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ラボアッセイ (TM) HDL-コレステロール LabAssay (TM) HDL-Cholesterol

細胞生物学用
for Cellbiology
製造元 :
富士フイルム和光純薬(株)
保存条件 :
冷蔵 (氷冷輸送)
適用法令 :
PRTR-1 安衛法57条・有害物表示対象物質 労57-2 優先評価物質
GHS :
  • 構造式
  • ラベル
  • 荷姿
SDS
比較
製品コード
容量
価格
在庫 / 納期目安
販売元
299-96501
JAN
4548995099839
100回用
希望納入価格
30,000 円
西日本 :
9
東日本 :
6

ドキュメント

SDS
製品規格書
添付文書
スペクトルデータ
検査成績書
校正証明書
分析チャート

キットコンポーネント

100回用

前処理液 20 mL
反応試液 8 mL
HDL-コレステロール標準品 2 本
標準品希釈液 10 mL

製品概要

コレステロール (Cholesterol) は、リポタンパク質という粒子で体内を循環しています。このリポタンパク質には種類があり、そのうちのHDL (High Density Lipoprotein) は組織や末梢細胞、血液中の余分なコレステロールを肝臓に運ぶことで、血液中のコレステロールの増加を防ぎ、脂質代謝異常や動脈硬化などを抑制しています。HDL-コレステロール濃度の低下は冠動脈疾患 (CHD)、高脂血症、喫煙、肥満、糖尿病、肝疾患などで見られ、特にCHDの主要なリスクファクターの一つに数えられています。

本製品は検体中のHDL-コレステロールを測定するキットです。マイクロプレートを用いて短時間かつ簡便に検体中のHDL-コレステロールを測定することができます。また遠心分離によるリポタンパク質の分画は不要です。

※ ラボアッセイ™ シリーズは研究用試薬です。診断用に使用することはできません。

キット性能

測定対象検体 ヒト 血清/血漿
マウス 血清/血漿
ラット 血清/血漿
検量線範囲 6.25-200 mg/dL
必要検体量 5 μL
測定時間 20分
測定波長 600 nm (副波長 700 nm)

検量線例

検量線例

原理

1) 第一反応 (non-HDL コレステロールの消去)

試料中のHDLは前処理液中の親水基と疎水基を有したブロックポリマーにより、コレステロールオキシダーゼ (CO)、コレステロールエステラーゼ (CHE) の作用から保護されます。またHDL以外のリポタンパク質であるカイロミクロン (CM)、超低比重リポタンパク質 (VLDL)、低比重リポタンパク質 (LDL) 中のコレステロール (non-HDL コレステロール) はCO、CHE の作用を受けて脂肪酸と⊿4-コレステノンに分解され、同時に過酸化水素を生じます。生成した過酸化水素はカタラーゼの作用を受けて水に分解されます。

2) 第二反応 (HDL-コレステロールの発色)

反応試液を作用させると、HDL中のコレステロール類はCO、CHEの作用を受けて過酸化水素を生じます。生成した過酸化水素は、ペルオキシダーゼ (POD) の作用により N-(3-スルホピロプル)-3-メトキシ-5-メチルアニリン (HMMPS) と4-アミノアンチピリンを定量的に酸化縮合させ、青色の色素を生成させます。この青色の吸光度を測定することにより試料中のHDL-コレステロール濃度を求めます。

データ

同時再現性試験

本製品でヒト、マウス、ラットの各2濃度の検体の5重測定を実施し、精度を確認した。

n\ID ヒト検体 マウス検体 ラット検体
ID1 (mg/dL) ID2 (mg/dL) ID1 (mg/dL) ID2 (mg/dL) ID1 (mg/dL) ID2 (mg/dL)
1 82.3 33.3 72.0 21.2 55.0 21.4
2 82.5 32.2 73.2 20.7 53.5 21.5
3 82.2 32.9 72.1 21.2 54.0 21.1
4 81.9 33.4 71.4 22.1 54.3 22.8
5 82.2 32.9 72.8 21.3 55.8 22.1
mean 82.2 32.9 72.3 21.3 54.5 21.8
SD 0.217 0.472 0.707 0.505 0.898 0.676
CV(%) 0.3 1.4 1.0 2.4 1.6 3.1

