残留農薬・動物用医薬品分析用標準品
農薬や動物用医薬品は食品の生産に欠かすことのできない物質です。日本では、食品中に残留した農薬や動物用医薬品の毒性から私たちの健康を損なう恐れがないよう、食品衛生法にて残留基準値を定めています。
また、食品衛生法では、食品中に残留する農薬、飼料添加物及び動物用医薬品が一定量を超えて残留する食品の販売等を禁止する「ポジティブリスト制度」が制定されており、膨大な種類の農薬・動物用医薬品の残留にも対応しています。当社では、ポジティブリスト制度に対応した、約1,400品目の残留農薬・動物用医薬品分析用標準品を取り揃えております。
さらに、当社は2023年に日本で初めて取得した、標準物質生産者の包括的認定(フレキシブル認定)を活用し、残留農薬試験用、動物用医薬品分析用標準品の認証標準物質(CRM)化を順次進めていきます。
規格
当社では、4種類の規格の残留農薬・動物用医薬品分析用標準品を取り揃えております。
以下に当社残留農薬・動物用医薬品分析用標準品規格の比較を示します。
当社規格 | 残留農薬分析用 [CRM]※1 |
TraceSure® | Traceable Reference Material (TRM) |
残留農薬試験用 [non-CRM]※1 |
|
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認定制度 | ASNITE※2 | - | - | ||
計量参照 | NIST SRM等 | NMIJまたはCERIによる校正 | - | ||
MRA対応 | 〇 | - | - | ||
認証書 | IAJapan認証書 | - (校正証明書) | - (和光現品説明書) | ||
SIトレーサブル | 〇 | - |
※1 CRMとして販売している「残留農薬試験用」製品は、品名に「○○標準物質 [認証標準物質]」と記載しています。
[CRM]
品名:イマゾスルフロン標準物質 [認証標準物質]
規格名:残留農薬試験用
[non-CRM]
品名:イマゾスルフロン標準品
規格名:残留農薬試験用
※2 IAJapanが運営する国内法に基づく他の認定プログラムでは対応できない分野を補完するための認定プログラム。
※分析時に使用する標準品含量や分析時の注意点、条件、測定チャートを記載した説明書を添付しています。
その他標準物質の規格についてはこちら
認証標準物質 (CRM)
残留農薬試験用、高速液体クロマトグラフ用 (CRM)
当社がNITEの認定機関であるIAJapanから認定を受けた手法(フレキシブル認定)で、米国計量標準であるNIST SRM等をトレーサビリティソースとして値付けを行ったSIトレーサブルなCRMです。本シリーズにはIAJapan標章がついた認証書が添付されており、その純度(認証値)がSIトレーサブルであることを公に証明しています。さらに、IAJapanは各国の認定機関間の相互承認認定協定(MRA)に参加しているため、本シリーズの認証値は国際的に受け入れられます。
TraceSure®
本シリーズは、外部校正機関である(国研)産業技術総合研究所(NMIJ)または(一財)化学物質評価研究機構(CERI)によるSIトレーサブルな手法で校正を受け、さらに当社で均質性評価及び安定性評価から得た不確かさを加えて純度(認証値)を決定したSIトレーサブルなCRMです。本シリーズには、 校正証明書及びIAJapan標章がついた認証書が添付されており、その純度(認証値)がSIトレーサブルであることを公に証明しています。さらに、IAJapanは各国の認定機関間の相互承認認定協定(MRA)に参加しているため、本シリーズの認証値は国際的に受け入れられます。
Traceable Reference Material (TRM)
(国研)産業技術総合研究所/計量標準総合センター(AIST/NMIJ)で確立されたSIトレーサブルな手法で純度を測定し、当社で 均質性、安定性の不確かさを付与したSIトレーサブルな標準物質(RM)です。
残留農薬分析用、高速液体クロマトグラフ用 (non-CRM)
当社が独自に定めた分析条件(GC、HPLC、定量NMR)に基づいて値を算出した標準品です。
本シリーズには、分析時に使用する標準品含量や分析時の注意点、条件、測定チャートを記載した現品説明書を添付しています。
例)メタゾール標準品
フレキシブル認定とは?
標準物質生産者の包括的認定(フレキシブル認定)とは、国の認定機関である独立行政法人 製品評価技術基盤機構(NITE)から認定を受けた手法で値付けした標準物質は、CRMとして包括的に認定を取得できる制度です。従来、国内で認証物質を生産するには、生産した標準物質ごとに生産者認定を取得する必要があり、この工程には時間がかかっていました。本課題解決のため、NITEはフレキシブル認定の制度を開始し、当社は2023年、日本では初めてこの認定を取得しました。
当社は本認定を活用し、残留農薬試験用標準品およびICP分析用標準液をCRMへ順次リニューアルしていきます。
- 1種類の製品につき毎回認定の取得の必要がある
- CRMの供給までに時間がかかる
- 製品1種類ごとの認定取得の必要がない
- CRMの迅速、安定供給が可能
製品一覧
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残留農薬試験用 (CRM)
TraceSure® (CRM)
Traceable Reference Material (TRM) (non-CRM)
残留農薬試験用 (non-CRM) A-E
残留農薬試験用 (non-CRM) F-O
残留農薬試験用 (non-CRM) P-Z
動物用医薬品標準品(高速液体クロマトグラフ用) (non-CRM)
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- 掲載されている製品について
- 【試薬】
- 試験・研究の目的のみに使用されるものであり、「医薬品」、「食品」、「家庭用品」などとしては使用できません。
- 試験研究用以外にご使用された場合、いかなる保証も致しかねます。試験研究用以外の用途や原料にご使用希望の場合、弊社営業部門にお問合せください。
- 【医薬品原料】
- 製造専用医薬品及び医薬品添加物などを医薬品等の製造原料として製造業者向けに販売しています。製造専用医薬品(製品名に製造専用の表示があるもの)のご購入には、確認書が必要です。
- 表示している希望納入価格は「本体価格のみ」で消費税等は含まれておりません。
- 表示している希望納入価格は本記事掲載時点の価格です。