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ラボアッセイ (TM) トリグリセライド LabAssay (TM) Triglyceride

細胞生物学用
for Cellbiology
製造元 :
富士フイルム和光純薬(株)
保存条件 :
冷蔵 (氷冷輸送)
適用法令 :
労57-2 優先評価物質
GHS :
  • 構造式
  • ラベル
  • 荷姿
SDS
比較
製品コード
容量
価格
在庫 / 納期目安
販売元
291-94501
JAN
4548995103512
350回用
希望納入価格
27,000 円
西日本 :
50以上
東日本 :
50以上

ドキュメント

SDS
製品規格書
添付文書
スペクトルデータ
検査成績書
校正証明書
分析チャート

キットコンポーネント

350回用

緩衝液 105 mL/1本
発色剤 105 mL用/1本
標準液 4 mL/1本

製品概要

トリグリセライドは1分子のグリセロールに3分子の脂肪酸がエステル結合した中性脂肪です。血中にはトリグリセライド、コレステロール、りん脂質、遊離脂肪酸や脂溶性ビタミンが脂溶性物質として存在しています。

本製品はN-エチル-N-(2-ヒドロキシ-3-スルホプロピル)-3,5-ジメトキシアニリンナトリウム (DAOS) を利用した青色発色系の酵素法試薬です。マイクロプレート法により、マウス血清中のトリグリセライド量の測定に用いることができます。用手法での測定も可能であり、また、ヒト血清中のトリグリセライドの測定を行うこともできます。

キット性能

測定対象検体 ヒト 血清/血漿
マウス 血清/血漿
ラット 血清/血漿
イヌ 血清/血漿
ネコ 血清/血漿
検量線範囲 100-888 mg/dL
必要検体量 2 μL
測定時間 約10分
測定波長 600 nm (副波長 700 nm)

検量線例

検量線例

測定原理

検体中のトリグリセライドは、リポプロテインリパーゼ (LPL) の作用によりグリセリンと脂肪酸に分解されます。生成したグリセリンは、ATP存在下でグリセロールキナーゼ (GK) の作用によりグリセロール-3- りん酸になります。生成したグリセロール-3-りん酸は、グリセロール-3-りん酸オキシダーゼ (GPO) の作用を受けて酸化され、同時に過酸化水素を生じます。生成した過酸化水素は、ペルオキシダーゼ (POD) の作用によりDAOS と4-アミノアンチピリンとを定量的に酸化縮合させ、青色の色素を生成させます。この青色色素の吸光度を測定することにより検体中のトリグリセライド濃度を求めます。

図:GPO・DAOS法を用いたトリグリセライドの測定原理

GPO・DAOS法を用いたトリグリセライドの測定原理

測定操作法

テスト スタンダード ブランク
発色試薬 300 μL 300 μL 300 μL
試料 検体 2 μL 標準液 2 μL
よく混合し、37℃で5分間加温。ブランクを対照として600 nm における検体及び標準液の吸光度を測定する。
  • 2波長測定の場合、主波長600 nm /副波長700 nm。

データ

同時再現性試験

本製品で各2濃度のヒト、マウス、ラットの血清について6重測定を実施し、精度を確認した。

n\ID ヒト血清 マウス血清 ラット血清
ID1 (mg/dL) ID2 (mg/dL) ID1 (mg/dL) ID2 (mg/dL) ID1 (mg/dL) ID2 (mg/dL)
1 195 328 142 392 118 199
2 191 328 143 378 119 200
3 198 330 134 389 115 195
4 196 323 135 365 113 193
5 185 322 135 383 115 182
6 197 328 142 386 114 180
mean 194 327 139 382 116 192
SD 4.89 3.21 4.23 9.70 2.34 8.55
CV(%) 2.5 1.0 3.1 2.5 2.0 4.5

[結果]
ヒト血清のCV(%)は、1.0-2.5%、マウス血清のCV(%)は、2.5-3.1%、ラット血清のCV(%)は、2.0-4.5%と良好であった。

日差再現性試験

本製品で各3濃度のヒト、マウス、ラットの血清について、4日間測定を実施し、精度を確認した。

Day\ID ヒト血清 マウス血清 ラット血清
ID3 (mg/dL) ID4 (mg/dL) ID5 (mg/dL) ID3 (mg/dL) ID4 (mg/dL) ID5 (mg/dL) ID3 (mg/dL) ID4 (mg/dL) ID5 (mg/dL)
1 537 261 135 566 263 150 568 268 143
2 552 275 137 558 259 140 614 276 144
3 554 275 135 540 263 139 592 275 144
4 546 272 137 587 294 137 609 287 141
mean 547 271 136 563 270 142 596 277 143
SD 7.63 6.65 1.15 19.5 16.3 5.80 20.8 7.85 1.41
CV(%) 1.4 2.5 0.8 3.5 6.0 4.1 3.5 2.8 1.0