[結果]
ヒト検体のCV(%)は、0.3-1.4%、マウス検体のCV(%)は、1.0-2.4%、ラット検体のCV(%)は、1.6-3.1%であり、良好であった。

日差再現性試験

本製品で各3濃度のヒト、マウス、ラットの各検体を用いて、4日間3重測定を実施し、精度を確認した。

Day\ID ヒト検体 マウス検体 ラット検体
ID3 (mg/dL) ID4 (mg/dL) ID5 (mg/dL) ID3 (mg/dL) ID4 (mg/dL) ID5 (mg/dL) ID3 (mg/dL) ID4 (mg/dL) ID5 (mg/dL)
1 79.2 47.0 25.2 77.7 44.6 26.3 56.0 39.7 19.0
2 77.6 45.4 23.6 74.2 42.2 25.2 58.4 39.6 18.2
3 80.5 48.8 24.8 79.9 45.2 26.8 60.5 41.5 19.0
4 79.2 46.9 25.1 80.5 44.4 26.5 59.1 40.5 18.8
mean 79.1 47.0 24.7 78.1 44.1 26.2 58.5 40.3 18.8
SD 1.19 1.39 0.737 2.85 1.31 0.698 1.88 0.881 0.379
CV(%) 1.5 3.0 3.0 3.7 3.0 2.7 3.2 2.2 2.0

[結果]
ヒト検体のCV(%)は、1.5-3.0%、マウス検体のCV(%)は、2.7-3.7%、ラット検体のCV(%)は、2.0-3.2%であり、いずれも良好であった。

希釈直線性試験

製品添付の標準品希釈液を用いて、各2濃度のヒト、マウス、ラットの血清/血漿 (EDTA) を倍々希釈後、2重測定を実施し、直線性を確認した。

ヒト 血清/血漿 (EDTA)
マウス 血清/血漿 (EDTA)
ラット 血清/血漿 (EDTA)
D-MEM/10% FBS 培地
ラット 血清/血漿 (EDTA)
D-MEM/10% FBS 培地

[結果]
いずれも測定範囲内で良好な直線性を示した。

添加回収試験

ヒト、マウス、ラットの血清/血漿 (EDTA) に、3濃度のスタンダードを添加し、2重測定を実施した。

ヒト検体

添加量
(mg/dL)
測定値
(mg/dL)
回収量
(mg/dL)
回収率
(%)
血清 - 39.5 - -
11.3 50.3 10.8 95.6
22.5 61.8 22.3 99.1
28.2 67.1 27.6 97.9
平均 97.5
血漿
(EDTA)
- 36.0 - -
7.72 43.8 7.8 101
15.4 50.4 14.4 93.5
19.3 54.3 18.3 94.8
平均 96.5

マウス検体

添加量
(mg/dL)
測定値
(mg/dL)
回収量
(mg/dL)
回収率
(%)
血清 - 11.7 - -
11.8 22.5 10.8 91.5
35.4 47.0 35.3 99.7
59.1 67.4 55.7 94.2
平均 95.2
血漿
(EDTA)
- 10.5 - -
9.34 19.2 8.7 93.1
28.0 36.6 26.1 93.2
46.7 54.9 44.4 95.1
平均 93.8

ラット検体

添加量
(mg/dL)
測定値
(mg/dL)
回収量
(mg/dL)
回収率
(%)
血清 - 15.6 - -
15.6 30.0 14.4 92.3
31.2 45.0 29.4 94.2
39.1 51.4 35.8 91.6
平均 92.7
血漿
(EDTA)
- 13.0 - -
13.2 25.3 12.3 93.2
19.9 32.8 19.8 99.5
33.1 44.0 31.0 93.7
平均 95.4

[結果]
いずれも良好な回収率であった。

検体測定例

ヒト検体

ID\n 測定値 (mg/dL) mean SD CV
(%)
1 2
血清 ID1 58.2 57.9 58.1 0.212 0.4
ID2 44.1 45.2 44.7 0.778 1.7
ID3 45.7 45.7 45.7 0.000 0.0
ID4 35.3 34.3 34.8 0.707 2.0
ID5 34.9 34.3 34.6 0.424 1.2
血漿
(EDTA)
ID1 104 105 104.5 0.707 0.7
ID2 44.7 45.5 45.1 0.566 1.3
ID3 46.2 46.4 46.3 0.141 0.3
ID4 34.5 35.3 34.9 0.566 1.6
ID5 33.4 33.9 33.7 0.354 1.1

