Presep®-C DNPH / Presep®-C オゾンスクラバー

アルデヒド類用固相抽出カラム

大気環境中のアルデヒド類を分析する際の前処理用 固相抽出カラムです。
Presep®-C DNPHは2,4-ジニトロフェニルヒドラジンをシリカゲルにコーティングした充てん剤を使用しており、アルデヒド類の捕集・誘導体化に最適な固相カラムです。
また、Presep®-Cの基材、フィルターは改良されており、高流速でのサンプリングが可能です。
Presep®-C オゾンスクラバーは高純度よう化カリウムを充てんしたカートリッジカラムです。アルデヒドの捕集及びDNPH誘導体化を妨害するオゾンの除去に最適です。

仕様

Presep®-C DNPH(Short) Presep®-C DNPH
充てん剤基材 破砕状シリカゲル 破砕状シリカゲル
粒子径:150〜425 μm 粒子径:75〜150 μm
細孔径:7.0 nm 細孔径:7.0 nm
比表面積:450 cm2/g 比表面積:450 cm2/g
充てん剤量 約0.4 g/カートリッジ 約0.8 g/カートリッジ
DNPH量 約0.9 mg/カートリッジ 約1.8 mg/カートリッジ
カラムサイズ 全長:3.8 cm 全長:5.0 cm
最大幅:1.9 cmφ 最大幅:1.9 cmφ
充てん部:1.0 φ×0.8 cm 充てん部:1.0 φ×1.6 cm
試料負荷量 約75 μg(ホルムアルデヒドとして) 約150 μg(ホルムアルデヒドとして)

特長

  • Presep® -C DNPH(Short)

    • 通気時の抵抗が低く、高流速でのサンプリングが可能
    • 室内空気捕集に好適(厚生労働省法に準拠)
  • Presep® -C DNPHシリーズ

    • 低ブランクの実現
      (ホルムアルデヒド、アセトアルデヒドおよびアセトンのバックグラウンドを低減)
    • 使いやすい個別包装
    • ロット間差が極めて小さい

カートリッジブランク・ロット間差

  • 固相抽出条件

  • HPLC分析条件

公定法での空気サンプリングへの適応性

空気サンプリングを行うには、上記捕集管と必要に応じて前段にオゾン除去管(大気(外気)の場合)を接続後、吸引ポンプに取付け、所定の時間を一定流速で捕集管に空気を通して試料を捕捉します。吸引能力の低いポンプや背圧の高い捕集管を使用すると、所定の流速で吸引が出来ない、流速が安定しない、高湿度下での採取中に捕集管内で水分が凝集して測定中にポンプが停止するなどのトラブルが発生することがあります。

捕集管にPresep®-C DNPH、オゾン除去管にPresep®-C Ozone Scrubber を用いて空気サンプリングを行った時の背圧プロットを Fig.1 に示します。

点線が示す値は、実験に用いた空気サンプリング用ポンプ(柴田科学(株)製 MP-Σ30、MP-Σ300)の定流量差圧上限値です。流速 0.1 mL/min で吸引を行った場合、Presep®-C DNPH + Ozone Scrubberの背圧値はポンプ定流量差圧上限値より低く、安定した試料採取が期待できます。

また、他社品と比較してもPresep®-C DNPHは低い背圧値であることが判ります。(Fig. 2)

※流速 1.0 L/min でサンプリングを行う際には、Presep®-C DNPH (Short) の使用を推奨しています。

1)和光純薬時報 Vol.71 No.2(2003年4月号)

通液速度が抽出率へ及ぼす影響

Presep®-C DNPHにアルデヒド類を気化させて添加した後、アセトニトリルを用いて抽出した場合の、通液速度がアルデヒド誘導体抽出率に与える影響について検討しました。ホルムアルデヒド、アセトアルデヒドは通液速度を上げても抽出率が低下せず、0-2 mLで 97-99%の高い値を示しました。このことからPresep®-C DNPH は、低濃度領域のホルムアルデヒド、アセトアルデヒド分析において少量の溶媒での抽出が可能であり、分析時間の短縮化、高感度分析への貢献が期待できます1)

操作方法
ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド約 2.5 µg※1を、室温下(27℃)において通気速度 1 L/minのN2ガスの中で気化後、Presep®-C DNPH1本毎に添加させ、10分間通気した。約1.5時間静置後、アセトニトリル(当社アルデヒド分析用)の流速を約 1、3、5 mL/minに設定して抽出、2 mL 毎に計10 mLまで分取後、各フラクションのDNPH誘導体および未反応DNPHを HPLC※2で測定した。

※1 アルデヒド添加量は、当社工場内の屋外大気を144 L(0.1 L/min×24 h)採取した際に捕集されたホルムアルデヒド、アセトアルデヒドの量を参考にした。
※2 HPLC 条件
  Column : Wakosil-II 5C18 RS (4.6 x 250 mm)
  Eluent : CH3CN/H2O=60/40(v/v)
  Flow rate : 1 mL/min
  Temp : 40℃
  Detection : UV 360 nm
  Injection vol. : 10 µL

1)和光純薬時報 Vol.71 No.4(2003年10月号)

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HPLCカラム

専用溶離液

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