海洋生物由来毒性成分

マリントキシン

海洋生物由来毒素は、魚介類がもつ自然毒で食中毒の原因となります。海洋生物由来毒素は魚介類だけでなく、海洋微生物やプランクトンなどの微細藻類あるいは海藻にも存在し、食物連鎖により生物濃縮され、それを口にした人間に中毒を引き起こしています。日本では、主にフグ毒(テトロドトキシン)や二枚貝(牡蠣、ホタテ等)による食中毒が毎年発生し、食品衛生法で規制・管理されています。
また、地球の気候変化に伴い毒の分布状況が変化し、食中毒の発生地域も広がりを見せており、様々なマリントキシンに関する研究が世界的にも進められています。
当社では、オカダ酸、パリトキシン、シガトキシンをはじめ様々なマリントキシン関連の検査・研究用試薬やキット類を取り揃えています。

マリントキシンの分類と毒性成分

分類 成分 作用機序
魚類 フグ毒 テトロドトキシン Na+チャネルに結合し、Na+の流入を阻害
シガテラ毒 シガトキシン(CTX1B・CTX3C) Na+チャネルに結合し、Na+の透過性を向上
その他魚毒 パリトキシン Na+チャネルに作用し、Na+の透過性を向上。Na+, K+ -ATPaseへの特異的作用
藍藻類 藍藻類毒 ミクロシスチン(LR・RR) プロテインホスファターゼ(PP) を特異的に阻害
海綿動物 海綿毒 カリクリンA PPを特異的に阻害。Ca+チャネルに作用し、Ca+の流入を阻害
ミカロライドB Gアクチンに結合し、アクチン重合を阻害。アクトミオシンATPaseの抑制
二枚貝 下痢性貝毒 オカダ酸(OA)、ジノフィシストキシン-1(DTX1) PPを特異的に阻害。発がんプロモーター活性を示す

シガトキシンCTX 3C

シガテラ食中毒は年間5万人以上がかかる世界最大の海産物中毒です。非常に強い神経毒であり、原因物質として有毒渦鞭毛藻がつくりだす、シガトキシン類があげられます。
シガトキシン(CTX)には、数多くの類縁体が存在します。
当社では、全合成されたシガトキシン(CTX)3Cを取り扱っています。


C57H82O16=1023.25  CAS RN®:148471-85-6

製品概要

  • 外観:薄膜

パリトキシン

パリトキシンは、イワスナギンチャク(Palythoa tuberculosa)より単離された毒素です。非ペプチド性の化合物では、マイトトキシンに次ぐ強い毒性を示します。主に、強い冠動脈収縮作用を示します。他に、溶血作用、末梢血管収縮作用、神経膜でのNa透過性増大作用、ヒスタミン放出作用、高濃度におけるNa,K-ATPase阻害作用などが報告されています。


C129H223N3O54=2680.14  CAS RN®:77734-91-9

製品概要

  • 外観:薄膜
  • 水溶状:試験適合
  • 由来:Palythoa tuberculosa

オカダ酸

オカダ酸は、クロイソカイメンより単離された下痢性貝毒の原因物質です。non-TPAタイププロモーター活性、カルシウム除去液中での平滑筋の収縮、プロテインホスファターゼの特異的な阻害によるタンパク質のりん酸化の促進などの生理活性が報告されています。


C44H68O13=805.00  CAS RN®:78111-17-8

製品概要

  • 外観:薄膜
  • メタノール溶状:試験適合
  • 含量(HPLC):80.0 %以上
  • 由来:Halichondria okadai

オカダ酸関連製品 ハリクロリン

ハリクロリンは、クロイソカイメン由来のアルカロイドです 1)。VCAM-1産生阻害作用を示します 2)。また、NF-κB活性化の阻害を介し内皮への単球接着を減少させる3)、血管平滑筋細胞においてL-型Ca2+チャネルを阻害する 4)と報告されています。
VCAM-1は、IL-4、TNFなどの刺激により血管内皮細胞に発現し白血球と強力に接着する細胞接着分子で炎症、がん、移植臓器拒否反応などに深くかかわると考えられており、ハリクロリンは、抗炎症、抗がん、免疫抑制のリード化合物となる可能性があります。


C23H32ClNO3=405.96  CAS RN®:178176-75-5

製品概要

  • 外観:白色の固体
  • メタノール溶状:試験適合
  • 含量(HPLC):94.9 %(初回生産ロット時)
  • 由来:Halichondria okadai

参考文献

  1. Kuramoto, M., Tong, C., Yamada, K., Chiba, T., Hayashi, Y. and Uemura, D. : Tetrahedron Lett., 37(22), 3867(1996).
  2. Kuramoto, M., Arimoto, H. and Uemura, D. : Mar. Drugs, 2, 39(2004).
  3. Tsubosaka, Y., Murata, T., Yamada, K., Uemura, D., Hori, M. and Ozaki, H. : J. Pharmacol. Sci., 113, 208(2010).
  4. Tsubosaka, Y., Murata, T., Kinoshita, K., Yamada, K. and Uemura, D. : Eur. J. Pharmacol., 628, 128(2010).

製品一覧

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フグ毒

シガテラ毒

パリトキシンおよび関連毒

藍藻毒(シアノトキシン)

貝毒

その他

関連製品一覧

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オカダ酸メチルエステル体

クロイソカイメンメチルエステル体

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