・使用例
| 概要 | 本製品は、ALT(GPT)を測定するキットです。肝細胞が傷つくと細胞内のALT(GPT)が漏出して血中ALTが上昇するため、肝疾患を評価する際には血液検査で広く測定されています。また、ALTは肝臓に多く存在してることから、血中ALT濃度は肝障害を反映していると言われています。ALT(GPT)はAST(GOT)に比べて肝障害に特異性が高いとされていますが、AST/ALT比によって疑われる病態が推測されることもあり、一般的にALTとASTは一緒に測定されることが多くあります。 ■性能 測定範囲:0 ~ 405 U/L 必要検体量:7μL 測定時間/反応温度:40分 / 37℃ 測定検体:血清、血漿 検体種:ヒト、マウス、ラット、イヌ、ネコ 測定波長:340nm/405nm |
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物性情報
「物性情報」は参考情報でございます。規格値を除き、この製品の性能を保証するものではございません。
本製品の品質及び性能については、本品の製品規格書をご確認ください。
なお目的のご研究に対しましては、予備検討を行う事をお勧めします。
製造元情報
別名一覧
- 掲載内容は本記事掲載時点の情報です。仕様変更などにより製品内容と実際のイメージが異なる場合があります。
- 製品規格・包装規格の改訂が行われた場合、画像と実際の製品の仕様が異なる場合があります。
- 掲載されている製品について
- 【試薬】
- 試験・研究の目的のみに使用されるものであり、「医薬品」、「食品」、「家庭用品」などとしては使用できません。
- 試験研究用以外にご使用された場合、いかなる保証も致しかねます。試験研究用以外の用途や原料にご使用希望の場合、弊社営業部門にお問合せください。
- 【医薬品原料】
- 製造専用医薬品及び医薬品添加物などを医薬品等の製造原料として製造業者向けに販売しています。製造専用医薬品(製品名に製造専用の表示があるもの)のご購入には、確認書が必要です。
- 表示している希望納入価格は「本体価格のみ」で消費税等は含まれておりません。
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