再生医療分野の研究に

リプログラミング効率向上 低分子化合物

2006年のiPS細胞樹立の発表後、iPS細胞に関わる文献が数多く発表されています。様々な文献内で、ES細胞・iPS細胞のリプログラミングに関わると報告されている低分子化合物を取り揃えました。Ready-to-useの溶液製品も好評発売中です。ぜひご利用ください。
エンドトキシン試験やマイコプラズマ試験を実施したCultureSure® シリーズもございます。

リプログラミング効率向上以外にも、ES細胞・iPS細胞実験の各種用途に使用できる低分子化合物をラインアップしています。

ラインアップ

CultureSure® A-83-01

ALK4, ALK5, ALK7の選択的阻害剤です。Y-27632、CHIR99021とともに使用することで、ラット・マウスの成熟肝細胞からin vitroで安定培養が可能な肝前駆細胞へリプログラミングすると報告されています。エンドトキシン試験、マイコプラズマ否定試験、細胞毒性確認済みの製品です。
別名:TGF-βRⅠ Kinase InhibitorⅣ

参考文献

Katsuda, T., et al. : Cell Stem Cell, 20, 41 (2017).

A-83-01, MF

製造工程や分析法のバリデーション、変更管理を実施し、恒常的に安定した品質の製品を得られる体制で製造しています。エンドトキシン試験、マイコプラズマ否定試験、生菌数試験など実施済みの製品です。

ALK5阻害剤

TGF-βRIキナーゼ/ALK5阻害剤です。マウスiPS細胞作製時に山中4因子のSox2もしくはc-Mycの代替として使用できます。
別名:TGF-βRⅠ Kinase InhibitorⅡ

参考文献

Maherali, N., et al. : Curr. Biol., 19, 1718 (2009).

酪酸

iPS細胞作製効率が改善されるとの報告があります。

参考文献

Liang, G., et al. : J. Biol. Chem., 285, 25516 (2010).

C 646

p300/CBP阻害剤です。リプログラミングの抑制に働きます。

参考文献

Mali, P., et al. : Stem Cells, 28, 713 (2010).

CultureSure® CHIR99021

選択性の高いGSK-3β阻害剤です。CDKsに対して交差性を示しません。マウス体細胞からのiPS細胞作製に用いられます。エンドトキシン試験、マイコプラズマ否定試験、細胞毒性確認済みの製品です。

参考文献

Hou, P., et al. : Science, 341, 651 (2013).

CHIR99021, MF

製造工程や分析法のバリデーション、変更管理を実施し、恒常的に安定した品質の製品を得られる体制で製造しています。エンドトキシン試験、マイコプラズマ否定試験、生菌数試験など実施済みの製品です。

CultureSure® 10mmol/L CHIR99021 DMSO溶液,動物由来物フリー

CHIR99021をDMSOで10mmol/Lに調製しています。製造原料や製造工程中に動物由来物を一切使用しておりません。フィルター滅菌済みです。

環状ピフィスリン-α臭化水素酸塩

p53を介するアポトーシスやp53依存性の遺伝子転写に対する可逆的な阻害剤です。p53の活性が低下すると、ヒト及びマウス体細胞のリプログラミング効率が向上することが示されています。

3-デアザネプラノシンA塩酸塩

ヒストンメチルトランスフェラーゼEZH2の阻害剤です。バルプロ酸,CHIR99021,ALK-5 Inhibitor,Tranylcypromine, Forskolin,DZNep,TTNPBとともに使用すると化合物のみでiPS細胞を効率的に作製することができると報告されています。
別名:DZNep

参考文献

Hou, P., et al. : Science, 341, 651 (2013).

I-BET 151 二塩酸塩

BETブロモドメイン阻害剤です。低濃度で線維芽細胞のリプログラミングを促進することが報告されています。

参考文献

Shao, Z., et al. : Cell Rep., 16, 3138 (2016).

ケンパウロン

GSK-3β, CDKsに対する阻害剤です。iPS細胞作製時に山中4因子の1つであるKlf4の代替として使用できます。また、山中4因子導入時に添加するとリプログラミング効率が向上します。

参考文献

Lyssiotis, CA., et al. : Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 106, 8912 (2009).

PD0325901

MAPK阻害剤です。SB431542, チアゾビビンとともに使用するとリプログラミング効率が200倍以上改善し、かつリプログラミングがスピードアップすると報告されています。

参考文献

Ying, QL., et al. : Nature, 453, 519 (2008).