マウス (CD-1(ICR))検体

ID\n 測定値 (mg/dL) mean SD CV
(%)
1 2
血清 ID1 74.1 76.2 75.2 1.48 2.0
ID2 71.9 71.7 71.8 0.141 0.2
ID3 77.2 80.3 78.8 2.19 2.8
ID4 86.5 87.7 87.1 0.849 1.0
ID5 68.2 69.3 68.8 0.778 1.1
血漿
(EDTA)
ID1 40.6 40.3 40.5 0.212 0.5
ID2 25.5 26.0 25.8 0.354 1.4
ID3 50.1 48.6 49.4 1.06 2.1
ID4 27.2 28.9 28.1 1.20 4.3
ID5 24.2 25.7 25.0 1.06 4.3

ラット (SDラット) 検体

ID\n 測定値 (mg/dL) mean SD CV
(%)
1 2
血清 ID1 22.5 20.5 21.5 1.41 6.6
ID2 31.8 30.7 31.3 0.778 2.5
ID3 32.7 33.2 33.0 0.354 1.1
ID4 22.4 22.5 22.5 0.0707 0.3
ID5 25.5 25.8 25.7 0.212 0.8
血漿
(EDTA)
ID1 13.2 13.3 13.3 0.0707 0.5
ID2 13.3 13.1 13.2 0.141 1.1
ID3 13.1 11.4 12.3 1.20 9.8
ID4 13.6 13.6 13.6 0.00 0.0
ID5 15.4 16.4 15.9 0.707 4.4

FAQ

検体について

どのような検体を使用すればよいでしょうか。
なるべく新鮮な血清/血漿検体をご使用ください。凍結融解を繰り返した検体はリポタンパク質が変性していることがありますので使用しないでください。
血漿の抗凝固剤は何を使用すればよいでしょうか。
ヘパリン、くえん酸塩、EDTAいずれも使用可能です。通常使用量では測定値にほとんど影響を与えません。
測定の上限を超える検体はどのようにすればよいでしょうか。
測定範囲の上限を超える検体については、検体を生理食塩水で希釈して測定してください。得られた値に希釈倍数を乗じたものが測定値となります。
トリグリセライドが高値 (1000 mg/dL) の血清検体はどのようにすればよいでしょうか。
血清トリグリセライドが1000 mg/dLを超える検体については、生理食塩水で希釈して測定してください。得られた値に希釈倍数を乗じたものが測定値となります。

キットの使用について

本製品で測定する際に必要な器具、装置は何ですか。
本製品の使用には以下の器具、装置が必要です。
  • マイクロプレート (透明, 96ウェル)
  • マイクロピペット
  • 恒温槽 (37°C)
  • マイクロプレート振とう器 (プレートミキサー)
  • マイクロプレートリーダー (600 nm/700 nm 吸光フィルター)
各試薬の保管方法や使用期限の目安を教えてください。

前処理液
開封後は2-10℃で1ヶ月以内に使用してください。

反応試液
開封後は2-10℃で1ヶ月以内に使用してください。

標準液
精製水を加えた標準液は2-10℃で保存し、1ヶ月以内に使用してください。各濃度に希釈して調整した標準液は、直ちに使用し、保存はしないでください。

標準品に添加する精製水の量はどのくらいですか。
本製品はロットにより、標準品に添加する精製水の量が異なります。標準品に精製水を「標準品原液の調製について」に記載の指定量を加え溶解し、溶解後当日中にご使用ください。(保存しないようお願いします。)

製造元情報

別名一覧

  • ラボアッセイ
  • 掲載内容は本記事掲載時点の情報です。仕様変更などにより製品内容と実際のイメージが異なる場合があります。
  • 製品規格・包装規格の改訂が行われた場合、画像と実際の製品の仕様が異なる場合があります。
  • 掲載されている製品について
    【試薬】
    試験・研究の目的のみに使用されるものであり、「医薬品」、「食品」、「家庭用品」などとしては使用できません。
    試験研究用以外にご使用された場合、いかなる保証も致しかねます。試験研究用以外の用途や原料にご使用希望の場合、弊社営業部門にお問合せください。
    【医薬品原料】
    製造専用医薬品及び医薬品添加物などを医薬品等の製造原料として製造業者向けに販売しています。製造専用医薬品(製品名に製造専用の表示があるもの)のご購入には、確認書が必要です。
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