[結果]
ヒト血清のCV(%)は、0.8-2.5%、マウス血清のCV(%)は、3.5-6.0%、ラット血清のCV(%)は、1.0-3.5%と良好であった。

希釈直線性試験

生理食塩水を用いて、ヒト、マウス、ラットの検体を倍々希釈後、2重測定を実施し、直線性を確認した。

ヒト 血清/血漿 (EDTA)
マウス 血清/血漿 (EDTA)
ラット 血清/血漿 (EDTA)

[結果]
いずれも測定範囲内で良好な直線性を示した。

添加回収試験

ヒト、マウス、ラットの血清/血漿 (EDTA、ヘパリン) に4濃度のスタンダードを添加し、2重測定を実施した。

ヒト検体

添加量
(mg/dL)
測定値
(mg/dL)
回収量
(mg/dL)
回収率
(%)
血清 - 126 - -
145 267 141 97.2
218 323 196 89.9
291 389 263 90.4
363 455 329 90.6
平均 92.0
血漿
(EDTA)
- 136 - -
150 276 140 93.3
225 329 193 85.8
300 414 278 92.7
374 460 324 86.6
平均 89.6
血漿
(ヘパリン)
- 135 -
150 269 134 89.3
226 320 186 82.3
301 394 260 86.4
376 457 322 85.6
平均 85.9

マウス検体

添加量
(mg/dL)
測定値
(mg/dL)
回収量
(mg/dL)
回収率
(%)
血清 - 133 - -
129 268 136 98.3
194 342 209 90.6
258 409 276 88.8
323 448 315 93.8
平均 92.9
血漿
(EDTA)
- 139 - -
129 288 149 95.9
193 342 203 97.5
258 409 270 98.0
322 446 307 97.4
平均 97.2
血漿
(ヘパリン)
- 151 -
132 292 141 107
198 349 198 100
264 423 272 103
329 442 291 88.4
平均 100

ラット検体

添加量
(mg/dL)
測定値
(mg/dL)
回収量
(mg/dL)
回収率
(%)
血清 - 130 - -
131 257 127 96.9
196 307 177 90.3
262 370 240 91.6
327 413 283 86.5
平均 91.4
血漿
(EDTA)
- 128 - -
135 256 128 94.8
203 312 183 90.1
271 374 245 90.4
338 401 272 80.5
平均 89.0
血漿
(ヘパリン)
- 123 -
134 257 134 100
201 305 182 90.5
268 365 242 90.3
335 400 278 83.0
平均 91.0

[結果]
いずれも良好な回収率であった。

検体測定例

ヒト検体

ID\n 測定値 (mg/dL) mean SD CV
(%)
1 2
血清 ID1 123 129 126 4.24 3.4
血漿
(EDTA)
ID1 137 135 136 1.41 1.0

ラット (SDラット) 検体

ID\n 測定値 (mg/dL) mean SD CV
(%)
1 2
血清 ID1 54.5 53.1 53.8 0.99 1.8
ID2 153 153 153 0.00 0.0
ID3 105 95.8 100 6.51 6.5
ID4 120 125 123 3.54 2.9
ID5 102 107 105 3.54 3.4
血漿
(EDTA)
ID1 56.8 64.3 60.6 5.30 8.8
ID2 73.2 67.2 70.2 4.24 6.0
ID3 95.1 85.5 90.3 6.79 7.5
ID4 68.5 63.8 66.2 3.32 5.0
ID5 76.2 68.9 72.6 5.16 7.1

マウス (CD-1(ICR)) 検体

ID\n 測定値 (mg/dL) mean SD CV
(%)
1 2
血清 ID1 80.8 77.9 79.4 2.05 2.6
ID2 78.4 76.7 77.6 1.20 1.6
ID3 81.3 75.6 78.5 4.03 5.1
ID4 57.4 60.3 58.9 2.05 3.5
ID5 48.7 53.3 51.0 3.25 6.4
血漿
(EDTA)
ID1 28.8 31.7 30.3 2.05 6.8
ID2 132 145 139 9.19 6.6
ID3 62.7 68.0 65.4 3.75 5.7
ID4 29.5 25.8 27.7 2.62 9.5
ID5 58.8 55.1 57.0 2.62 4.6

イヌ (ビーグル) 検体

ID\n 測定値 (mg/dL) mean SD CV
(%)
1 2
血清 ID1 35.6 39.7 37.7 2.90 7.7
ID2 33.8 37.0 35.4 2.26 6.4
ID3 28.6 31.0 29.8 1.70 5.7
ID4 102 109 106 4.95 4.7
ID5 37.3 34.2 35.8 2.19 6.1
ID6 25.3 24.4 24.9 0.636 2.6
ID7 18.6 16.5 17.6 1.48 8.5
ID8 47.7 42.7 45.2 3.54 7.8
血漿
(EDTA)
ID1 37.2 33.9 35.6 2.33 6.6
ID2 29.0 27.6 28.3 0.99 3.5
ID3 32.5 36.0 34.3 2.47 7.2
ID4 33.5 36.4 35.0 2.05 5.9
ID5 33.2 30.3 31.8 2.05 6.5
ID6 24.9 22.9 23.9 1.41 5.9
ID7 31.9 28.4 30.2 2.47 8.2
ID8 63.2 57.0 60.1 4.38 7.3