CultureSure® SB431542

ALK4, ALK5, ALK7阻害剤です。本製品とPD0325901, チアゾビビンとともに使用するとリプログラミング効率が200倍以上改善し、かつリプログラミングがスピードアップします。エンドトキシン試験、マイコプラズマ否定試験、細胞毒性確認済みの製品です。

参考文献

Lin, T., et al. : Nat. Methods, 6, 805 (2009).

CultureSure® 5mmol/L SB431542 DMSO溶液,動物由来物フリー

SB431542をDMSOで5mmol/Lに調製しています。製造原料や製造工程中に動物由来物を一切使用しておりません。フィルター滅菌済みです。

SB590885

選択的なB-Raf阻害剤です。PD0325901、IM-12、SB590855、Y-27632、WH-4-023、hLIF、Activin Aを含む培地でオンフィーダーでヒトiPS細胞を培養すると、マウスES細胞の基底状態と類似したナイーブ型ヒトES細胞へ誘導し、維持することができます。エンドトキシン試験済みの製品です。

参考文献

Theunissen, T.W., et al. : Cell Stem Cell, 15, 471 (2014).

チアゾビビン

本製品をPD0325901, SB431542とともに使用するとリプログラミング効率が200倍以上改善し、かつリプログラミングがスピードアップします。

参考文献

Lin, T., et al. : Nat. Methods, 6, 805 (2009).

トランイルシプロミン塩酸塩

バルプロ酸,CHIR99021,616452(ALK-5 Inhibitor),Tranylcypromine, Forskolin,DZNep,TTNPBをともに使用すると化合物のみでiPS細胞を効率的に作製することができると報告されています。

参考文献

Hou, P., et al. : Science, 341, 651(2013).

バルプロ酸

ヒストンデアセチラーゼ阻害剤です。Oct4、Sox2のみの遺伝子導入で線維芽細胞からiPS細胞を誘導できます。

参考文献

Huangfu, D., et al. : Nature Biotechnol., 26, 1269 (2008).

WH-4-023

Lck及びSrcキナーゼの阻害剤です。PD0325901、IM-12、SB590855、Y-27632、WH-4-023、hLIF、Activin Aをオンフィーダーでともに使用すると、マウスES細胞の基底状態と類似したナイーブ型ヒトES細胞を誘導維持することができます。

参考文献

Theunissen, TW., et al. : Cell Stem Cell, 15, 471(2014).

CultureSure® Y-27632

ROCK阻害剤です。ヒトES・iPS細胞の凍結保存後の生存率とクローニング効率を高める作用があります。エンドトキシン試験、マイコプラズマ否定試験、細胞毒性確認済みの製品です。また、EGF、CHIR99021、A-83-01、SB431542、Y-27632をともに使用することでトロフォブラスト幹細胞から胎盤幹細胞を樹立することができるとも報告されています。

参考文献

Uehata, M., et al. : Nature, 389, 990 (1997).
Nishimaru, K., et al. : J. Pharmacol. Sci., 92, 424 (2003).
Sakamoto, K., et al. : J. Pharmacol. Sci., 92, 56 (2003).
Watanabe, K., et al. : Nat. Biotechnol., 25, 681 (2007).
Martin-Ibanez, R., et al. : Hum. Reprod., 23, 2744 (2008).
Claassen, DA., et al. : Mol. Reprod. Dev., 76, 722 (2009).
Kawamata, M., et al. : Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 107, 14223 (2010).
Ito, H., et al. : Liver Int., 32, 592 (2012).
Katsuda ,T., et al. : Cell Stem Cell, 20, 41 (2017).
Ayabe, H., et al. : Stem Cell Reports., 11, 306 (2018).
Ogawa, K., et al. : Sci. Rep., 8, 3615 (2018).
Okae, H., et al. : Cell Stem Cell, 22, 50 (2018).

Y-27632, MF

製造工程や分析法のバリデーション、変更管理を実施し、恒常的に安定した品質の製品を得られる体制で製造しています。エンドトキシン試験、マイコプラズマ否定試験、生菌数試験など実施済みの製品です。

CultureSure® 10mmol/L Y-27632溶液, 動物由来物フリー

Y-27632を水で10mmol/Lに調製しています。製造原料や製造工程中に動物由来物を一切使用しておりません。フィルター滅菌済みです。

製品一覧

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    試験研究用以外にご使用された場合、いかなる保証も致しかねます。試験研究用以外の用途や原料にご使用希望の場合、弊社営業部門にお問合せください。
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    製造専用医薬品及び医薬品添加物などを医薬品等の製造原料として製造業者向けに販売しています。製造専用医薬品(製品名に製造専用の表示があるもの)のご購入には、確認書が必要です。
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