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リソピュア™ タンパク質エキストラクションPTS溶液 LysoPure™ Protein Extraction-PTS Solution

遺伝子研究用
for Genetic Research
製造元 :
富士フイルム和光純薬(株)
保存条件 :
冷蔵 (氷冷輸送)
  • ラベル
SDS
比較
製品コード
容量
価格
在庫
販売元
127-07101
JAN
4548995104205
5mL
希望納入価格
20,000 円

20以上

ドキュメント

SDS
製品規格書
検査成績書

製品概要

LysoPure™ Protein Extraction-PTS Solutionはプロテオミクスの前処理であるタンパク質抽出で使用する可溶化剤です。相間移動溶解剤 (PTS: Phase Transfer Surfactant) を用いた前処理方法であるPTS法に基づき、抽出が難しいタンパク質を可溶化しつつ、消化酵素の活性は阻害しない、なおかつ液液分配による除去が容易という特性を有しています。本製品は既存の報告1-2)に改良を加えたPTS溶液であり、これまでのPTS溶液よりもタンパク質の可溶化能とタンパク質消化酵素の活性が高く、さらに消化酵素による切断ミスの発生も低いことが特長です。エクソソームなど細胞外小胞のプロテオミクスにも使用できます。

特長

  • 抽出が困難な疎水性の高いタンパク質 (膜タンパク質など) も抽出可能
  • 消化酵素の活性を阻害しない
  • 可溶化剤は液液分配によって容易に除去可能

プロトコル

細胞からのタンパク質抽出

  1. サンプル準備細胞を回収後、
    遠心分離し、上清を除去

  2. タンパク質抽出PTS溶液を添加し、
    細胞を懸濁

  3. 還元・アルキル化DTT, IAAを添加

  4. タンパク質消化TEABやAmBicで希釈し、
    Lys-C/トリプシンを添加

  5. 疎水性溶媒の添加酢酸エチルを添加

  6. 酸性化TFAを添加

  7. 界面活性剤の除去上層を取り除く

  8. 脱塩

  9. LC-MS/MS

細胞外小胞 (EV) からのタンパク質抽出 (MagCapture™ Exosome Isolation Kit PS Ver.2を使用した場合)

  1. サンプル準備EVが結合した磁気ビーズ
    を磁気スタンドで沈殿させ、
    上清を除去

  2. タンパク質抽出PTS溶液を添加し、
    ビーズを懸濁

  3. 還元・アルキル化DTT, IAAを添加

  4. タンパク質消化TEABやAmBicで希釈し、
    Lys-C/トリプシンを添加

  5. 疎水性溶媒の添加酢酸エチルを添加

  6. 酸性化TFAを添加

  7. 界面活性剤の除去上層を取り除く

  8. 脱塩

  9. LC-MS/MS

データ

データ

タンパク質の可溶化能

複数の界面活性剤を混合した異なる組成の各種PTS溶液を用いて、ヒト肝ミクロソーム画分からタンパク質抽出を行い、それぞれのタンパク質濃度を比較した。

[結果]

本製品は他の界面活性剤で構成される従来のPTS溶液よりも、高い可溶化能を示した。

タンパク質消化酵素の活性と切断ミスの発生率

タンパク質消化酵素の活性
PTS溶液 トリプシン リシルエンドペプチダーゼ (Lys-C)
PTS溶液の濃度 活性 初速度 PTS溶液の濃度 活性 初速度
SDC+SLS 4 mM 12.6 4.4 4 mM 2.5 1.9
SDC+SC 8 mM 5.7 2.3 8 mM 2.6 2.4
SDC+CDC 8 mM 7.5 4.4 8 mM 2.4 1.8
本製品 8 mM 10.3 4.6 8 mM 2.6 1.8
切断ミスの発生数
PTS溶液 切断ミス発生数
UDC 586
SDC+SLS 723
SLS+SC 273
本製品 291
CDC
ケノデオキシコール酸
SC
コール酸ナトリウム
SDC
デオキシコール酸ナトリウム
SLS
ラウロイルサルコシン酸ナトリウム
UDC
ウルソデオキシコール酸
[結果]

トリプシンの酵素活性はPTS溶液Bが最も高かったものの、切断ミスの発生数も最も多かった。本製品はトリプシンでの酵素活性はPTS溶液Bに劣るものの、リシルエンドペプチダーゼの切断活性は最も高く、切断ミスも少なかった。したがって本製品は酵素活性は高く、切断ミスの発生数が少ないバランスの優れたPTS溶液であることが示唆された。

参考文献

  1. Masuda, T., Tomita, M. & Ishihama, Y.: J. Proteome Res., 7(2), 731(2008).
    Phase transfer surfactant-aided trypsin digestion for membrane proteome analysis
  2. Masuda, T. et al.: Mol. Cell. Proteomics, 8(12), 2770(2009).
    Unbiased Quantitation of Escherichia coli Membrane Proteome Using Phase Transfer Surfactants

FAQ

製品の使用について

5 mLで何回分ですか。
使用量はサンプルによって異なります。1回あたりの使用量の目安は以下の通りです。
細胞のタンパク質抽出: 1 mL/回 (5回分)
細胞外小胞のタンパク質抽出: 100 μL/回 (50回分)

概要・使用例

概要 PTSとはPhase Transfer Surfactantの略で、本品は消化酵素活性を阻害せずに膜タンパク質を可溶化させる界面活性剤です。タンパク質を質量分析計で解析する前の可溶化処理にご使用いただけます。酸性条件下で疎水性度が上昇する界面活性剤を使用していることにより、液液分配が可能です。検体可溶化、酵素消化後に液液分配によって界面活性剤を除去するため、サンプルロスを抑えることが可能です。

物性情報

密度 0.999~1.005g/mL

「物性情報」は参考情報でございます。規格値を除き、この製品の性能を保証するものではございません。
本製品の品質及び性能については、本品の製品規格書をご確認ください。
なお目的のご研究に対しましては、予備検討を行う事をお勧めします。

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  • 掲載されている製品について
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    試験研究用以外にご使用された場合、いかなる保証も致しかねます。試験研究用以外の用途や原料にご使用希望の場合、弊社営業部門にお問合せください。
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