ネコ検体

ID\n 測定値 (mg/dL) mean SD CV
(%)
1 2
血清 ID1 32.4 35.9 34.2 2.47 7.2
ID2 18.4 20.2 19.3 1.27 6.6
ID3 33.9 36.6 35.3 1.91 5.4
ID4 48.9 53.8 51.4 3.46 6.7
ID5 33.9 32.8 33.4 0.778 2.3
ID6 45.3 47.1 46.2 1.27 2.8
ID7 96.6 88.0 92.3 6.08 6.6
ID8 52.3 54.7 53.5 1.70 3.2
血漿
(EDTA)
ID1 104 104 104 0.000 0.0
ID2 34.3 31.8 33.1 1.77 5.3
ID3 54.8 49.3 52.1 3.89 7.5
ID4 65.1 60.7 62.9 3.11 4.9
ID5 43.9 44.4 44.2 0.354 0.8
ID6 29.0 31.9 30.5 2.05 6.7
ID7 16.8 16.2 16.5 0.424 2.6
ID8 25.0 27.2 26.1 1.56 6.0

参考文献

FAQ

検体について

測定妨害物質 (乳び、アスコルビン酸、ビリルビンなど) の影響はありますか。
溶血はわずかに正誤差を、アスコルビン酸はわずかに負誤差を与えますが、ビリルビンは測定値にほとんど影響を与えません。

キットの使用について

本製品で測定する際に必要な器具、装置は何ですか。
本製品の使用には以下の器具、装置が必要です。
  • マイクロプレート (透明、96ウェル)
  • マイクロピペット
  • マイクロチューブ
  • 恒温槽 (37℃)
  • マイクロプレート振とう器 (プレートミキサー)
  • マイクロプレートリーダー (600 nm 吸光フィルター)

(用手法の場合)

  • 試験管
  • ピペット (試料採取用、試薬分注用)
  • 恒温槽 (37℃)
  • 分光光度計または600 nmのフィルターをもつ比色計
測定対象はトリグリセライドのみですか。
厳密には測定対象はトリグリセライドだけでなく、トリグリセライド+ジグリセライド+モノグリセライド+グリセリンです。原理上、一度グリセリンに酵素で変換してから測定しますので、検体中にグリセリンが存在している場合は、加算された数値になります。血中にはグリセリンが存在することが知られていますが、トリグリセライドに比べると非常に低いです [参考文献1)参照:濃度4.56 ± 3.48 mg/dL]。また、本製品の測定値は生体中で最も多く存在するトリオレインとしての濃度を算出しています。標準液内のグリセリン濃度は31.2 mg/dL ですが、グリセリンの分子量92.10、トリオレインの分子量885.40 としてトリオレインに換算すると、300 mg/dL となります。

概要・使用例

概要 ラボアッセイ (TM) トリグリセライドはN-エチル-N-(2-ヒドロキシ-3-スルホプロピル)-3,5-ジメトキシアニリンナトリウム (DAOS) を利用した青色発色系の酵素法試薬です。トリグリセライドは1分子のグリセロールに3分子の脂肪酸がエステル結合した中性脂肪です。血中にはトリグリセライド、コレステロール、りん脂質、遊離脂肪酸や脂溶性ビタミンが脂溶性物質として存在しています。マイクロプレート法により、マウス血清中のトリグリセライド量の測定に用いることができます。用手法での測定も可能であり、また、ヒト血清中のトリグリセライドの測定を行うこともできます。
【性能】
検量線範囲:100~888 mg/dL (mg/100 mL)
測定時間:約10 分
検体量:2 μL

物性情報

「物性情報」は参考情報でございます。規格値を除き、この製品の性能を保証するものではございません。
本製品の品質及び性能については、本品の製品規格書をご確認ください。
なお目的のご研究に対しましては、予備検討を行う事をお勧めします。

製造元情報

別名一覧

  • ラボアッセイ
    632-50991 (旧コード)
    LABTRIG-M1 (旧コード)
    290-63701 (旧コード)
  • 掲載内容は本記事掲載時点の情報です。仕様変更などにより製品内容と実際のイメージが異なる場合があります。
  • 製品規格・包装規格の改訂が行われた場合、画像と実際の製品の仕様が異なる場合があります。
  • 掲載されている製品について
    【試薬】
    試験・研究の目的のみに使用されるものであり、「医薬品」、「食品」、「家庭用品」などとしては使用できません。
    試験研究用以外にご使用された場合、いかなる保証も致しかねます。試験研究用以外の用途や原料にご使用希望の場合、弊社営業部門にお問合せください。
    【医薬品原料】
    製造専用医薬品及び医薬品添加物などを医薬品等の製造原料として製造業者向けに販売しています。製造専用医薬品(製品名に製造専用の表示があるもの)のご購入には、確認書が必要です。
  • 表示している希望納入価格は「本体価格のみ」で消費税等は含まれておりません。
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